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「 ファーストパーティデータ で、独自の存在感を示す 」:トラステッド・メディア・ブランズ CEO ボニー・キンツァー氏

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広告からアフィリエイト、ライセンシングに至るまで、ビジネスのあらゆる側面にファーストパーティデータを活用する――これは「勝ち組」の戦略だ。

少なくとも、トラステッド・メディア・ブランズ(Trusted Media Brands、以下TMB)のCEO、ボニー・キンツァー氏の考えはそうであり、これまでの確かな増収がその姿勢の有効性を証明している。

TMBの広告収入は前年比40%増を記録しており、同社の会計年度の始まりである7月1日以来、なかでもプログラマティックビジネスが顕著に伸びていると、キンツァー氏は言う。一方、アフィリエイトビジネスも前年比75%増と大きく成長し、1月の収益は前年同月の2倍を記録したと、氏は付け加えた。「(アフィリエイトに関しては)少々出遅れたかもしれないが、その遅れを取り戻しつつある」。

TMBの歴史と伝統を誇る雑誌類が有する読者の家庭に関する数十年分の情報が、そしてその情報と最新デジタルデータとの統合が、広告主のキャンペーン、エディトリアルコンテンツ、プロモーション目的の投稿、さらにはTMBが名前を冠したい商品ラインの選択に至るまで、さまざまな面においていかに有用なのか。今回のDIGIDAY PODCASTでは、その点についてキンツァー氏が語ってくれた。なお、読みやすさを考慮し、発言には多少編集を加えてある。

長年蓄積したファーストパーティデータは宝の山

「我々は所有するすべてのデジタルデータについて独自のデータレイクを構築しており、数年前には巨大なオフラインデータベースも再構築した。社内では、愛を込めて「ビースト(Beast)」と呼んでいるのだが、それとデータレイクを統合できるのが我々の大きな強みだ。広告主は言うまでもなく、さまざまな方法で消費者へのリーチを試みるわけで、そこで際立ってくるのが我々の存在だ。他にはない複合データを提供できるし、ビーストには人々の家庭にまつわる情報が豊富にある」。

コマースとエディトリアルのバランスを保つ

「つい最近、アフィリエイトグループをエディトリアル部門に移動させた。これは我々にとっては非常に大きな決断だった。というのも、コンテンツに関して、オーディエンスから高い信頼を得ているからだ。オーディエンスに対しては、何かを売るだけでなく教養や知見を授けたいし、彼らとそういう信頼関係を築きたい。彼らの需要に応えると同時に、需要の創出にもフォーカスしている」。

「アフィリエイトに関してはもちろん、いま売れているもの、人々が求めているものに注目しているし、それがエディトリアルに関する判断に反映される。我々のブランドに合っているかどうか、しっかりと見極める。つまり、我々のブランドに相応しい真正性に欠けると判断したものについては書かないわけだが、それが記事の執筆、読者の学び、そしてコンテンツクリエイターへのフィードバックという好循環を生んでいる」。

ファーストパーティデータはライセンシングの成功の形も示唆する

「我々がいま手を組んでいるライセンシングパートナーから、先頃、もっとも検索数の多いレシピについて訊ねられた。そこで、少なくとも100のレシピを紹介したところ、そのパートナーは『絶対に間違いのない、いわば[鉄板]レシピに絞り込まなければならないのに、困ったことに鉄板ばかりだ』と、嬉しい悲鳴を上げていた。さらに、間もなくテストキッチンの協力を得て開発した、多岐にわたる調理器具リストも発表する。我々のプロダクトには必ずほかと少し違う点があり、そこが『気が利いている』と思ってもらえるポイントとなっている。これは、生活のために料理をしている人々、細かな点までよく考えている人々の知見の産物にほかならない」。

[原文:How Trusted Media Brands is using first-party data beyond advertising

KAYLEIGH BARBER(翻訳:SI Japan、編集:分島 翔平)