ボックスメディア(Vox Media)が、ポッドキャストメディア企業であるカフェ・スタジオ(Cafe Studios)の買収を通じてポッドキャストサブスクリプション事業に進出してから2年が経過した。「数多くのアクティブな有料ポッドキャスト購読者がいる」と、同社でシニアバイスプレジデント兼オーディオおよびデジタル動画担当ゼネラルマネージャーを務めるレイ・チャオ氏は、最新のDIGIDAYポッドキャストで語った。
「カフェ・スタジオの買収以降、ポッドキャストサブスクリプション事業の運営から非常に多くのことを学んできた」とチャオ氏は話す。
ポッドキャストサブスクリプションのオプションを追加するなか、ボックスメディア全体でのサブスクリプション事業は成長を続けている。6月には、ストーリー調の犯罪専門ポッドキャスト「Criminal Plus」向けのサブスクリプションプログラムを導入した。続いて、有名心理療法士によるチャンネル「Where Should We Begin? With Esther Perel」向けのサブスクリプションベースのメニューも複数導入した。
ボックスメディアは、購読者の直接的な獲得を優先しているが、サードパーティの購読者獲得源についても探ってきた。たとえば、「Where Should We Begin? With Esther Perel」は、月額4.99ドル(約700円)または年額41.99ドル(約5940円)でAppleポッドキャスト経由でサブスクリプションを販売している。Appleのような、サブスクリプションのセラーとなるサードパーティ企業は、「購読傾向が低い層」、つまり、完全な直接的サインアップファネルを経由したがらない可能性がある層の獲得手段を提供する、とチャオ氏は言う。
チャオ氏は今後を見越し、ボックスメディアが直接提供するサブスクリプションを、サードパーティ経由で提供されるサブスクリプションといかに差別化し、購読者に直接サインアップさせるためのインセンティブ(ニュースレターやイベントへのアクセス提供など)を与えるかに注目している、同時に、直接獲得した購読者にも提供されている独占的なオーディオコンテンツへのアクセスの提供などにより、購読傾向が低い層に対して魅力的な売り込みを行う方法を模索している。ボックスメディアではすでに、カフェ・スタジオのポッドキャストとともにデュアルサブスクリプションオプションを実装している。
「我々にとっての最初の学びは、いかにして双方の(購読者の)獲得経路と連携し、消費者から売上を得る事業を最大化して、より多くの購読者を獲得するかだ」とチャオ氏は語る。
以下に、ポッドキャストのハイライトを紹介する。内容は分量と読みやすさを考慮して適宜編集を加えている。
ボックスメディア(Vox Media)が、ポッドキャストメディア企業であるカフェ・スタジオ(Cafe Studios)の買収を通じてポッドキャストサブスクリプション事業に進出してから2年が経過した。「数多くのアクティブな有料ポッドキャスト購読者がいる」と、同社でシニアバイスプレジデント兼オーディオおよびデジタル動画担当ゼネラルマネージャーを務めるレイ・チャオ氏は、最新のDIGIDAYポッドキャストで語った。
「カフェ・スタジオの買収以降、ポッドキャストサブスクリプション事業の運営から非常に多くのことを学んできた」とチャオ氏は話す。
ポッドキャストサブスクリプションのオプションを追加するなか、ボックスメディア全体でのサブスクリプション事業は成長を続けている。6月には、ストーリー調の犯罪専門ポッドキャスト「Criminal Plus」向けのサブスクリプションプログラムを導入した。続いて、有名心理療法士によるチャンネル「Where Should We Begin? With Esther Perel」向けのサブスクリプションベースのメニューも複数導入した。
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ボックスメディアは、購読者の直接的な獲得を優先しているが、サードパーティの購読者獲得源についても探ってきた。たとえば、「Where Should We Begin? With Esther Perel」は、月額4.99ドル(約700円)または年額41.99ドル(約5940円)でAppleポッドキャスト経由でサブスクリプションを販売している。Appleのような、サブスクリプションのセラーとなるサードパーティ企業は、「購読傾向が低い層」、つまり、完全な直接的サインアップファネルを経由したがらない可能性がある層の獲得手段を提供する、とチャオ氏は言う。
チャオ氏は今後を見越し、ボックスメディアが直接提供するサブスクリプションを、サードパーティ経由で提供されるサブスクリプションといかに差別化し、購読者に直接サインアップさせるためのインセンティブ(ニュースレターやイベントへのアクセス提供など)を与えるかに注目している、同時に、直接獲得した購読者にも提供されている独占的なオーディオコンテンツへのアクセスの提供などにより、購読傾向が低い層に対して魅力的な売り込みを行う方法を模索している。ボックスメディアではすでに、カフェ・スタジオのポッドキャストとともにデュアルサブスクリプションオプションを実装している。
「我々にとっての最初の学びは、いかにして双方の(購読者の)獲得経路と連携し、消費者から売上を得る事業を最大化して、より多くの購読者を獲得するかだ」とチャオ氏は語る。
以下に、ポッドキャストのハイライトを紹介する。内容は分量と読みやすさを考慮して適宜編集を加えている。
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二重の購読者獲得戦略
カフェ・スタジオ向けであるAppleポッドキャストのサブスクリプションのブランドを「カフェ・オーディオ・パス(Cafe Audio Pass)」に変更した。言わんとしているのは、「これは、(カフェ・スタジオの直接購読プログラムの)『カフェ・インサイダー(Cafe Insider)』とは違う」ということだ。
ボックスメディアのウェブサイトでカフェ・インサイダーにサインアップすると、限定のニュースレターが配信されるので、より多くのコンテンツにアクセスできる。一方、Apple経由でサインアップした場合は、こちらではメールアドレスが分からないので、購読者はそうしたコンテンツにアクセスできない。
オーディオの仕事と動画の仕事のあいだで時間を分割
今のところ、私の時間は真っ二つに分かれていて、1日の多くをポッドキャストやオーディオの仕事に費やす一方で、動画の仕事にも多くの時間を充てている。それに時々、たとえば、より広範な市販戦略やマネタイゼーション戦略について考える時には、一石二鳥で同時にそれを行える。だが、ほとんどの場合、エディトリアル製品が分かれているので、かなり異なるワークストリームだ。
そうしたハブ・アンド・スポーク・モデルのハブを構築し、広告クライアントに対し、なぜ我々から動画(広告)を購入する必要があるのかを中心としたストーリーを提供する方法を考えることに注力している。現在、会社全体の動画コンテンツすべてで、月間ユニークユーザー数が6800万人ほどに達している。
ボックスメディアのオーディオ運営
オーディオ面では、この数年間、ポッドキャストネットワークを成長させ、機能させ、運営するために、社内における適切な事業支援体制の構築に取り組んできた。ボックスメディアには別々の編集チームがあり、別々のポッドキャスト制作チームがある。だが、ビジネスモデルとオーディエンス成長戦略、マネタイゼーション戦略は共通している。
ボックスメディアの動画運営
ポッドキャストと同様に、別々の編集チームがある。さまざまな番組とフランチャイズがあり、各チームがそれぞれ独自に並行して作業している。そして、オーディオ事業から学んできた、オーディエンスの成長や売上増加を支援するための中核事業と中心的チームの構築を、動画サイドにも取り入れたいと考えている。
[原文:Ray Chao explains how Vox Media is building up a podcast subscription business]
Tim Peterson(翻訳:矢倉美登里/ガリレオ、編集:分島翔平)