ストリートウェアに特化したハイスノバイエティ(Highsnobiety)はインスタグラム動画を大々的に取り入れたパブリッシャーのひとつだ。1年前、同社のインスタグラムフォロワーは100万人だった。現在、それは170万人近くにまで増えており、Facebookではフォロワー数を210万人にまで伸ばしている。
ストリートウェアに特化したハイスノバイエティ(Highsnobiety)はインスタグラム動画を大々的に取り入れたパブリッシャーのひとつだ。
1年前、ハイスノバイエティのインスタグラムフォロワーは100万人だった。現在、それは170万人近くにまで増えており、Facebookではフォロワー数を210万人にまで伸ばしている。ニュースウィップ(NewsWhip)によると、5月には574のインスタグラム投稿において1240万のいいね!とコメントを獲得し、月間エンゲージメント数においてパブリッシャーランキング8位に輝いている。上にはESPNなどが存在しているが、これはヴォーグ(Vogue)やFOXニュース(FOX News)よりも上位である。
過去半年のあいだ、ハイスノバイエティは投稿の数を1日8件から15〜20件へと増やした。そのなかでも特に、動画にフォーカスがあてられている。以前は全アウトプットのうち1%だったのが、現在では11%を占めている。5月には574件の投稿のうち60件が動画だった。ニュースウィップによると、それ以前の12月では249件の投稿のうち動画は3件のみだった。
Advertisement
アルゴリズムが後押し
編集長であるピート・ウィリアムズ氏は言う。「動画は大きな課題だった。もともとはアート風もしくはビジュアル重視の手法でメインフィードに流すというアプローチで動画に取り組んでいたが、見て楽しめる、ポップカルチャーにフォーカスをあてた「ミーム(バイラルするジョーク画像)」風のクリップが、プラットフォーム上でもっともエンゲージメントを得ることが判明した」。
去年の夏、インスタグラムは動画の再生時間を15秒から最大1分へと変更し、アルゴリズムも変更している。時系列で表示されていたものがエンゲージメントベースの表示となった。それによってハイスノバイエティの人気動画は何十万ものビュー数を稼ぐようになった。現時点でのアルゴリズムは、人々の反応が早いポストに有利に働く。ニュースウィップによると、ハイスノバイエティの動画はひとつにつき約450件のコメントが付いている。
しかし、アルゴリズムが予期せぬ形で作用することもある。ウィリアムズ氏によると特に明確な理由も分からず、動画のパフォーマンスが悪化することがあるという。
ライブよりストーリー
ハイスノバイエティのインスタグラム上のポストのうち20%は自社で制作されている。30%はクリエイターのネットワークから来ている。そして、残りの50%はほかのパブリケーションやセレブリティから集められたものだ。
ハイスノバイエティのインスタグラムストーリーは、さらに200万ビューを毎日追加している。彼らはインスタグラムのライブ動画よりもストーリーを多用。事前に動画制作し、見た目を良くすることができるからだ。毎日投稿されるストーリーはひとつのトピックを持っており、そのため視聴完了率は98%と非常に高く保たれているという。
ブランデッドコンテンツビジネスにおいても動画の存在は大きくなりつつあるようだ。ハイスノバイエティの収益の大部分はブランデッドコンテンツが占める。リーボック(Reebok)によってスポンサーされた最近のストーリーには5本の動画が収録されており、ふたつの新しいリーボック・パンプスプリーム(Pump Supreme)スタイルをフィーチャーした。

リーボックがスポンサードしたインスタグラム投稿
アカウントを多様化
過去1カ月でまた、ハイスノバイエティは4つのインスタグラムアカウントを増設している。スタイル(Style)、スニーカーズ(Sneakers)、ミュージック(Music)、ライフ(Life)がそれだ。これらはハイスノバイエティがサイト上に抱える新しいコンテンツバーティカルに対応している。ハイスノバイエティにおけるインスタグラム部門は10人編成のチームになっており、そのうち3人はインスタグラムに専念している。残りはエディトリアルやその他ソーシャル業務との兼任となっている。
上記の4つのアカウントは合計で15万人以上のフォロワーを抱えている。特にスニーカーアカウントは毎週20%の勢いで成長しているという。「インスタグラムやほかのチャンネルを、自分たちのメインのエディトリアルコンテンツのサポートツールとして考えるのではなく、我々はそれぞれのソーシャルが自立したハイスノバイエティの世界の独特な表現と捉えている」と、ウィリアムズ氏は説明した。
Lucinda Southern(原文 / 訳:塚本 紺)
Image: courtesy of Highsnobiety.