「エージェンシーの労働時間は異常。限界を超えた人も」:若き米エージェンシースタッフの告白

エージェンシーは特に、クライアントのニーズに応えるため常時待機がスタッフに期待されることもあり、健全なワークライフバランスの管理が重要だ。

匿名と引き換えに率直に語ってもらうDIGIDAYの「告白」シリーズ。今回、広告エージェンシーの20代のプラットフォームマネージャーに、毎日午後5時半に退社しようとするだけでも同僚から当て擦りを言われるという話をしてもらった。

わかりやすくなるように会話は編集してある。

――エージェンシーは労働時間がとんでもないことで有名だ。いまもそうだろうか?

異常なほどだ。限界を超えた人たちもいる。先日、一服しに外に出た際に、一緒になった24歳の女性は、今週は毎日15時間働いていると話していた。彼女のタバコはストレスによるもので、それまで彼女が喫煙しているのは見たことがなかった。「なんでそんなことを。寿命を縮めている」みたいなことを彼女に言った。

――あなたの労働時間もとんでもない?

前の職場ではとんでもない時間働いていて、心の健康が蝕まれていった。週に50時間以上は働いていたけど、問題は仕事内容のストレスだった。その仕事をしているのは西海岸では私だけで、しかもシカゴオフィスの仕事もしていた。クライアントたちを担当し、キャンペーンを大量に抱えていた。日曜の夜には毎週、月曜日が来るのが嫌で泣いていたものだ。

――しかし、いまの仕事に移ったときに、過剰な勤務時間は終わりにすることにした。

ここで仕事をはじめるにあたり、自分のペースで働くこと、プロジェクトの関係で残ってほしいと頼まれる場合以外は帰宅するということを明確にしようとした。「残業はできない」とは、クビになるから言うつもりはなかったが、頼まれもしないのにいつもオフィスにいる人たちの仲間入りはしないようにしようと決めた。結果、毎朝8時半に出社し、夕方の5時半に退社している。

――うまくいっている?

うまくいっている。最初からなので、私は残らないものだとみんな思うようになった。いつも残業していると、残業するものだと思われるようになる。はっきりさせる必要がある。

――反発はある?

「残業しないんだから頑張っていないに違いない」とでもいうように横目でにらまれることはある。それに対して私は、ごめんなさいね、私は9時間で仕事を終わらせているし、退社後も常に電話には出るから、といった態度。昼食を食べに行くときにも、時刻に関係なくそんな視線が飛んでくる。

――主に同僚から?

そう。広告エージェンシーの世界では、若い人が完璧を求めてすぎて、病気になるまで自分をすり減らしている。私が知っている若い人は、「感心されるのだ、昇進するのだ」という人ばかりだ。年を取るにつれて冷めていく。働きたがらなくなる。私の上司は週に2回が在宅勤務で、自宅で電話に応対している。

――いまの仕事は複数の人間でやっていくべきものなのか?

私はクライアントの7種類の仕事に対処している。これは尋常ではない。マネージャーがひとり、そして私が行っている各仕事を担当するアシスタントがひとりずつというのがあるべき姿だと思う。会社は十分な人員を雇わない。バカンスに行くなら、やっている仕事を全員にみっちり教え込む必要がある。これはとても効率が悪い。会社は節約のために、なるべく多くのスタッフにできるだけたくさんのクライアントやキャンペーンを担当させるのだと思う。

Ilyse Liffreing (原文 / 訳:ガリレオ)