「どのプラットフォームでも適用できる測定方法が必要だ」:グループ・エムのスーザン・シエコファー氏

広告主たちはデジタル動画に資金を投入し続けている。そのなかには、テレビクオリティの物がテレビのスクリーン上で配信される動画も含まれている。

しかし、従来のテレビ広告キャンペーンと同様の成果をデジタル動画キャンペーンが見せられると分かれば、さらにその支出は大幅に増やされるだろう。グループ・エム(GroupM)の最高デジタル投資責任者であるスーザン・シエコファー氏は、業界がこの点においてどのような進展を見せているか、独自の観点を持っている。本稿では彼女に複数のプラットフォームで使える共通の測定方法が実現に近づいている点について語ってもらった。

以下、読みやすさのためにインタビューの内容は凝縮されている。

――2018年に起きた、もっとも大きな転換は何だったか?

我々にとっては、とにかく動画だった。もちろん、我々と我々のクライアントにとって、リニア広告(プレロール広告やポストロール広告など)はいまでも非常に重要だ。しかし、OTTのすべてと、アドレサブルTVプラットフォームやデバイスにおける成長という点でも(動画が重要)だ。

――それらの領域が拡大しているということは、別の分野で縮小が起きているのか? 何がその成長の起爆剤となっているのか?

縮小が起きているということは、我々の場合はない。リニア広告における我々の予算は依然として非常に強い。しかし、我々が行っているのは、より多くのプレミアムクオリティの動画を追加するということだ。そして、その多くは、OTTやその他のストリーミングの機会において配信されている。それがOTTであれ、短尺動画であれ、Googleプリファード(Google Preferred)であれ、Hulu(フールー)であれ、だ。我々のクライアントは、動画という観点で多くのことを学んできた。それに加えて、リニアTV、OTT、そしてモバイルやデスクトップ上で配信されるプレミアム動画に関する、我々の取り組みについても知ってもらっている。真に誰しもが望む在庫だ。

――そのうちどれくらいが、OTT機能を抱えるテレビ局やHuluやストリーミングTVサービスに行き、どれくらいがYouTubeや自社でOTT機能を持つデジタルパブリッシャーのような純粋なデジタル再生プラットフォームへと行くのか?

正確な数字を伝えることはできない。けれど、(TV)ネットワークが持つコンテンツ、Hulu、ロク(Roku)に比重が大きく偏っていることは確実だ。YouTubeのOTT上の配信も確実に成長しているが、まだ大きな部分とはなっていない。YouTubeのテレビ配信は、年比較ではすぐに驚異的な成長を見せると予想している。

――成果の測定方法という点では、従来のテレビのインフラは確立している。しかし、デジタルやOTTは、その点でまだ発展途上にある。どのような進歩がこの点で見られ、どのような点がまだ課題として残っているのか?

我々はその点をよく考察している。どのプラットフォームでも共通して使える測定方法が必要だ。リニア、Hulu、ロクといったプラットフォームを横断した特定のプロダクトの配信を考えたときに、在庫すべてに関して適応できる共通の測定方法を持っている必要がある。現時点で参加しているベータ版のものがあるが、どれについて話しても良いことになっているか覚えていない。なので、注意して話をする必要がある。各種プラットフォーム共通の測定方法を、主要なパートナーたちと協力して、クライアントに提供できる寸前のところまで来ているように私は思う。ベータ版のはじまりに立っていることは確実だ。

――その進歩を可能にしている転換というのは、何か具体的なものがあるのか? ニールセン(Nielsen)やコムスコア(Comscore)の両社において、広告業界からのCEOが就任するという変化が見られている。それによって、どれほどの変化がすでに起きているのか、そして、ほかにどのような要素が存在しているのかが分からない。

私が言えることは、いまあなたが言及した2社のことのうち、ひとつはより早い前進を見せており、それにより業界のリーダーとして台頭しつつある、ということだ。

――それは、どちらの会社こと?

言えない。申し訳ないが、私はそれは言うことはできない。全プラットフォーム測定方法において業界のリーダーとなる会社と、我々は協力していきたいと思っている、ということは言える。そのためベータ版が出てくるのに合わせて参加している形だ。

――全プラットフォーム測定方法が現実に近づくにつれて、広告支出という点では何が生まれるのか?

最終的にほかのデジタル分野から、このプレミアムクオリティブランドな、視聴度の高い、偽証行為が起きない環境へと資金が回されてくることになるだろう。状況を理解し、均質な測定が行われていることが大きな課題になってきた。リーチと頻度に関するツールが必要だ。ほかのメディアと同様のオペレーションが可能でないといけない。しかし、この測定方法に関する困難が存在していたというわけだが、その困難にも関わらず成長をしてきたわけだ。それが、すべて整理整頓されたときを想像すると、計り知れない。

――その成果は、2019年に見られることになるのか? それとも2020年や2021年まで待つようなことなのか?

2020年だと思う。全プラットフォーム測定のテストがさらに進むのが2019年だ。在庫分配、特にプレミアムパートナーたちとの在庫のやり取りをさらに理解していくことになる。そして2020年、OTTプラットフォームの多くを網羅して頻度を判断できるようなプラットフォーム横断測定が存在しており、ニールセンがそのアクティビティを保障することができ、特定のデータオーバーレイを活用することができれば、それが追求しているゴールだ。

Tim Peterson(原文 / 訳:塚本 紺)