THE PROGRAMMATIC MARKETER

「アドバンスドTV」と「プレミアム動画」の収れん、その傾向と対策とは?

本記事は、米通信大手AT&Tのアドテク部門、Xandr(ザンダー)で、プロダクトマーケティング担当VPを務めるNicole Schumacher氏による寄稿です。

プレミアム動画のコンテンツが充実したことによって、広告主は優先すべき点や考慮すべき点に気づいたことだろう。

オーディエンスの行動が分散するとメディアのタイプは収れんし、広告キャンペーンではワークフローの各段階でわずかな差異や複雑性が生じる。いわば全タイプの動画広告でイノベーションの時代なのだ。そしてこのイノベーションには、広告主がテレビまたは動画に対し、複数のインベントリタイプでキャンペーンを設計・購入・実行、または測定することを可能にする、コンバージェンス(収れん)が含まれる。各国の広告主は動画の自動化やコンバージェンスの利点を認識しているが、導入に関してはそのレベルが分かれている。

理解不足や組織のサイロ化は、広告業界に広く浸透したコンバージェンスに遅れをとる要因となるが、いまこそデータドリブンな広告運用と自動化を強化し、キャンペーンの全段階で利益を手にする好機とも言える。プログラマティックなOTT(オーバーザトップ)、データドリブンなリニアTV(DDL)、そしてメディアのコンバージェンスに注目するバイヤーは、素早くこれを導入し、適応させることができるだろう。

Xandr(ザンダー)は広告業界専門の調査会社アドバタイザー・パーセプションズ(Advertiser Perceptions)と提携し、世界の広告主がどのようにアドバンスドTVと動画のコンバージェンスに対応しているかについて調査した。この調査に基づく「2021年版コンバージェンスとアドバンスドTVに関するレポート(2021 State of Convergence and Advanced TV Report)」から重要ポイントを解説する。

プログラマティックOTT / CTVの活用は不十分

調査対象となったアメリカ、オーストラリア、イギリス、フランス、ドイツの5カ国のうち4カ国は、全タイプの動画のなかでOTTまたはコネクテッドTV(CTV)をもっとも重要な戦略的優先事項と位置付けているが、広告主の3人に1人はプログラマティックOTTの購入プロセスを熟知していなかった。また、多くの広告主がプログラマティックOTT/CTVを導入する際、特に障害となるのは、広告購入をコントロールできないことのほか、パブリッシャーが所有するウォールドガーデンとの取引が難しいことだと回答している。

その結果、広告主の大多数がOTT購入を自動化することの大きな利点を認識しているにもかかわらず、プログラマティック購入に割り当てられているのは、調査対象地域全体のOTT/CTV予算のうちおよそ半額にとどまっていることが明らかになった。一方でダイレクト購入と比較したプログラマティック購入の最大の利点は、ターゲティングや最適化が容易にできることに加え、複数のセラー間で広告キャンペーンの有効化が一元管理されていることや、価格設定が優れていることであると分かった。

需要高まるデータドリブンリニアTV

年齢や性別を超えた高度な消費者データセットに基づいて広告を配置するDDLは、動画イノベーションのもうひとつの重要なカギと言えるだろう。従来のテレビ広告に対するDDLの明確な利点を認識している広告主がいま増加している。4人に3人の広告主が最高のテレビ広告とデジタル広告を提供するのはDDLであると考えているのだ。

そして、アメリカの広告主の半数以上が今後12カ月でDDL予算を増やすことを検討しているという。DDL購入プロセスが自動化されれば、従来のテレビ広告の購入でも新たな利点が見込まれる。調査に参加した広告主は、プラットフォーム上でDDLを購入する最大の利点は、キャンペーンのパラメータを一度定義し、リーチが重複していない複数のメディアオーナーからひとつの提案として確認できることだと回答していた。

2021年版コンバージェンスとアドバンスドTVに関するレポート」の一部引用

広告の予算・キャンペーン設計・有効化はコンバージェンスで必須

今回の調査では、優れたコンバージェンスで特に利点が目立つのは、広告の予算・キャンペーン設計・有効化の3つの段階であることも分かった。ここで予算とキャンペーン設計について掘り下げてみよう。

コンバージェンスが優れている大きな理由として、広告主は重複していないリーチを確認できること、およびフリークエンシーを適切に管理できることを挙げている。有効化の段階では、キャンペーンを1カ所で有効化し、テレビで露出したオーディエンスをデジタルでも容易にターゲティングまたは除外できるようにする機能が重要だと考えられていた。

コンバージェンスソリューションは、リーチの最大化や優れたフリークエンシー管理に役立つと期待される。一連の動画キャンペーンを終了させるうえでも求められ、キャンペーンのROI(投資対効果)を測定する際には包括的なレポートを作成する。コンバージェンスが複雑でワークフローの全段階で実行するには時間を要することは確かだが、広告主が見識のある専門家と連携してこの新たなテクノロジーを試用・導入すれば、イノベーションを継続させることが可能になる。

最後に

プログラマティックOTT/CTV、DDL、およびメディアのコンバージェンスは今後、活用する広告主にさらに利益をもたらすと予想される。広告主がキャンペーンの設計とアクティベーションを一元管理する際、またリーチ計測の最適化やトップオブファネルの購買効率を向上させる際に必ず役立つことだろう。

ただし、動画のイノベーションとコンバージェンスの価値を最大限に引き出すには、人とテクノロジーがともに適応し、前進することが大切だ。アドバンスドTVとコンバージェンスの時代に、広告主が継続的な成功を達成するためには、テレビとデジタル双方でテクノロジーと経験を誇り、プレミアム動画広告に力を入れているパートナーを選ぶことがますます重要となっている。

Sponsored by Xandr

Written by Nicole Schumacher, VP of Product Marketing at Xandr.