Google 検索 の寡占、ヨーロッパの規制当局の監視方法とは

ヨーロッパ規制当局が、FacebookやGoogleをさまざまな面で監視している。

Googleと欧州委員会の独占禁止法には長い歴史がある。現在、Googleは欧州連合競争法に準拠しようと動いているが、検索エンジン大手である同社の収益をかえって増やすことになっていると価格比較サイトは主張している。

翻弄される価格比較サイト

Googleは昨夏、24億ユーロ(約27.2億ドル)の罰金の支払いを済ませ、9月には価格比較サイトがGoogle Shoppingの空き枠に入札できるようにオークションを導入した。これは製品検索結果の上部に広告を挿入するもので、競争条件を公平にすることを狙いとしている。

しかし、アイデアロ(Idealo)やプリンスランナー(PrinceRunner)、スタイルラウンジ(StyleLounge)などの価格比較サイトのCEO14人は先週、価格比較サイトがGoogle Shoppingの空き枠に入札できるようにすることは競争法に準拠しないのではないかという趣旨に基づいて批判する公開書簡に署名し、欧州委員会員のマルグレーテ・ベステアー氏宛に提出した。

ネットマーケットシェア(Net Market Share)によると、Googleは世界のデスクトップ検索エンジン市場の78%のシェアを占めているという。この競争法は、最終的にGoogleがトラフィックや収益を自社財源へと転換できないようにするものだが、競合他社をも顧客に変えることで、Googleはより多くの収益を得ることになるだろと業界筋は確信している。

Googleの「救済策」のあとも

欧州委員会が、Googleが規則に準拠していないと判断した場合、同委員会が規則を策定しているため、課せられる罰金は最大で、アルファベット(Alphabet)が世界レベルで有する年間の売上高の5%となる可能性があり、その実際の金額は約50億ユーロ(約56.7億ドル)になると推定する人もいる。

欧州委員会はGoogleによる新しいオークションという選択肢の導入が規制に準拠するかどうかを検討中だ。しかし、その進展は緩慢だ。価格比較サイトは、Googleが「救済策」を出した結果、同業界の企業は依然として苦しんでいると主張している。

「この公開書簡は公に制限を設定するものだ」と、価格比較サイトであるファウンデム(Foundem)のCEO兼共同創業者シバウン・ラフ氏は言う。ちなみに、同社は結論が下されるまで同社のサービスを停止している。「公開書簡の提出は、欧州委員会の対応を少しでも早くするためのものだ。もう1年以上になる。比較ショッピングサービスの市場はまだあるが、もはや崩壊寸前で迅速な介入が必要だ。あるいは、保護すべき競争はもう残されていない可能性もある」。

トラフィックも収益も急落

価格比較サイトのケルクー(Kelkoo)は、2017年9月以来、検索エンジンからのトラフィックが68%下落し、Googleから得られる収益も67%急落したと発表している。

フランスの比較サイト、アシュテ・モワン・シェール(Acheter Moins Cher)は9月に閉鎖を余儀なくされたが、Googleの検索エンジンがフランスの検索市場シェアの90%を占めていることを非難する声明を出している。「当社はビジネスモデルを変えてまでGoogle Shoppingモデルのクリック数で稼ぐマーチャントになりたいとは思わない。Googleが現在提案しているソリューションは効果的なものではなく、経済的に苦しく、閉鎖せざるを得なかった」と、声明で発表している。

電子メールによる声明で、Googleの広報担当者は次のように述べた。「欧州委員会の指令には従っている。当社はすべての比較ショッピングサービスがマーチャントからの製品広告をGoogleの検索結果ページに反映させることによって公平に競争できるようにしている」。

広告エージェンシーにも攻勢

Googleは6月、Google Shopping上での広告掲載に対して入札できる比較ショッピングサービスを開始した。このサービスでは、競合企業が製品検索結果の上部に広告を挿入する。公開書簡によると、定額課金制を利用するという考え方は、公平な価格比較に合わないため、需要は少なかったということだ。Googleは、広告エージェンシーに攻勢をかけ、広告エージェンシーに対し、Googleによって認定された比較ショッピングサービスを介して広告を掲載したリテール顧客に対して価格比較サイトの構築料金を20%引きさせるようにした。

開始から最初の4カ月以内に、120を超えるサイトがこの制度に応募してきた。60を超える企業がイギリス企業だった。

Googleの広報担当者は「これらの新しい機会に馴染みのないマーチャントのあいだでの知名度を上げることができるように、当社は現在、小売店が比較ショッピングサービスを利用した場合に奨励金を提供している。1年後には、救済策を出す以前に存在していたサービスと新たに比較ショッピングに加えたサービスの両方を利用してもらえるようになるだろう」。

「損をするのは消費者だ」

ほかには、打撃となりそうなこともある。Googleは11月初旬にリベートを20%から5%へと縮小した。自社のコアコンピテンシーではなかった価格比較サイトを構築するように体制を転換していたエージェンシーはこれに苛立っている。企業によっては、割引額が数十万ポンドの何倍もの額となった。

「誤ったエコシステムが構築されている」とオンライン広告会社、CJアフィリエイト(CJ Affiliate)でヨーロッパ、中東、アフリカのリージョナル・バイスプレジデントを務めるジュールズ・バズレイ氏は言う。「規制は、良かれと考えて施行された。しかし、その結果起きていることを望んでいる者は誰もいない。この規則の影響は、公平な条件を生み出してはいない。結局、損をするのは消費者だ」。

Lucinda Southern(原文 / 訳:Conyac