パブリッシャーは2021年に入って、対面でのビジネスイベントが再びメディアやマーケティングの年間計画の一部になることを期待していた。実際には対面イベントを本格的に始めるには、秋まで待つ必要があると思われるが、それに向けての勢いはすでに存在していることが、DIGIDAYリサーチの最新調査が明らかにしている。
パブリッシャーやイベントのプレゼンターは、2021年に入ってからというもの、人と人が直接会う対面でのビジネスイベントが再び、メディアやマーケティングの年間計画の一部になることを期待していた。
実際には対面イベントを本格的に始めるための準備は、秋になるまで開始されなさそうに思われるが、それに向けての勢いはすでに存在していることが、DIGIDAYリサーチの最新調査が明らかにしている。
DIGIDAYは、2021年の第2四半期にメディアとマーケティングの仕事をしている300人以上を対象に、自分はいつなら対面イベントに参加してもいいと思うかを調査した。
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リアル参加は半年以上先 71%
回答者の大部分(70%以上)は、今後3カ月以内ではビジネスイベントに参加しないと答えている。308人の回答者のうち129人が、対面でのビジネスイベントに参加するのは半年以上先になるだろうと答えた。30人は、1年以内にはイベントに参加しないと述べた。

Sample: 308 professionals in the media and advertising industries
Source: Digiday Q2 2021 Return to Work Survey
全世界がこの1年間、さまざまな生活面や仕事面がどう変化するのか、どのような変化であれば無理せずに対応できるのか、について何度も考えを改め、調整をしてきたなかで、どのようなことがイベントで受け入れられるかについての考えも変わってきた。
過去1カ月以内にリアル参加は 4%
昨年1月にDIGIDAYがメディアやマーケティングのプロフェッショナルを対象に、パンデミックを受けて行った(あるいは今後行う予定の)変化について調査したところ、回答者の20%が3カ月以内にビジネスイベントやカンファレンスに参加することに違和感を感じないと答えた。今回の調査が行われた、今年4月初めの時点で、過去1カ月以内にそのようなイベントに参加したことがあると答えた回答者はわずか4%だ。

Sample: 308 professionals in the media and advertising industries
Source: Digiday Q2 2021 Return to Work Survey
このような躊躇いが存在しているからといって、プレゼンターたちが今年もイベントをスキップしたり、直接会って話をすることがなくなるわけではないだろう。将来のイベントは、対面とデジタルの要素が混在するハイブリッド構造になると、マーケターたちは予想している。
課題は大幅に安いチケット代
しかし、完全に元の状態に戻るまでは、パブリッシャーやプレゼンターはデジタルイベントからの収入が極めて少ない状況に耐えなければならない。多くのパブリッシャーは、バーチャルのイベントのチケット販売で成功を収めたが、対面のイベントよりも大幅に安いチケット代を設定した。
1月に就任して以来、ジョー・バイデン大統領は米国のワクチン接種を大幅に拡大してきた。米国は当初、大統領就任100日以内に1億回接種するという目標を立てていたが、それも2億回に増やし、その目標も8日前倒しで達成した。
米疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention)によると、4月中旬の時点で、米国の成人の3分の1にあたる約8400万人がワクチン接種を完了しており、米国の成人人口の半数以上が少なくとも1回のワクチン接種を受けている。
[原文:Glossy Research: The in-person business events comeback is going to be steady]
MAX WILLENS(翻訳:塚本 紺、編集:長田真)