「広告の減速」が頻繁に囁かれるなか（減速の勢いは鈍くなっているかもしれないが）、意外なことに多くのパブリッシャーが過去1年間でマーケティング費用を増やしている。

DIGIDAYリサーチによる35人のパブリッシャー勤務のプロフェッショナルを対象にした調査で、パブリッシャーの半数が過去1年間でマーケティング費用を増やしたことがわかった。ただし、その増加傾向は来年には続かない可能性が高いようだ。

DIGIDAYの調査では、パブリッシャーたちはマーケティング費用を「僅かに」もしくはそれ以上、増やしていることがわかった。回答者の48％が、自社のマーケティング費用が過去12カ月間で増えたと述べており、内訳は42％が「いくらか増えた」、6％が「大幅に増えた」となっている。

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一方、27％が自社のマーケティング費用が過去1年間で「いくらか減少した」とし、21％が「同じ」であったと答えた。マーケティング費用が「大幅に減少した」という回答はわずか3％だった。

多くのパブリッシャーが、昨年のマーケティング支出を増やしたものの、DIGIDAYの調査では、その支出の大部分がオンラインマーケティングに向けられ、オフラインマーケティングはそれほどではなかったことが分かった。回答者の91%が、過去12カ月で自社が（マーケティング支出の）「一部」もしくはそれ以上をオンラインマーケティングに投入したと答えた。これに対して、同じ期間中にオフラインマーケティングに「一部」もしくはそれ以上を投入したと答えたのは57%だけだった。

しかし、オンラインマーケティングに投資したその91%のうちでも、投資額は小規模に抑えられていたようだ。過去12カ月間にオンラインとオフラインの両方のマーケティングに投資したパブリッシャーのなかでもっとも大きな割合を占めるのは、「小さな額」を投資したとの回答だった。43%が、昨年自社がオンラインマーケティングに「小さな額」を投資したと答え、29%がオフラインマーケティングに「小さな額」を投資したと答えた。

一方、29％のパブリッシャーのプロフェッショナルが、自社がオンラインマーケティングに大額を投資したと答え、わずか9%がオフラインマーケティングに大きな額を投資したと答えた。

今回の調査では、パブリッシャーが昨年大いにオンラインマーケティングに投資したことが分かったが、来年はそのペースが大幅に落ちることが予想されることも分かった。「今後12カ月でもっとも増加すると予想されるのは何か」との質問に、マーケティング支出が増加すると答えた回答者は17%しかいなかった。（このほどDIGIDAYが報道したとおり、次の12カ月で「全体的な収益」が増加すると回答したのは80%にも上った。それに比べると17%は非常に小さい割合だ）。

しかし、そうは言っても、来年のパブリッシャーの焦点は明らかにオフラインマーケティングよりもオンラインマーケティングに向けられるだろう。パブリッシャーのプロフェッショナルの83%が、「次の12カ月間にオンラインマーケティングにもっとも投資する」とDIGIDAYに答えた。これに対して、オフラインマーケティングにもっとも投資すると答えたのは23%だけだった。

［原文: Half of publishers upped their marketing spend in the last year, but slower spending is ahead ］

Julia Tabisz（翻訳：塚本 紺、編集：島田涼平）