iOS版の『スーパーマリオラン(Super Mario Run)』の3日間の速報値が出た。一部の低いレビュー点数が指摘されており、19日には任天堂の株価が一時8%程度下落したが、ダウンロード数、収益ともに高水準であり、見方が分かれている。
iOS版の「スーパーマリオラン(Super Mario Run)」の配信開始後3日間の速報値が出た。一部の低いレビュー点数が指摘されており、19日には任天堂の株価が一時8%程度下落したが、ダウンロード数、収益ともに高水準であり、見方が分かれている。
一部の課金を好まないユーザーが不満をレビューする一方、もう一方で、世界の100万人近くが静かに課金している。今後、両者のバランスがどうなるのか、ダウンロード、収益の伸びがどうなるのか注視が必要だ。
ゲームアプリデータ分析のApp Annieのデータによれば、最初の3日間(12月15日〜12月17日)で、全世界におけるダウンロード数は3700万以上、収益は1400万ドル(約17億円)以上にのぼっている(速報値、下図)。
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App Annieは、これは世界で100万人以上が課金してプレーしていることを意味し、有料ユーザーへの転換率(CVR)は約4%と読み取れるとしている。
App Annieによると、スーパーマリオランはアメリカでもっとも勢いがよく、7%のCVRを達成している。アメリカにおけるスーパーマリオランの収益は約800万ドルにのぼり、これは全世界における収益の55%以上を占める。米国のiOSゲーム収益の世界シェアが25%未満であることを踏まえると、米国の寄与はとても大きい。
App Annieによると、日本では最初の3日間で300万ドル(3億6000万円)の収益を上げた。日本におけるダウンロード数は最初の3日間のダウンロード数は750万。ダウンロード数ランキング ではリリース後すぐに首位に立ち、19日時点まで総合カテゴリで首位を維持している。
どうすれば課金はワークするのか?
スーパーマリオランは比較的無料部分を小さくデザインしており、従来の「ゲームソフト」的な収益化方法をとる。ニュースパブリッシャーの「ペイウォール」に似ている。一方、Niantic、The Pokemon Company、Nintendoの協業で制作された「ポケモンGo」は無料利用者にも大きく間口をとり、都度課金とマーケティング支援により収益化した。
スーパーマリオランの収益化は、デジタルパブリッシャー界隈で検討されるサブスクリプションモデルなどの収益化方法を検討する材料になる。
Written by 吉田拓史
Photo via Nintendo