来期売上150億円を目指す、政治サイト「ポリティコ」:セールスチームを171人に拡大予定

政治ニュースサイトを手がけるポリティコ(Politico)は、2018年に世界全体で1億1300万ドル(約125億円)の売上を達成した。2019年には、さらに20%売上を増やす考えだという。また、さまざまなビジネス目標を達成するため、販売部門の再編成と拡大に取り組んでいる。

人材投資と組織改変

ポリティコで最高売上責任者(CRO)を務めるボビー・モラン氏によれば、2019年には販売チームの人数をいまより15%多い171人に増やす予定だという(同社は2018年にも、販売チームの人数を18%増やしている)。これにより、人材への投資は合わせて300万ドル(約3.3億円)にのぼるとモラン氏は語った。販売部門の拡大は、新しい地域や市場への進出に伴って行われているものだ。たとえば、同社は最近、カナダで「ポリティコ・プロ(POLITICO Pro)」ブランドのサブスクリプションサービスを立ち上げたほか、カリフォルニアでもビジネスを拡大している。

人材への投資に加え、ポリティコは販売チームの再編にも取り組んでいる。ポリティコの売上は、主にふたつのチームからもたされている。ひとつは、ポリティコ・プロのサブスクリプションを企業に販売するチーム。もうひとつは、広告枠販売とインサイドセールスを行うチームだ。後者は、ライブイベントやブランデッドコンテンツスタジオの運営も手がけている。

現在は、消費者向け製品を手がける販売チームで、組織の再編が行われている。モラン氏によれば、その狙いは、広告やライブイベントのような限られたビジネス戦略を手がけるだけでなく、さまざまな役割を担ってもらうことにあるいう。具体的には、4つの新しい専門部署を設置した。新しい広告主の開拓に取り組むビジネスチーム、全事業を対象に大規模なプログラムの提供と実行を支援するクライアントサクセス・プロダクションチーム、大規模で付き合いの長いクライアントとの関係強化に務める「経営幹部およびVIP担当」チーム、そして、さまざまな取り組みをサポートする統合的な収益業務部門だ。

売上に対して少ない利益

モラン氏によれば、最優先の取り組みは大口の顧客を増やすことだという。ポリティコは2017年、AARP(アメリカ退職者協会[American Association of Retired Persons])と100万ドル(約1.1億円)を超える契約を締結した。これは、中間選挙期間中に50を超える選挙人に影響を与えることを目的とした7カ月間のプログラムだった。「このプログラムは信じられないほどうまくいったが、とてつもなく大がかりだった。2019年には、このようなプログラムを、5、10、あるいは15のパートナーと取り組めるようにしたい。だが、我々の望むような形で提携を進めための体制が整っていなかった。そこで、このような提携を大規模に進められるようにする取り組みに注力するチームを作ることにしたのだ」。

ポリティコの売上は、半分以上がサブスクリプションからもたされている。残りは広告収入だ。そして、そのどちらも順調に拡大しているとモラン氏はいう。サブスクリプション売上は前年比で24%増え(契約更新率は90%を超えている)、広告売上も17%増加した。

ポリティコの2018年の売上高は合わせて1億1300万ドル(約125億円)で、世界市場での売上高はこの5年間で2倍になったと、バニティ・フェア(Vanity Fair)は報じている。だが、ポリティコが得られた利益は200万ドル(約2.2億円)に過ぎない。モラン氏は、この売上と利益の額が正しいことを認めたうえで、利益率が低い理由について、事業の世界展開を続けるために、記者や幹部を採用したり、新しいビジネス戦略を実行したりするなど、あらゆる分野で投資を継続しているためだと説明した。

「『たった200万ドルなのか』といわれれば、そのとおりだ。だが我々は、競合他社が利益をまったく上げられていないか、目標を達成できていない分野で活動している」とモラン氏はいう。「(ポリティコの創設者である)ロバート(・アルブリトン)は、長期的に持続可能なメディア企業を作ることにフォーカスしている。我々が膨大な金額を投資しているのは、将来利益が見込まれる分野だ。(中略)5年後には会社の規模を2倍にしたいと考えている。それには、組織に再投資する必要があるのだ」。

新しいビジネスの機会

また、いずれはデータサービスなど新しい収益源を探りたい考えだという。

「いまのPro製品に似たプロダクトを開発できるチャンスが、規制関連分野にあると考えている」と、モラン氏は語る。「これは1000万ドル規模のビジネスになる可能性もある」。

Sahil Patel(原文 / 訳:ガリレオ)