メタ(Meta)の幹部であるアダム・モッセリー氏は、新しいソーシャルメディアサイトの目標について「政治や難しいニュースに介入する必要なく、活気に満ちたプラットフォームを作ることである」と述べている。Threadsが7月5日にローンチされると、その言葉に則り、エンターテインメントやライフスタイルのパブリッシャーはすぐに参加した。
この新しいソーシャルメディアプラットフォームはまだ初期の段階にあるが、多くの人がTwitter(正確にはX)の最新のライバルと見なしている。ライフスタイルおよびエンターテイメントのパブリッシャーは、Threads戦略に対してさまざまなアプローチをとっており、ビジュアルコンテンツの投稿が中心のパブリッシャーもいれば、テキストとリンク投稿に焦点を当てているパブリッシャーもいるようだ。
今のところ、バッスル・デジタル・グループ(Bustle Digital Group、以下BDG)、コスモポリタン(Cosmopolitan)、ザ・ハリウッドレポーター(The Hollywood Reporter)、ローリングストーン(Rolling Stone)、トラステッド・メディア・ブランズ(Trusted Media Brands)、ワールド・オブ・グッド・ブランズ(World of Good Brands) の幹部らは、どのような投稿やコンテンツ形式がもっとも多くの「いいね!」やコメントを獲得しているのかを確認するために、「プラットフォーム上で実験を続けている」と述べた。ただし、初期段階にあるプラットフォームであることから、現状では分析が満足にできない状況だ。
ユーザーとのコミュニケーションを優先
「我々はThreadsが当社のブランド戦略の重要な部分になるかどうか様子を見ているところだ。また、Threadsが読者の生活のなかでどのような役割を果たすのかを判断するのを待っている」と、コスモポリタンのエグゼクティブデジタルエディターであるローザ・ヘイマン氏は述べ、「当社はプラットフォームへ『頻繁に』投稿している。エンゲージメントとアプリの滞在時間の観点から、Threadsでの1億人のサインアップが何を意味するのか、まだ確認する必要がある。現状は、ポップカルチャー報道へのリンク投稿など『楽しくて気楽な』ものにしている」と話した。なお、コスモポリタンのThreadsは26日時点で17万7000人のフォロワーがいたが、投稿は3回だけだった。
では、そのほかのパブリッシャーはどうだろうか?
メタ(Meta)の幹部であるアダム・モッセリー氏は、新しいソーシャルメディアサイトの目標について「政治や難しいニュースに介入する必要なく、活気に満ちたプラットフォームを作ることである」と述べている。Threadsが7月5日にローンチされると、その言葉に則り、エンターテインメントやライフスタイルのパブリッシャーはすぐに参加した。
この新しいソーシャルメディアプラットフォームはまだ初期の段階にあるが、多くの人がTwitter(正確にはX)の最新のライバルと見なしている。ライフスタイルおよびエンターテイメントのパブリッシャーは、Threads戦略に対してさまざまなアプローチをとっており、ビジュアルコンテンツの投稿が中心のパブリッシャーもいれば、テキストとリンク投稿に焦点を当てているパブリッシャーもいるようだ。
今のところ、バッスル・デジタル・グループ(Bustle Digital Group、以下BDG)、コスモポリタン(Cosmopolitan)、ザ・ハリウッドレポーター(The Hollywood Reporter)、ローリングストーン(Rolling Stone)、トラステッド・メディア・ブランズ(Trusted Media Brands)、ワールド・オブ・グッド・ブランズ(World of Good Brands) の幹部らは、どのような投稿やコンテンツ形式がもっとも多くの「いいね!」やコメントを獲得しているのかを確認するために、「プラットフォーム上で実験を続けている」と述べた。ただし、初期段階にあるプラットフォームであることから、現状では分析が満足にできない状況だ。
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ユーザーとのコミュニケーションを優先
「我々はThreadsが当社のブランド戦略の重要な部分になるかどうか様子を見ているところだ。また、Threadsが読者の生活のなかでどのような役割を果たすのかを判断するのを待っている」と、コスモポリタンのエグゼクティブデジタルエディターであるローザ・ヘイマン氏は述べ、「当社はプラットフォームへ『頻繁に』投稿している。エンゲージメントとアプリの滞在時間の観点から、Threadsでの1億人のサインアップが何を意味するのか、まだ確認する必要がある。現状は、ポップカルチャー報道へのリンク投稿など『楽しくて気楽な』ものにしている」と話した。なお、コスモポリタンのThreadsは26日時点で17万7000人のフォロワーがいたが、投稿は3回だけだった。
ワールド・オブ・グッド・ブランズ(World of Good Brands)のオーディエンス開発およびコマース担当バイスプレジデントであるノラ・グレンフェル氏は、「ジョークなどの楽観的でインスピレーションを与えるユーモアあるコンテンツを、Threadsで共有している」と述べた。同社のブランドである『Well+Good』にはThreads内に7万4600人のフォロワーがおり、『Livestrong』には3300人のフォロワーがいるという。
ザ・ハリウッドレポーター(The Hollywood Reporter)は、「カジュアルな会話を促進するコンテンツを優先しており、直接的な質問を投げかけ、スレッド上でフォロワーからの反応を促している」と、ソーシャルメディアマネージャーのライアン・フィッシュ氏は語った。たとえば、映画監督のクリストファー・ノーランによる映画をランキングする記事へのリンクを投稿し、Threadsユーザーにノーラン監督の最高の映画は何だと思うかを尋ねたという。この投稿には59件の返信と316件の「いいね!」が寄せられたようだ。なお、同社には26日時点で26万7000人のフォロワーがいた。
ローリングストーン(Rolling Stone)は、「ミーム、オリジナルの写真、動画、そして記事へのリンクをシェアしている」と、ソーシャルメディア担当ディレクターのワイス・アラメッシュ氏が語り、Threadsへの投稿について1日に4〜5回シェアしていると話した。同社のフォロワー数は、26日時点で67万1000人だった。
パブリッシャー各社の投稿スタイル
ローリングストーン(Rolling Stone)やBDGなどの一部のパブリッシャーは、Threadsで画像と動画をテストしている。アラメッシュ氏によると、Threadsのマルチメディア機能はTwitterの機能よりも「100万倍優れている」という。同氏は、「TwitterよりもThreadsに投稿する写真の数が非常に増えた」と言い、「我々はテキスト投稿をすることはほとんどない」という。
BDGはThreadsのブランドアカウント全体で80万人以上のフォロワーを抱え、今月末までに100万人を目指している。ソーシャルおよびオーディエンス開発責任者のウェスリー・ボナー氏は、「これまでのところ、このプラットフォームに対してカジュアルなアプローチを取っている」と述べた。また、画像付きテキストを含めた投稿についてフォロワーに質問やフィードバックを求めているといい、「双方向のコミュニケーションができるユーザーを構築したい」と語った。
たとえば、BDGの育児本である『Romper』のThreadsアカウントは、新作映画『バービー』を鑑賞する際の家族の服装写真を共有するよう、読者に求める投稿した。ただし、「あまり反応がなかった」とボナー氏は述べた。なお、この投稿に返信するかたちで主演女優であるマーゴット・ロビーのリンク投稿と写真を投稿したところ、13件の返信があったという。
ザ・ハリウッドレポーター(The Hollywood Reporter)のフィッシュ氏によると、同社ではインタビュークリップやレッドカーペットの瞬間、エーバーグリーンコンテンツを再利用しているという。しかし、デスクトップ機能がないため、Threadsの投稿は「非常に手動でモバイルのみ」となっており、同社のソーシャルチームはほかのソーシャルプラットフォームほど頻繁に投稿することができていないようだ。1日に1~3回投稿のみだという。
トラステッド・メディア・ブランズ(Trusted Media Brands)は、『Reader’s Digest』や『Taste of Home』などを含む6つのThreadsアカウントを作成しており、フォロワーへのさまざまな質問、話題の動画、リンク投稿を行っている。
同社のソーシャルプログラミング担当シニアバイスプレジデントであるブラッド・ウィンターズ氏は電子メールで、「とくに会話やエンゲージメントを生み出すことを目的とした投稿がもっとも効果的であることがわかった」と述べ、「これが現時点でこれ以上積極的に取り組んでいない理由でもある」と記した。なお、同社のそれぞれのブランドは1日に1~2回投稿しているという。
テキスト投稿が有効?
BDGの『THE DAD』で副編集長を務めるジャレッド・ワーナー氏は、「いくつかのミームを投稿しつつ動画の共有を開始しているが、一部のスタッフはテキストを優先している」と語った。なお、同誌には14万3000人のフォロワーがいる。ワーナー氏によると、同誌はTwitterと比べてThreadsには毎日約半分ほどの投稿しかしていないというが、「フォロワー数はほぼ同じで、エンゲージメント(いいね!やコメント)はすでに2倍になっている」と付け加えた。
『Well+Good』と『Livestrong』の両ブランドは、Threadsへのテキスト投稿で「大きなリーチとエンゲージメントを見せている」とグレンフェル氏は述べた。また、「ほかのソーシャルプラットフォームでは、ビジュアルコンテンツを凌駕するようなテキスト投稿はできない」とし、「たとえば、月曜日にThreadsに投稿した『Well+Good』の写真に30件の『いいね!』が寄せられ、火曜日に投稿した単純なテキストには116件『いいね!』が寄せられた」と話した。
一方でヘイマン氏によると、コスモポリタン(Cosmopolitan)はプラットフォーム上の投稿に読者がどのように反応するかをテストし、Threadsのユーザーが何をクリックしているかに関するデータを収集するため、主にスレッド上でリンク投稿を共有しているようだ。なお、テキストのみの投稿が数件のみで、まだビジュアル投稿は含まれていない。
Threads戦略は未定のまま
パブリッシャーの幹部らは、Threads上で共有しているコンテンツをほかのソーシャルプラットフォーム上の投稿とどのように区別するかについて、「まだ検討中だ」と話す。グレンフェル氏は、「我々はまだ理解の途中であり、まったく新しいプラットフォームでひとつの戦略をそのまま再現することは望んでいない」と話した。「『Well+Good』の Threads投稿には、インスタグラムのようなグラフィック、Twitterのようなジョーク、そしてThreads独自のテキスト投稿が混在している」。
このほか、アラメシュ氏は「現在、我々はユーザーが非常に増えている状態にあるため、プラットフォームに大量投稿し、それがどのように機能するかを確認している。それをベースにする計画を考える」と話した。
ヘイマン氏は、「報道や文化的瞬間について『視聴者の意見』を受け取ることができる場所になることを望んでいる」と話す。「ほかのソーシャルメディアプラットフォームとは異なり、会話が実際に生産的で有意義なものになることを期待している」。
[原文:Entertainment,lifestyle publishers trial different post formats on Threads to see what sticks]
Sara Guaglione(翻訳・編集:島田涼平)
Illustration by Ivy Liu