「ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)」は以前から、厳しいペイウォールの壁(課金制)でコンテンツを守ってきた。
しかし、購読料を年間200ドル(約2万3000円)も払うのは嫌だという人もいる。そういう人たちは、ヘッドラインをコピーしてGoogle検索すると、記事全文を閲覧できるという抜け穴をよく使っていた。だが、最近になって一部のユーザーは、この方法が通用しなくなっていることに気づいたようだ。
WSJの広報担当者は、今回の施策で購読検討層を誘い込み、有料会員化できるかどうかを実験していると説明する。これが、どのくらいの範囲で、いつまで続けて、またその結果、抜け道を永久に閉ざしてしまう可能性については、明らかにしていない。
「ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)」は以前から、厳しいペイウォールの壁(課金制)でコンテンツを守ってきた。
しかし、購読料を年間200ドル(約2万3000円)も払うのは嫌だという人もいる。そういう人たちは、ヘッドラインをコピーしてGoogle検索すると、記事全文を閲覧できるという抜け穴をよく使っていた。だが、最近になって一部のユーザーは、この方法が通用しなくなっていることに気づいたようだ。
WSJの広報担当者は、今回の施策で購読検討層を誘い込み、有料会員化できるかどうかを実験していると説明する。これが、どのくらいの範囲で、いつまで続けて、またその結果、抜け道を永久に閉ざしてしまう可能性については、明らかにしていない。
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「我々は現在、新たな潜在顧客へ、よりよい購読オプションを提供するために、さまざまな方法を試しているところだ。我々は購読サイトであり、購読者のためのユーザー体験を最適化する最良な方法を常に探している」と、同広報担当者は話す。
オンラインコンテンツをペイウォールで懸命に保護するWSJ。購読料の収益が、同社のビジネスモデルの中核だからだ。だが、以前から指摘されてきたとおり、WSJは大量のトラフィックを送り続けてくれる、Google検索に記事を登録したいとも思っている。また、調査・分析会社パースリー(Parsely)によると、トラフィックドライバーとしてFacebookへの注目が高まりつつあるが、WSJへのトラフィックのうち、35%は依然としてGoogleがリファラーとなっているという。
一方、「ニューヨーク・タイムズ」など、同じくペイウォールを設けているパブリッシャーは、FacebookなどのSNS上では、ソーシャルフィードを通じてコンテンツを見つけたユーザーに対して、そのコンテンツに自由にアクセスできるようにして、ソーシャルメディアからのトラフィックを取り込む方法を採っている。
一連のWSJの取り組みに関して、Twitter上では、変更の背後にある動機や「WSJ」のコンテンツに無料でアクセスし続けるほかの方法についての議論が起こった。また、あるユーザーはコピペでコンテンツを盗み観ることを咎める内容のツイートを投稿していた。
I knew this day would one day arrive. WSJ closes loophole in its paywall—the one where you copy/paste the headline into Google News.
— Adam L. Penenberg (@Penenberg) 2016, 1月 30
この日が来てしまった。WSJの記事タイトルをGoogle検索欄にコピペしてコンテンツ閲覧ができる、ペイウォールの抜け穴を閉じてしまった。
@Penenberg Still works if you use a new Chrome incognito window.
— Paul Graham (@paulg) 2016, 1月 30
Chromeのプライベートブラウジングでコピペ検索をすれば閲覧できるよ。
@Penenberg @BenedictEvans ugh. I loved that trick. Guess I’m done reading the wsj
— Jeremy Beyda (@jbeyda) 2016, 1月 30
ああ、この抜け穴のトリックはとても便利だったのに。もうWSJを読むのはやめるよ。
@magicsilicon @Penenberg or how about you actually pay for the product instead of steal?
— Eric™ (@eric_analytics) 2016, 1月 30
抜け穴が閉ざされたのなら、もう記事を盗み観るのではなく、ちゃんと購読して読んだらどうですか?
Lucia Moses(原文 / 訳:ガリレオ)
Image via Thinkstock / Getty Images