#TikTokMadeMeBuyItは、日に日にますます即時に機能するようになっており、TikTokショップの新機能はさらに多くの美容ブランドから注目されている。

この新しいアプリ内チェックアウト機能は11月にテスト段階でローンチしたが、以来、E.l.f.ビューティ（E.l.f. Beauty）、ローラ メルシエ（Laura Mercier）、ベアミネラル（BareMinerals）、キムチシックビューティ（KimChi Chic Beauty）、スキンジム（Skin Gym）などのブランドから採用されている。新機能はTikTokのグローバルeコマース開発の最新のものであり、消費者は複数のブランドの製品をひとつのアプリ内ショッピングカートに追加できる。早期にこれを導入した企業のほかに、現在ではTikTok上の幅広い美容ブランドが自社eコマースサイトで購入するように顧客を誘導するeコマースリンクを提供している。

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TikTokの野心的なショップ機能のブランド利用状況

「TikTokはできる限り多くのブランドを獲得することにものすごく野心的だ」と述べているのは、有料ソーシャルマーケティングエージェンシー、アイスドメディア（Iced Media）の創業者兼CEO、レスリー・アン・ホール氏だ。アイスドメディアは9月までにクライアントのモッロッカンオイル（Moroccanoil）をTikTokショップに加える作業中である。また、年末までにフェッカイ（Fekkai）、イメージスキンケア（Image Skincare）、フラワービューティ（Flower Beauty）、TPH・バイ・タラジ（TPH by Taraji）などのクライアントを追加する予定があるという。

TikTokは2021年、米国でShopify（ショッピファイ）とのパートナーシップを開始したが、現在、ブランドはこのショップ機能を使うためにShopifyを持っている必要はない。「Shopifyを利用しているなら、そうでない場合よりは容易になるだろう」とホール氏。「だが、素晴らしいのは、マジェント（Magento）を使っていても、eコマースプラットフォームがカスタムビルドであったとしても、TikTokショップにアクセスできるということだ。どのeコマースプラットフォームであっても、TikTokショップに参加して製品カタログを統合できる」。ホール氏は、ブランドは製品カタログ全体を統合するか、または一部の製品を掲載することもできると付け加えた。

TikTokは現在、米国で求人広告を出している。職種は「TikTokコマース – カテゴリーリーダー – ビューティ」であり、職務内容のひとつは、ブランドとパートナーシップを形成し、ブランドとクリエイターのつながりを育成する仕事だと説明されている。

TikTokは、2021年、米国でShopifyと提携して、ブランドのプロフィールにショッピングタブをリンクしてブランドのサイトで商品を購入できるショッピング機能の提供を開始した。そのショッピングリンクをすぐ採用したブランドには、グロウレシピ（Glow Recipe）、ヒーローコスメティクス（Hero Cosmetics）、キッチュ（Kitsch）、ユース・トゥ・ザ・ピープル（Youth to the People）、レアビューティ（Rare Beauty）、サマーフライデイズ（Summer Fridays）などがある。現在、グロウレシピ、ユース・トゥ・ザ・ピープル、レアビューティのほかに、幅広いブランドがショッピングタブの下に「ウェブサイトでチェックアウト」ボタンのある製品リストを提供している。それらには、エスティ ローダー（ Estée Lauder）、クリニーク（Clinique）、ランコム（Lancôme）などの大手ブランドも含まれているが、ロレアル パリ（L’Oréal Paris）のショッピングタブには商品が掲載されていない。

TikTokショッピングで成功する鍵は？

TikTokショッピングで成功するための鍵は、TikTokのエコシステムを使って可視性を高めることである。

もっとも早く新機能のベータテストが利用できた美容ブランドの1社であるキムチシックビューティは、ライブストリームショッピングを含めている。Glossyビューティポッドキャストの最近のエピソードで、創業者のキム・チ氏は次のように述べている。「TikTokライブショップでは実際にそこだけでコミュニティがほぼ形成されている。常連客も多い。私はファンに挨拶するために月に1度ぐらい出演する。売上はずっと好調だ。TikTokライブショップでしか手に入らないお得なセールや割引も多数用意している。以前はケーブルTVが視聴されていたが、時代は変わりつつある。いまでは皆電話を使っていて、ケーブルはもう持っていない」。

インフルエンサーマーケティングを活用し、#TikTokMadeMeBuyItのバイラルなトレンドを推進することは、ブランドが売上を伸ばす方法の一環でもある。実際、そのようなインフルエンサーマーケティングはブランドにとって売上の急増につながっている。TikTokはまた、インフルエンサーが独自に厳選したショッピングタブからコミッションを得られるアフィリエイトプログラムも提供しており、TikTokオンラインチェックアウトには多くのブランドが取り込まれている。

クーシャ・ヌーリ氏は、アプリ内チェックアウト機能のベーターテストをした最初のインフルエンサーのひとりである。彼は、自分のプロフィールのショッピングタブの下に厳選eコマース「ショーケース」を記載している。そのショーケース内の製品リンクには、ヴァースド（Versed）、コサス（Kosas）、スキンジム、ソル・デ・ジャネイロ（Sol de Janeiro）、サマーフライデイズなどのブランドのアプリ内チェックアウトボタンが含まれている。スキンジムには自社の商品リストにアプリ内チェックアウトがあるが、サマーフライデイズなどの他企業には自社ショップタブがない。また、ヴァースドは自社の製品リストに「ウェブサイトでチェックアウト」があり、コサスの自社ショッピングタブには商品が記載されていない。

さらに多くのブランドを惹きつけるために、TikTokは10月まで手数料を免除し、アプリ内チェックアウトをすぐに導入したブランドには送料無料やクーポンなどの支援を提供している。

セマフォー（Semafor）の最近の記事によると、TikTokは米国で専用コマースタブを作成する予定だという。TikTokはそのタブに参加ブランドとTikTokの在庫を掲載するという。この記事によると、米国の求人情報には「TikTokショップ・ショッピングセンター」という新機能について説明されており、これは「ユーザーがプロモーションを簡単に見つけることができる中央ハブとして機能する」という。TikTokはすでに英国で「トレンディビート（Trendy Beat）」という機能をテストしているが、これはバイラル動画で紹介された商品の一部を選んで販売するものだ。

競合他社もさまざまなショッピング機能を実験している。インスタグラムは今年初めにショッピングタブを終了したが、その後、eコマース機能をアプリ内チェックアウトのみに移行すると4月に発表している。YouTubeは6月にショッピング機能を拡張した。

「先行者になれば、TikTok全体でオーガニックにもっと目立つように紹介されるようになり、それ以外では得られない可視性を獲得することができる。そのチャンスを得るにはこのゲームをプレイしなければならない」とホール氏は語った。

［原文：Beauty & Wellness Briefing: Beauty brands make their way onto TikTok Shop’s in-app checkout feature］

LIZ FLORA（翻訳：ぬえよしこ、編集：山岸祐加子）