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テクノロジーをカンタンに:パブリッシャーを全方位支援する、FLUXの決意とは?

今やパブリッシャーのマネタイズ、特に広告収益のフォーカスポイントは明確だが、それを取り巻く状況は複雑だ。

GoogleやAppleによるサードパーティCookieの規制強化は、そのひとつと言えるだろう。また、収益の中核を担うプログラマティック広告を介して悪質な広告が表示され、メディアブランドが毀損されるリスクとも向き合う必要も生じている。収益という要素ひとつを取り上げてみても、その課題は多様になっているのだ。

こうした状況に対応するためポートフォリオの刷新を図り、事業を新たなステージへ進めようとしているのが、パブリッシャーの収益改善をサポートするテックベンダーであるFLUX(フラックス)だ。同社が目指すのはアドテク企業にとどまらない、いわばパブリッシャーのためのSaaS企業だという。

FLUXのシニアエグゼクティブマネージャーを務める朝日新聞出身の柳田竜哉氏と、カカクコム出身でストラテジックプランニングマネージャーの岡上峻平氏は、3月25日に開催されたDIGIDAY[日本版]主催のイベント「DIGIDAY PUBLISHING SUMMIT 2021」に登壇。「なぜFLUXはSaaS企業を目指すのか:アドテク企業からパブリッシャーのトータルサポーターに」と題したセッションで、同社が今後目指すSaaS企業としての立ち位置と、複雑化するであろうパブリッシャーの課題解決に貢献するプロダクトの数々を示した。

あらゆる課題に対応するSaaS企業に

新たなステージへと進みつつあるFLUXが掲げるミッションは、「テクノロジーをカンタンに」というもの。そこには、テクノロジーは手段でしかなく、必要なのはパブリッシャー各社が目的を達成するための簡便な実装・運用の実現であり、そのサポートをFLUXが担っていくという想いが込められていると柳田氏は語る。

「数年前までは浸透フェーズだったヘッダービディングも、現在では導入するか否かというフェーズを越えている。一方で、メディアごとに置かれている状況は異なるため、ただ導入すればいいというわけではない。各々の課題に合わせていかに利用するかが重要になる」。

アドテク企業として成長してきたFLUXではあるが、今後はパブリッシャーの多様な課題解決をサポートする存在、パブリッシャーSaaS企業とでも言うべき存在を目指していくという。そのための第一歩となるのが、ポートフォリオの大幅な拡充だ。従来はヘッダービディングを軸に収益改善・向上に貢献してきたが、オプトアウトツールやCMSなどの開発も進めていると岡上氏は語る。

「プロダクトのラインアップは大きく3つに分類される。『Header Bidding』や『AdSecurity』などを含む、広告収益最大化プラットフォームである『AutoStream』。Cookieレスの時代に向けたデータソリューションの『ID Solution』。そして、CMS事業の『SiteFlow』だ。こうした豊富なプロダクトを組み合わせ、パブリッシャーごとに最適な課題解決方法を提案していく」。

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収益、データ、CMSをコアに大幅にポートフォリオが拡充される

   

パブリッシャーが向き合うべきブランドセーフティ

課題のひとつとして柳田氏が指摘したのが、ブランドセーフティだ。広告主にとってのブランドセーフティの概念や重要性は業界全体にある程度浸透している一方で、パブリッシャーにとってのブランドセーフティはほとんど議論されていないという懸念を柳田氏は示す。

「パブリッシャーにとってのブランドセーフティ」の懸念を示した柳田氏

「パブリッシャーにとってのブランドセーフティ」の懸念を示した柳田氏

   

「かつてはパブリッシャーが広告を掲載する際には、事前に広告原稿をチェックすることが当たり前だった。プログラマティック広告が浸透した今、それが難しくなった。しかし、収益性の観点からプログラマティック広告との向き合いをやめることはできない。そのために、メディアの価値を毀損するような広告も表示されうるようになってしまった」。

詐欺広告や法令に抵触する恐れのある広告、過度な訴求をおこなうコンプレックス商材の広告、そもそも媒体掲載基準に合致しない広告などが該当する。FLUXはこうした広告に対処することができるソリューションを提供するセキュリティベンダーとも提携している。彼らのツールを使うことでプラットフォームを横断して広告を監視・検知することができ、現場担当者の負荷を軽減、効率化を図ることができる。

とはいえ、こういったツールの導入は新たなコストになり、このコストは直接的に収益改善につながるわけではない。広告収益最大化のミッションを追い、成果を求められる現場の担当者が、「メディアブランドを守るためのツールを導入したい」と求めるのはハードルが高いと柳田氏も認める。「行政も消費者保護の観点から動き始めており、収益向上だけを追求するのではなく、メディアブランドを守る視点は不可欠になるはずだ。ブランドセーフティに生じるコストの妥当性について、経営層の判断が求められる状況が確実に迫っていると感じている」。

ポストCookieを見据えた収益改善

岡上氏が挙げたのは、もはや避けられない大きな課題とも言えるサードパーティCookie規制だ。すでにFLUXではサードパーティCookieに依存しない、高単価なPMPによって収益を改善させるプロダクトを準備し、デマンドサイドとのリレーション構築も進めてきたという。さらにそこから一歩進み、パブリッシャーが自社のコンテンツを活かし、記事広告でのマネタイズが可能なメニューである「Vortex Lab」も用意されている。

「サードパーティCookie規制を見据えた取り組みを準備している」と語る岡上氏

「サードパーティCookie規制を見据えた取り組みを準備している」と語る岡上氏

   

AutoStreamとSiteFlowをかけ合わせたことで実現したもので、FLUXが広告主から記事広告や成果報酬型広告を受注し、パブリッシャーには専用のCMSを提供する。メディアのサブディレクトリやサブドメインの配下にマネタイズセクションを作成するだけで、広告案件を簡単に入稿し、配信することが可能になると岡上氏は語る。「成果報酬型案件であれば従来のCPM型ディスプレイ広告との競合が生じないため、パブリッシャーは新たな収益チャネルを獲得できる。また、前述のような広告品質の問題についても、FLUXが広告主と直接コミュニケーションして案件を獲得するため、クオリティが担保される」。

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新たな収益チャネルとしてFLUXが提案するVortex Lab

   

岡上氏は、サードパーティCookie規制がディスプレイ広告の収益に与える影響も無視できないと指摘する。「ユーザーが受けるトラッキングの不快感をなくすということは、ユーザーにマッチした広告が表示されづらくなり、CTRや単価の低下を招く。さらに、1to1でのレポーティングも困難になるため、従来は可能だった広告効果測定、ブランドリフトやビュースルーコンバージョンなどが見えにくくなってしまう。その結果、IDが豊富なクローズドなネットワーク、つまりSNSなどに広告支出が集中する可能性がある」。

こうした状況下で、パブリッシャーが取るべきアクションとはなんなのか。岡上氏が語ったのは、「待つ広告」から「取りに行く広告」へというキーワードだ。「ベンダー任せのターゲティングに頼るのではなく、パブリッシャーが自らセグメントを作り、ベンダーを巻き込んで広告を販売する必要がある」。そのためには、ボタンのクリックやコンテンツのスクロールデータをシグナルとしてデマンドサイトに送る、独自の会員データを使う、メディアの資産であるコンテキストデータを活用して広告価値をより向上させ、より高単価な広告配信を狙うなど、やるべきことは多い。

FLUXはDMPの統合からメディアに必要なセグメント設計のコンサルティング、そして広告主へのセールスまで、ワンストップで提供できるメニュー『Data Solution』も用意している。こうした多様なプロダクトを活用し、今後もパブリッシャーのマネタイズ支援に貢献していく」。

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「待つ広告」から「取りに行く広告」を実現するData Solution

   

これまでもFLUXは収益改善の視点から、ヘッダービディングソリューションに特化してパブリッシャーのサポートに取り組んできた。同社の基本的なスタンスが変わるわけではないが、サポートのあり方は次のステージへ進もうとしている。「FLUXの強みのひとつは、パブリッシャー出身者が多く在籍している点」と、柳田氏は締めくくる。「パブリッシャーと同じ目線で課題を捉え、多様化する課題に対しても豊富なポートフォリオを活用し、適切な解決方法を提案していく」。

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Written by DIGIDAY Brand STUDIO
Photo by 渡部幸和