LINE株式会社は6日、同社のコンテンツ流通プラットフォーム「LINEアカウントメディアプラットフォーム」にて、『週刊文春』の有料記事を2017年1月10日より配信すると発表した。記事の購入価格は、通常100コイン(記事掲載時は240円)。第1回の記事配信は、特別に1コイン(約2円)での購入が可能になるという。
このビジネスモデルは、日本のパブリッシャーの苦境を救う手立てとなるだろうか?
LINE株式会社は6日、同社のコンテンツ流通プラットフォーム「LINEアカウントメディアプラットフォーム」にて、『週刊文春』の有料記事を2017年1月10日より配信すると発表した。この有料記事は「文春砲」と恐れられる、同誌ならではスクープ記事となる。
毎週定期的に配信されることになる、このLINE NEWSの有料記事。雑誌発売前日(通常は水曜日)16時に「スクープ予告」がLINEで通知され、読みたいスクープを事前に予約購入する形になる。予約購入すると「スクープ全文」が雑誌発売当日の朝7時に届くという。
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『週刊文春』のLINEアカウント( @oa-shukanbunshun )を友だち登録すれば、来週10日に届くのは、この「スクープ予告」。翌朝に届く「スクープ全文」は、いわゆる「文春砲」のスクープ記事を含む、最新号の記事20本前後になるようだ(※記事掲載後、同社広報より指摘があり、この一文を追加し、タイトルの一部を修正した)。
記事の購入価格は、通常100LINEコイン(記事掲載時は240円)。第1回の記事配信は、特別に1コイン(約2円)での購入が可能になる。加えて、本日より2月3日まで無料配布される「週刊文春×ゲスくま」スタンプ(TOP画像のキャラクター)も用意され、同誌アカウントの友だち登録を促している。
なお、紙媒体『週刊文春』の販売価格は通常400円。ニコニコチャンネルで用意されている「週刊文春デジタル」は、最新5冊が読み放題となり、月額864円となっている。
米国では昨年、ニューヨーク・タイムズやウォールストリート・ジャーナルなどが中心となり、オランダのコンテンツプラットフォーム「ブレンドル(Blendle)」を利用して、記事単位で購入できる小額決済のテストが実施された。その際の価格設定は、新聞記事が19~39セント(約20〜42円)、雑誌記事は9~49セント(約9〜52円)だったという。
また、記事単位でコンテンツを販売できる、日本のサービスといえば「note(ノート)」がある。こちらの場合、コンテンツホルダーは配信の無料・有料を選択でき、有料を選ぶ場合、100円〜1万円(プレミアム会員は5万円まで)値付けできる。
(スクープする方も、される方も)多大なコストがかかる「文春砲」。誰よりも早く入手できるなら、240円の価格も惜しくない…といえるだろうか?
LINE NEWSで提供されるこのサービスは「Premium Article(プレミアムアーティクル)」と呼ばれており、「週刊文春」はその第1弾だ。同サービスでは今後、導入メディアを順次拡大していくという。
Written by 長田真