IN/OUT 2021 - PUBLISHERS

「行き過ぎたターゲティング広告は、時代遅れとなる」:小学館 伊藤真嗣 氏

2021年にも、新しいトレンドは生まれ、役目を終えたトレンドは忘れ去られていく――。

DIGIDAY[日本版]がお届けする、2020年・2021年の年末年始企画「IN/OUT 2021」。この企画では、我々が開催してきたさまざまなイベントでお世話になった、日本のブランドおよびパブリッシャーのエグゼクティブたちへ、新しい1年にトレンドイン・トレンドアウトするであろう事象について考えを伺った。

小学館の広告局でシニアマネージャー兼デジタルメディア営業センター センター長を務める伊藤真嗣氏の回答は、次のとおりだ。

――2020年を総括すると、どんな1年でしたか?

コロナ禍によって、メニュー開発、営業活動などさまざまな局面で、DX(デジタルトランフォーメーション)が想像以上に進んだ1年でした。

対面営業が制限され、広告主の課題を抽出していくプロセスが踏めない状況が長く続き、ソリューション型の営業を標榜する当社としては苦しい状況は継続していますが、対応していくしかないと考えています。

広告売上は、単月で雑誌本誌の広告をデジタル広告が超える月も出てきました。動画制作についてはモデル、スタッフが集まっての撮影、編集が不可能なため、インスタライブに代表される、各メディアのライブ配信メニューに注力。クライアントからの反響も大きく、メディア担当者が、ライブ配信に習熟していきました。

コロナ禍の影響は、とりわけ制作、営業の現場に大きかったですが、それによって開発された手法、習得したテクニックもあります。これらはアフターコロナでも重要な武器となると考えています。

――2021年、必ず押さえておきたいと思う、新しいトレンドは?

改正個人情報保護法が昨年6月に公布され、2年以内には全面施行されることとなっています。またGoogleはサードパーティCookieのサポートを2022年初頭には終了するであろう、とのこと。2021年は、この(新しくはないけれど)重要なトレンドへの対応を、迫られる1年になるかと思います。

これまで弊社のデジタル広告は、「個人情報」に紐づかせない形でCookieを取得、利用し、配信などを行ってきました。この冬、社内で保有している個人情報について、法令を遵守しつつ、広告に利用していく方法、体制について検討をスタートしました。Cookieに変わるテクノロジーも各社からリリースされてきているので、そちらも注意深くフォローしていきたいと思います。

――2021年、もはや時代遅れと思える、既存のトレンドは?

前項にも関連しますが、サードパーティCookieの実質的な終了に伴い、行き過ぎたターゲティング広告は2021年「時代遅れ」となるのではないかと考えています。それに替わるテクノロジーとして「コンテキストターゲティング」に注目しています。かなり以前から「コンテンツターゲティング」の手法は存在していましたが、最新のテクノロジーによって、より高度な分析、配信を行う「コンテキストターゲティング」を、弊社も来春からの本格導入に向けて作業を進めています。

年末年始企画 [IN/OUT 2021] Brands の回答一覧
年末年始企画 [IN/OUT 2021] Publishers の回答一覧

Edited by DIGIDAY[日本版]編集部