「サブスクリプションは、より狭く深い報道を可能にする」:Business InsiderのCCO、ニコラス・カールソン氏

Business Insider(ビジネスインサイダー)がサブスクリプションサービス「BIプライム(BI Prime)」をローンチしたのは2018年1月だった。最高コンテンツ責任者(CCO)のニコラス・カールソン氏は、同サービスにはビジネスおよびエディトリアルのインセンティブがあると話す。

8月下旬に配信された「Digiday Podcast」でカールソン氏は「BIプライムが優れているのは、それが『規模のノブ』を回す点だ」と述べた。「中~大規模の企業(なかには株式公開企業もあった)の内側に切り込むスクープ報道に対する即時の商業的インセンティブは、時間とともに消えた。我々はそれを、もっとも話題になっている最大規模の企業で行っていた。私は常に、サブスクリプションを強く支持してきた。ビジネス上の理由はあるが、BIプライムは大物につながるスクープ報道に対する経済的インセンティブも取り戻してくれる」。

カールソン氏はほかにも、BIプライムや、同社が最近、Business InsiderとInsider(インサイダー)間で行ったエディトリアルの再編成、記者の実績の評価についても語ってくれた。以下はそのハイライト(編集済み)だ。

ビジネスインサイダーでのビジネスコンテンツの維持

「現在、チームの一部をBusiness InsiderからInsiderへ移動させている。Insiderは一般的な話題を幅広く扱うニュース/ライフスタイル・パブリケーションだ。だからといって、Business Insiderの規模が縮小するわけではない。むしろ逆だ。ビジネスニュースの報道に大規模な投資を行うつもりだ。ビジネス報道には大きなチャンスがある。我々の考えの中心にあるのは、規模の縮小ではなく、科学や政治、スポーツを対象とするジャーナリズムへの大規模な投資だ。これらの分野では、我々の目に映るチャンスに見合うだけの投資を行えば、Business Insiderのコンテンツに目に見える変化が表れるはずだ。チームの側でも、読者の側でも。もし政治が多く扱われれば、当のチームでさえ、まともなビジネスチームがいないことを実感するようになるだろう」。

ほかのビジネス系パブリケーションとの競合

「Business Insiderはコスト構造の点で、我々がいまもその背中を追っているウォールストリート・ジャーナル(The Wall Street Journal)などの優れたビジネスパブリケーションに勝っている。我々は、彼らが持っているものを手に入れられる。つまり、いまと明日のリーダーたちにとって重要な、あらゆる業界に関する優れた報道だ。しかも、それがペイウォールの壁の奥に格納されることはない。それでいて『SCHAFFFF』を保っている。我々は、ビジネスインサイダーのスタイルを説明するときに『SCHAFFFF』という言葉を使う。『Smart(スマートな)』『Conversational(会話体の)』『Helpful(ためになる)』『Accurate(正確な)』『Fair(公平な)』『Fast(速い)』『Fearless(大胆な)』『Fun(楽しい)』の略だ。我々が話題にするのは面白くて深いニュース、企業に関する内部レポートだ。これが我々のビジネスの全容を物語っている。つまり、多様性に富んでいるということだ。我々はこれをチャンスととらえている」。

記者の評価

「新人記者の面接を行うたびに、彼らが取り上げるものにオーディエンスがどう反応しているのかを評価すると言っている。我々はこれを、3つのやり方で行っている。大勢に語りかけるのが得意な記者がいる。それは素晴らしいことだし、我々もそれを活用する。もうひとつは、彼らがサブスクリプションをどのぐらい増やしているのかということ。そして、3つ目が『インパクトポイント』。何本の記事がニューヨーク・タイムズ(The New York Times)やワシントン・ポスト(The Washington Post)のそれに先行したか、何度テレビに出演して、自分が報じたニュースについて解説したか。彼らが獲得したスクープの関係者がリツイートして、『その通りだ』と言ったか? こうしたことを確認している。これが、我々が世界にどのような影響を与えているのかを示しているからだ」。

Facebook動画はいまも大きなチャンス

「Business InsiderのFacebook動画は、2018年7月に視聴回数40億回を達成した。山あり谷ありだったが、調整を加えて順応してきた。いちばん厄介だったのは、動画の尺に関連する問題だ。我々は最初、45秒の動画からはじめた。Facebookはこれらの動画をマネタイズする方法を見つけるべきだと思う。誰もがそれを望んでいるのだから。3分の動画もつくることになったが、おかげでBusiness InsiderをYouTubeにも最適化してくれた。YouTubeにいる我々のオーディエンスの規模は、ここ8~10カ月で爆発的に拡大している。いまの我々はもはや、2016年のようにはFacebookに依存していない」。

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Aditi Sangal (原文 / 訳:ガリレオ)