インターナショナルチャンピオンズカップなど、サッカーのトーナメントシリーズを扱うレレバント・スポーツ(Relevent Sports)は、デジタルコンサルティング会社レイン(Rain)と提携し、AmazonやGoogleなどの音声プラットフォーム向けに、新しい多言語の音声コンテンツ制作を計画している。
スポーツメディア企業のレレバント・スポーツ(Relevent Sports)は、Amazon Echo(エコー)やGoogle Homeなどのスマートスピーカー向けにサッカーコンテンツをもっとたくさん投入したいと思っている。
インターナショナルチャンピオンズカップなど、サッカーのトーナメントシリーズを扱うレレバント・スポーツは、デジタルコンサルティング会社レイン(Rain)と提携し、Amazon AlexaやGoogleのAI、AppleのSiriのようなプラットフォーム向けに、新しい多言語の音声コンテンツを制作しようとしている。
「信頼できる権威になる」
世界各国からさまざまな試合を視聴する日時や方法をファンがもっと簡単に追跡できる機能など、いくつかの構想がすでに進められている。レレバント・スポーツとレインは、サッカーのさまざまな側面の歴史を深く掘り下げる、トップクラスのコーチとのインタビューシリーズなど、教育用音声番組の制作にも取り組んでいる。この2社は今後、アマチュアのコーチや選手向けのバーチャル指導チュートリアルについて、プロのチームや選手、マネージャーとも協働を進めていく。試合に勝つための戦略やトレーニング方法など、あらゆる事象を扱う予定だ。
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レレバント・スポーツの幹部によると、主目標は、選手やチーム、リーグなど、欧州のサッカーを米国やアジアのファンに宣伝することだという。Amazon EchoやGoogle Homeなどのバーチャルアシスタント対応機器の購入者が増えているので、レレバント・スポーツは、増加中のオーディエンスにサッカーのコンテンツや情報を提供する機会を見出している。
「いま予測できるよりも、もっと多くのことを音声を利用して行うようになると、固く信じている」と、レレバント・スポーツのCEOを務めるダニー・シルマン氏は話す。「それに、ESPNやGoal.comなどのメディア企業は、音声を利用してもっと多くのことを行うようになると思うが、欧州サッカーに関係しているので特に、我々がこれらのプラットフォームで信頼できる権威になる余地がある」。
マーケティングチームも支援
インターナショナルチャンピオンズカップ・シリーズについては、バルセロナやチェルシーのようなビッグクラブが定期的に参加する試合を米国で開催する。レレバント・スポーツは、スペインのラ・リーガとの提携を通じて、米国とカナダでスペインリーグのスポーツ中継や他の配信の権利を監督するラ・リーガ・アメリカ(La Liga America)も設立した。
一方、レインは、音声およびAI製品に重点を置く成長中のコンサルティング会社だ。過去には、ワーナー・ブラザース(Warner Bros.)向けのアドベンチャーゲームやNFL向けのトリビアゲーム、「エルモ・ウィズ・セサミ・ストリート(Elmo with Sesame Street)」の音声といった製品に取り組んだことがある。
パートナーとして2社は、さまざまな音声番組や機能を繰り返し開発し、公開を行っており、レインとの取引は少なくとも5年は続く予定だ、とシルマン氏はいう。レレバント・スポーツ側の関係は、幹部5人で構成された委員会が、NFLの元幹部エイダン・リオンズ氏が率いる10人編成の成長マーケティングチームのさらなる支援を得て対処する。
「価値はいまのところデータ」
また、レレバント・スポーツは、音声やレインとの提携をマーケティング投資と見なしている。ただし、この先いつか、商品やブランデッドコンテンツを販売したり、音声から売り上げを得るほかの方法を見つけたりできる可能性を排除してはいない。
「これは新しい分野だ。売上モデルがどのようなものなのかわからない。ファンと結びつく新たな方法になるとの思いではじめている。価値はいまのところデータにある。ファンの特徴や利用しているもの、お気に入りのクラブ、関心を抱いている商品のタイプといったデータだ。ビジネスチャンスは、進むにつれて成熟するものとなるだろう」と、シルマン氏は語った。
Sahil Patel(原文 / 訳:ガリレオ)