「 Twitter では、動画とブランドパーパスが今後も中心 」: サラ・パーソネットCOO

Twitterは、オーディエンスの数こそFacebookやYouTubeよりも少ないが、それでも広告主やパブリッシャーにとって価値のある場所であることを示そうと奮闘中だ。元リファイナリー29(Refinery29)のCOO、サラ・パーソネット氏は2018年10月にTwitterに入社、新たに同社クライアントソリューションのグローバル部門のトップに就任した。

ここ数カ月間、パーソネット氏は広告主と対話している。その場で、Twitterでは何が機能するか、インフルエンサーフラウドの取り締まりの渦中において、どのようにプラットフォーム改革を行い、健全な会話ができる場として、プロモーションしてきたかについて語ってきた。

このインタビューの内容は読みやすさを考慮し、発言には多少編集を加えてある。

――2018年、マーケターとの対話のなかで、もっとも重要だったことは? 彼らのTwitterに対する印象は?

我々がもっとも頻繁に話題にしたのは、Twitterが人々に支えられていることや、文化や会話と同じ速さで動いているという点で非常にユニークなプラットフォームだということだ。ライブ感や公共性、拡散性もこのプラットフォームならではの特徴だ。世界で何かが起こっているとき、人々はつながりを求めて毎日のようにTwitterにアクセスしている。これこそが世界中でも極めて受容性が高く、のめり込んでいるオーディエンスが多い理由だ。

――2018年を振り返り、私が見たなかでもっとも成功したTwitter上のキャンペーンは、新しい何かに関わるものだった。AppleによるTwitterのテイクオーバーや、ナイキ(Nike)のコリン・キャパニック選手を起用したキャンペーン、『ライオン・キング』のトレイラーなどがあった。ここに何か新しい戦略があったか?

何か新しいことを立ち上げることと、いま起きていることとつながる、というのは、Twitterを使う大きな理由のふたつだ。結局のところ、我々の強みはオーディエンスだ。ブランドには、オーディエンスをうまく活用して、彼らとのエンゲージメントを深めて欲しいと思っている。

ブランドについていえば、私が関わる組織のひとつでもあるブランドの戦略チームとたくさん話をした。そこでは、2018年にあったキャンペーンのなかで何がもっとも革新的で、つながりも強く、クリエイティブなキャンペーンだったかについて話した。そのなかには、ブランドの声を非常にユニークなやり方で活用するなど、興味深い手法でデジタルを現実の世界に取り込んでいるものもあった。

実際、経営幹部レベルの人たちが自身の声をシェアするためにプラットフォームを活用しているところも多く見てきた。また、いくつものブランドが、ローンチ側としての「あるべき会話調」について本格的にきちんと考えている様子も目にしている。現在プラットフォーム上では、ブランドパーパスはもちろん、気さくに冗談を言い合うところも多く目にするようになっている。

――ヘルス・イニシアチブについて聞かせて欲しい。ここはあなたの本職ではないにせよ、エコシステム全体にとっては関係があるだろう。キース・ウィード氏にも2018年のカンヌで、インフルエンサーフラウドについて話をしてもらった。キースやそのほかのヘルス・イニシアチブに対するTwitter側の反応はどうだったか?

我々の使命は公共の場で人々の会話をホストすることであり、Twitter上での会話が健全であることを保証する責任を負うことは、非常に重大だ。プラットフォーム上での会話が健全で、人々が自己表現の場として安全だと感じられれば、役立つプラットフォームとしてのTwitterの価値も高まる。

2017年1月から、我々は商品やポリシー、プロセス全般に渡って100項目以上の改革を行ったが、これらはすべて、プラットフォーム上での人々の会話が健全であることを保証するために実施したことだ。問題のあるアカウントをフォロワーのリストから削除するというのは一例だが、そうすることで、アクティブかつエンゲージメントの高いアカウントの数が(実際のフォロワー数として)反映されるのだ。さらに、結果としてTwitter上での暴言も減少した。いままさに結果が出つつあるところだ。

――Twitterは「対話感」を強めるなど、さらなる変化にも取り組んできた。こうした変革によって、プラットフォーム上の広告主の仕事に影響はあったのか?

特にサラ(・ハイダーズ氏)が成し遂げた仕事について、広告主と話題にするのが楽しみなことだった。我々が投資を続けてきたプラットフォームの方向性について話すときにも役に立っている。そのなかでも、会話を広げたり、容易にしたりした要素のひとつが「プレゼンス・インジケーター(presence indicators)」だ。会話の流れを見やすく、リプライをより便利に管理するために会話のデザインをやり直している。こうすると、よりシンプルにリプライを読んでエンゲージできるようになる。

現在、ツイートに即返信できる機能を試そうとしているところだ。話したい内容のトップツイートがピン止めされたプロフィールページの一番上で、会話がはじまるきっかけとなる、「アイスブレイカー(icebreakers)」を見ているというのが非常に面白いところだ。我々は実験を通じて学び、プラットフォームの利用者からの声を聞くことで、さまざまな種類の製品の機能強化を続けられるだろう。このような機能は、最終的には我々の本来の使命や、公共の場での会話で我々が見据える未来のビジョンに立ち戻るものとなるはずだ。

――Twitterはライブ動画を配信するパブリッシングパートナーや、それに参入できるブランドを多く抱えている。昨今、Twitterでのライブ動画の重要性は? ただ単に、それなりに安定した商品というだけなのか?

クライアントとの打ち合わせで持ち出す話のひとつは、世界の流れはモバイルに移行し、モバイルはますます動画に向かっているということだ。周知の通り、2020年までにインターネットのトラフィック全体の82%を動画が占めるという統計がある。我々にとっても状況は同じで、ユーザーの傾向はTwitter上でも着実に動画に向かっており、さらにいえばライブ配信の動画に傾倒している。ライブ動画のパートナーの2大巨頭はブルームバーグ(Bloomberg)とBuzzFeedだ。両者ともTwitterというプラットフォームのライブ動画の特性を最大限に活かし、常に革新的で継続的なことがその所以だ。

――メディアやマーケティング業界の2019年の展望は?

間違いないのは「パーパス(目的)」だ。真にブランドのパーパスを示し、それを取り巻く人々が個々にエンゲージするようなブランドが今後も伸びるだろう。この傾向は2018年にも見られたが、これからも継続すると思う。ここ5年ほどは動画の年だったが、動画はこの先も伸び続ける一方だろう。

Kerry Flynn(原文 / 訳:Conyac