TikTok メディア「フライトハウス」は、いかに成功したか? : 同社CEOのジェイコブ・ペイス氏

TikTok(ティックトック)の世界にアップロードされる動画の大部分は、個人によって制作されている。そして、その多くは非常に若いユーザーたちによるものだ。彼らはとにかく、何か面白いことを言うことをミッションとしている。しかし、フライトハウス(Flighthouse)は、TikTokの動画製作を企業ビジネスにしており、Z世代スタイルのテレビ制作セットをすべて備えたコンテンツスタジオで勝負している。

米DIGIDAYポッドキャストに、フライトハウスのCEOであるジェイコブ・ペイス氏が出演した。「フライトハウスは、いまTikTokでもっとも大きなエンターテイメントブランドだ。オリジナルコンテンツを制作しているのは、本当に我々だけだ」と、彼は語った。

TikTokが一過性の流行ではなく、強固なメディアチャンネルになった場合、フライトハウスのようなコンテンツ制作会社が、それに貢献する形になるだろうと、ペイス氏は言う。

ポッドキャストでは、TikTokとYouTubeの類似点、短尺モバイル動画プラットフォームであるクイビィ(Quibi)の出現、そしてTikTokと相性の良いコンテンツの種類について、ペイス氏は語った。

以下、ポッドキャストの会話におけるハイライトを若干の編集を加えて紹介する。

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フライトハウスの始まり

「(のちにTikTokと合併した)ミュージカリー(Musical.ly)上ではユーザーが使える音楽のセレクションがあった。売り上げランキングトップ40に入る曲はすべて含まれており、メジャーレーベルによる歌はほとんど含まれていた。フライトハウスはこれらの歌のリミックスや加速・減速したバージョンをアップロードしたところ、ユーザーたちはページをフォローするほどの価値を見出してくれた。それで大きくなった。リミックスのなかには1万、10万、時に100万のリポストがミュージカリー上で行われた。それが大体のはじまりだった。次にTikTokになったときに『ただのリミックスブランド以上になるには、どうしたらいいか見つけよう』と考えた。『どうやって、さらに大きな存在になることができるか』といった具合だ」。

音楽業界との協働

「TikTokはある種、音楽業界にとって新しいサウンドクラウド(SoundCloud)的な存在となっている。サウンドクラウド上ではパンプ(Pump)のようなサウンドクラウド・ラップの流れのように、多くのアーティストが存在していた。ビリー・アイリッシュですら、サウンドクラウドでビッグになった。TikTokはサウンドクラウドのように新しいアーティストの引き金となっている。リル・ナズ・X、Y2K、アリゾナ、といったアーティストたちが存在している。そこが我々のビジネスモデルの一部が入り込むところだ。TikTok上でユーザーが自社のレコードのプロモーションになってくれるようなエンゲージメントをどうやって生み出せば良いか、を音楽業界と取り組む」。

「我々はフライトハウス・メディア(Flighthouse Media)と呼ばれるエージェンシーとしてのビジネスも持っている。レーベルたちに起用されるようになって1年、1年半くらいが経つ。多くのレーベルが我々のところにやって来て、TikTok上で彼らの音楽をプロモーションする最善の方法を一緒に開発する。社内クリエイティブチームがあり、インフルエンサーもすべて知っている。レーベルは我々のところに来て、『この歌がリリースされるんだけれど、TikTokでヒットさせるにはどうしたらいいか考えて欲しい』と言ってくる。見積もりを渡し、向こうがそれに同意する。チームがアイデアを考案し、それを20人から100人のインフルエンサーに送り、報酬を渡して投稿してもらう、といった具合だ」。

オーディエンスの関わりが重要

「我々のコンテンツが成功している非常に重要な要素のひとつがコンテンツとユーザーのやりとりができることだ。オーディエンスが自分でも使って遊べるような形でシリーズを制作することができれば、それは大きな要素となる」。

Pierre Bienaimé(原文 / 訳:塚本 紺)