パブリッシャー支援に総力を上げる、CCI の覚悟の中身:「CCI MEDIA DOCK」の全容

デジタルメディアにとって、舵取りが難しい時代になってきた。自身の価値をどのように維持し、アップデートしていくべきか、いま強く問われている。

実際、多くのパブリッシャーにとって、広告収入は生命線だ。しかし、日々最新のアドテクが登場し、デジタルマーケティングのスケールが巨大化するにつれ、単独のアドテクやフローのみで、広告価値の最大化や収益の向上を目指すのは非常に難しくなっている。

そんななか、株式会社サイバー・コミュニケーションズ(CCI)が、デジタルメディアのトータルサポートに取り組みはじめた。なお、電通系列のCCIは、これまでに数多くのパブリッシャー支援を行ってきた、国内最大手のデジタルマーケティング企業として知られている。

CCIのメディア・ディビジョンのディビジョン・マネージャーを務める日吉竜一氏は、2月12日、13日に京都ブライトンホテルにて開催された、DIGIDAY[日本版]主催のイベント「DIGIDAY PUBLISHING SUMMIT 2019」に登壇。「『CCI MEDIA DOCK』:デジタル業界の荒波をチャンスに」と題したセッションで、同社が2018年7月にリリースした媒体社向け統合支援サービス「CCI MEDIA DOCK」について説明した。

「統合支援」サービスの全容

パブリッシャーがデジタルメディアを運営するうえで必要となるサービスを、メディアごとに最適な形でカスタムメイドし、シームレスに提供する「CCI MEDIA DOCK」。これは、CCIのオリジナルソリューションだけでなく、外部のソリューションパートナーと連携して提供されるサービスも含まれている。提供されるサービスのカテゴリーは、おおまかに以下の5つだ。

  1. 流入支援・サイト改善
  2. 広告商品開発
  3. 収益最大化
  4. コンテンツ開発
  5. 業務支援
5つのカテゴリーでパブリッシャーのトータルサポートを実現する

5つのカテゴリーでパブリッシャーのトータルサポートを実現する

   

「1.流入支援・サイト改善」の流入支援には、コンテンツSEOの制作支援、SEOツールの導入支援、各種SNSの運用、インフルエンサーマーケティング施策、外部プロモーションチャネルを利用したメディアプランニングなどが含まれる。サイト改善に関しては、CCIが得意とする各種分析をもとにしたコンサルティング、CMS/CRMツールの導入支援などのサービスが揃う。

多くのメディアで検討機会が多いと思われるのが、「2.広告商品開発」にカテゴライズされたサービス群だろう。アドサーバ、DMP、コンテンツ配信に関するツールの導入と、それらの運用支援の4本柱で、日吉氏は「新枠、新収益を作り上げるために取り組んでいる」と話す。

広告による収益を最大化させるためのサービスが、「3.収益最大化」だ。最新のアドテクノロジーを活用し、さまざまな取引形態に対応することで、収益性を最大化することを目的としたサービス群である。扱うサービスは、広告サービス運用、ヘッダーソリューション、レコメンドソリューション、データエクスチェンジ、アドベリフィケーションと、運用に関するものからデータの安全性を担保するものまで、多岐にわたる。パブリッシャーごとのコンディションに合わせ、最適なフレームを構築するのが、このサービスのポイントだ。

メディアに寄り添ったサービス

クライアントニーズが幅広く複雑化するなか、従来通りの枠だけで広告運用を行っても、クライアントの課題に応えられないケースも増えつつある。そこで、CCIが近年特に力を入れているのが、「4.コンテンツ開発」「5.業務支援」に関するサービスだ。

「我々としても、これまでとは一番大きく違うサービスだと認識している」と、日吉氏も語るこのカテゴリーでは、コンテンツそのものから作りこみを行うことで、新しいユーザーや読者を獲得しつつ、最終的には1~3のサービスにつなげていくのが狙いだ。また提案したコンテンツ制作において、メディア側で十分な人的リソースがない場合は、CCIから専門人材を派遣する形での業務支援も行うという。

「コンテンツ開発、業務支援に力を入れている」と語る日吉氏

「コンテンツ開発、業務支援に力を入れている」と語る日吉氏

   

具体的な事例として挙げられるのが、2018年11月にオープンした小学館の統合マーケティングサービス「小学館ライフスタイルブランドスタジオ」だ。この取り組みでは、小学館が持つライフスタイルジャンルのデジタルメディアを統括し、これまでは個々のメディア単位で行っていた広告企画提案を、小学館ライフスタイルブランドスタジオとして主体的、複合的に提案することで、さまざまな場において小学館ブランドを浸透させていこうとしている。CCIはこの企画に構想段階から参画してきた。

「紙媒体におけるコンテンツ力やブランド力はあるが、それらをデジタル領域でも発揮していくこと」に課題を抱えていた小学館。CCIは企画プランニング、データ分析を行い、PDCAを実施することで、コンテンツ力、ブランド力を最大化させるべく統合的なサポートを実施している。メディアの最終的な目標に向けて、その取り組みに寄り添いつつ、ワンストップでサポートしていくことができるのが、CCI MEDIA DOCKの一番の利点だろう。

新しい広告商品も開発

CCI MEDIA DOCKをローンチして以降、「小学館ライフスタイルブランドスタジオ」以外にも、いくつかの取り組みが実現。その中には、「DIGIDAY PUBLISHING SUMMIT 2019」にも登壇した、Index ExchangeやSpotXとの取り組みなどもある。

また、今後予定されている事業として、講談社のファッション雑誌『ViVi』とTikTokの組み合わせによる新しい広告商品の開発や、若年層向けコンテンツマーケティングに強い制作会社Quark tokyoと戦略的パートナーシップを構築。この分野へ向けての取り組みを強化することも、併せてセッション内で発表された。

安全性・透明性を追求

日吉氏は「メディア運営においては、広告取引の透明性や安全性にこだわる姿勢こそが、2019年のトレンド」とし、「CCI MEDIA DOCK」に続く、ふたつ目のトピックとして「安全性」を取り上げた。ブランドセーフティ、ビューアビリティ、アドフラウドの問題は、広告主にとって深刻な問題であり、メディアにとっても解決すべき喫緊の課題である。「CCIはメディアグロースパートナーという立場からも、パブリッシャーサイドの視点で、これらの問題を受け取っている」と日吉氏は語る。実際、CCIでは、近年、安全性、透明性をキーワードにしたサービスを立て続けにリリースしている。

そのひとつが、イスラエルのアドテク企業CHEQ AI Technologies(以下CHEQ)との業務提携だ。いわゆるアドベリフィケーションツールだが、メディアサイトのヘッダーに挿入することで、個別の記事ごとにブランドセーフティとアドフラウドブロックを判断することができる点が、従来のツールと異なっている。このCHEQソリューションをひとつの軸にして、メディアがブランド、オーディエンス双方へ真摯に向き合った記事作りができる体制を提案していきたいという。

安全性、透明性に関わるもうひとつのサービスが、DataCurrentだ。セカンドパーティデータを活用したCCIのコンサルティングサービスの総称で、コンセントフレームワークに最大限に配慮してデータを収集している点が、大きな特徴となる。

「重要なのは、不透明ではない、透明なデータを使ってマーケティング戦略を策定していくことだ」とし、日吉氏は続ける。「安全性と透明性が確保されたマーケットを作り上げることが、パブリッシャーの収益拡大につながると考えている。CCIも安心安全を軸にビジネスとして取り組むことで、改めてデジタルメディア業界を拡大路線に乗せていきたい」。

Sponsoerd by サイバー・コミュニケーションズ

Written by 内藤貴志