TikTok 、「興味・関心ベース」のターゲティングを試験中

TikTok(ティックトック)が、自分たちは成果を上げられる広告プラットフォームであると証明したがっている。しかも早急に。

一部のエージェンシーにのみベータ版が公開されているTikTokの広告プラットフォームでは、インタレストベースのターゲティング、カスタムオーディエンス、ピクセルトラッキングといった機能が現在テストされていると、4名の広告業界幹部が証言している。年齢や性別、位置、デバイスで使われているOSやネットワークといった情報を使ってのターゲティングに、新たなオプションも加わるというわけだ。

情報筋によれば、TikTokのセールスリーダーらが、7月にはこのセルフサービス広告プラットフォームのベータ版をより広い範囲にリリースするとエージェンシーに伝えているという(広告メディア「Adweek」は2月の時点で、入札オプションの導入やターゲティングの拡充が予定されていると報じていた)。

マーケターたちの関心

こうした広告システムのアップデートでTikTokが呼び込もうとしているのは、このアプリに興味は持っているが、本当に成果が上がるのか、と慎重になっているマーケターたちだ。DIGIDAY+が3月に実施した、メディアバイイング担当幹部231名を対象とする調査の結果では、TikTokがもっとも効果の低いオーディエンスターゲティング機能を持つプラットフォームと評価されている。

mb-on-platforms-4-platforms-by-audience-targeting-1

TikTokの広報担当者は、ブランドパートナー向けにさまざまな機能をテストしてはいるが、一番の焦点は、優れた体験を生み出してコミュニティを広げていくことだと語った。

5月TikTokから売り込みを受けてミーティングを行ったが、まだ広告購入には至っていないというあるエージェンシー幹部は、インタレストベースのターゲティング機能が搭載されれば実際に精度も高まるはずだし、TikTokでの広告購入にもう少し確信が持てるだろうという。そして今回の動きで、TikTokに対する見方が、エンゲージメント率の高い若いオーディエンスが集まっているアプリとしてマーケターの関心をそそる単に「ピカピカした存在」から、効果がありそうな購入検討対象に格上げされたとも語った。

ターゲティングの精度

しかし、TikTokとミーティングをしたという別のエージェンシー幹部は、TikTokの機能、特に初期のそれにはあまり期待していないと語る。TikTokの最新機能はFacebookほど優れたものにはならない、なぜならこれは新しいアプリだから、というのがこの幹部の見解だ。

「インタレストベースのターゲティングが効果を発揮するかどうかは、そのプラットフォームのターゲット機能がどう構築されているかによって変わってくる。比較的新しいプラットフォームがインタレストベースのターゲティング機能を提供することもあるが、それがなかなかうまくいかないのは、データがまだ新しいからだ」と、この幹部は語った。

情報筋によれば、TikTokの担当者は、新しいパートナーとのミーティングでも、具体的にどんなターゲティングのカテゴリを用意するのか詳細は明らかにしなかったという。あるバイヤーは、Snapchatのライフスタイルカテゴリに似たものが用意されるのではないかと予想している。Snapchatのライフスタイルカテゴリは、似通ったオーディエンスやオーディエンスマッチとともに2016年9月にリリースされ、「アメフトファン」「定期的に映画館に行く人」「オンラインで買い物する人」といった117のセグメントを含む。こうしたカテゴリは、Snapchatのユーザーがアプリ内でどんなアクティビティをしているか、すなわち、どんな種類のコンテンツに多く時間を費やしているかをもとに作られたものだ。

現在、TikTokのコンテンツアルゴリズムには、これと似たような仕組みのレコメンデーションシステムが、ソースごとに使われている。またTikTokでは、動画に映っているのが犬なのか、コーヒーカップなのかといった、内容の認識が可能だ。これは、フィード内でのレコメンデーションだけでなく、広告システムにも効果を発揮するだろう。さらにSnapchatとは異なり、ユーザーが動画に「いいね」をつけたり、コメントを残したりできるほか、FacebookやTwitter、YouTube同様、コンテンツレコメンデーションのシグナルも提供する。

すでに一部企業は愛用

ターゲティングのオプションが限られていても、すでに一部のブランドはTikTokで広告を購入している。早くから広告を出していた企業のひとつ、グラブハブ(Grubhub)の広報担当者は先月、米DIGIDAYの取材に対して、広告の成果は「期待に応え続けているし、期待を超えることもある」と語った。ほかにもレッドブル(Red Bull)、ソニー(Sony)といった企業のマーケターが、自社のアカウントでテストを行っているという。スポーツ専門ケーブルテレビのESPNや、NBCニュースなどのパブリッシャーも、すでにアカウントを開設している。

Kerry Flynn(原文 / 訳:ガリレオ)