ユーザベースの「Quartz」、スピード重視でリニューアル:優先事項は「サブスク収益」

Quartz(クオーツ)は8月1日、サイトデザインをリニューアル。狙いはニュースレターの登録者数を増やすこと、読者たちのサイト滞在時間を伸ばすこと、そして広告をプライベート・プログラマティック・マーケットプレイス経由で配信することだ。

Quartzはこの6年間で4回、サイトデザインリニューアルを行っており、今回で5回目となる。これによって、サブスクリプション収益を追求するために必要な、ペイウォールといったプロダクト機能を実装するのが容易になるという。Quartzの新しい所有者となった日本のメディア企業ユーザベース(Uzabase)にとって、サブスクリプション収益はプライオリティだ。

Quartzの最高プロダクト責任者であるザック・スワード氏は、「新しい、より現代的なテックスタックを使うことで、次の6年に向けて、より良いポジションを獲得したかった。エンジニアリングの側面において、サイトをゼロから書き直すことが決まると、これを活用してすべてを再考するというチャンスであると捉えたのだ」と語る。

リニューアルの詳細

ほかのパブリッシャーたちが行っているデザインリニューアルと同様、サイトのスピードを改善することは一番重要な項目だった。旧来のデザインでもページ読み込み速度は、Googleのページスピードテストにおいてトップ3分の1にランクインしていた。しかし、スワード氏によると、ひとつのページから別のページへと移る際の、ナビゲーション感覚をさらに速くしたかったという。

Quartzは無限スクロールのデザインを、モバイル版では2年前に廃止。そして、今回のデザインリニューアルで、デスクトップ版からも廃止した。さらにサイト上で、ユーザー滞在時間を伸ばすために3つのテストを行う予定だという。リコメンドウィジェットが配置され、トレンド記事、関連トピック記事、そしてQuartzにとってコアなエディトリアル分野の記事、そのいずれかが表示される。後者2つのケースでは、CMSによって自動的に選択される場合もあれば、エディトリアルスタッフの主導で選ばれることもあるようだ。

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新しいサイトデザイン。Image credit: Daniel Lee

広告量に関しては変化はないが、Quartzのフォーカスであるブランデッドコンテンツを越えた、さらに多くの種類の広告を表示することになるという。Quartzは5月に、コンサート・Cスイート(Concert C-Suite)というプライベート広告ネットワークに加わった。Vox Mediaが所有する、ビジネス中心のサイトやCNBCなどが参加しているネットワークだ。これを通して、Quartzがそれまで持っていなかったタイプの広告ユニットが入ってくる。新しいサイトはまた、クオーツィ(Quartzy)とクオーツ・アット・ワーク(Quartz at Work)という2つのサブブランドを昨年ローンチした際にトライアルをはじめたフルページのディスプレイ広告も試すようだ。

要はモバイルユーザー

ページ操作性を改善するため、そしてモバイルではじめてサイトを訪れるユーザーにeメールのニュースレターに登録してもらうために、ニュースレターの登録ユニットはモバイルページの下に位置するナビゲーションバーに移動させられた。Quartzのオーディエンスの約3分の2は、モバイルデバイスを経由して訪問するとのことだ。

Max Willens(原文 / 訳:塚本 紺)