「音声アシスタント」の現状を示す 4つのグラフ

音声アシスタントと音声で起動するプラットフォームへの関心は高まっており、ブランドとパブリッシャー各社は音声の扱い方を模索している。音声アシスタントは新しい働き方や、理屈上は新たに収益をもたらすチャネルともなりうるのだ。

音声アシスタントの現状を表す4つのグラフを紹介しよう。

Amazon Echoにライバルが登場

Amazon Echoは価格を低く抑えることで市場を席巻した。来年にはイギリスの家庭の40%にAmazon Echoが普及すると予測する報道すらある。だがジュニパーリサーチ(Juniper Research)のアナリストは、47ドル(約5100円)より安く購入できるAmazon Echo Dot(エコードット)の伸びは今後5年で鈍化すると予想している。ソノス(Sonos)やソニー(Sony)、オンキヨー(Onkyo)といったオーディオブランドが自社製のスマートスピーカーの販売を開始するためだ。

ジュニパーリサーチの調査では、EchoやSonos Oneといったスマート音声デバイスの売り上げは2017年の25億ドル(約2800億円)から2022年までには106億ドル(約1.2兆円)まで伸びると予想している。

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ジュニパーリサーチによれば、こうした音声デバイスの売り上げの4分の3近くは北米、西ヨーロッパが4分の1近くを占める。また同社は、2022年までに平均販売価格はおよそ20%下がり、75ドル(約8400円)以下で販売されるデバイスが市場の40%を占めるだろうと予測している。一方で、2022年では200ドル(約2万2500円)以上のデバイスは、出荷台数数では16%にとどまるものの、市場売上の40%を占めるだろうとのことだ。

世界的に見て音声アシスタントの使用率が低いイギリス

マインドシェア(Mindshare)の報告によると、Amazon EchoやGoogle Home(ホーム)、スマートフォンなどで週に1回以上音声アシスタントを利用する人は世界で6億人にのぼる。だがいまだに口調や方言、文脈や複雑な文章などを理解できないという基礎技術での問題は残ったままだ。

マインドシェアが世界中のスマートフォンユーザーに音声アシスタントの利用頻度を尋ねた調査によると、イギリスはアメリカやドイツ、スペインよりも音声技術の利用頻度が少なくなっている。週に1度利用するのは若者(38%が18から34歳)と男性(58%)となっている。

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音声アシスタントはほかの商品にまで広がりを見せている。世界全体のスマートフォンユーザーの3人に2人(69%)は音声で作動するテレビに興味を持っており、テレグラフ(Telegraph)をはじめとするパブリッシャーのリーディングカンパニーも、Amazonの音声に反応する液晶ディスプレイ付きのデバイス、Echo Show(エコーショー)への対応を実施している

商売上の可能性は未知数

Amazon Alexaが市場を破壊する可能性については、いままで恐れや不安も含めて議論されてきたものの、その裏付けとなる証拠は少ない。逆に市場が拡大するチャンスも多く存在している。マインドシェアの報告書によると、音声アシスタントが2番目に多く使われる用途は、ユーザーにとって興味のある商品情報の検索となっている。

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個人情報についての懸念は残っているが、米調査会社のリンク(Linc)によると、AmazonはAlexaを利用したカスタマーまたは注文データを保持しないという。同社によると、「Amazon Alexaは電話の受話器のようなものだ。注文やカスタマーについての詳細な情報は、Amazonのインフラから切り離されたほかのシステムやプラットフォーム上で処理される」とのことだ。

Amazon Echoユーザーの購買は増加する

総合コンサルティング企業アクセンチュア(Accenture)がイギリスで行った調査によると、ショッピングにAmazon Echoを使いたいと考えている人は約60%となっている一方で、実際にショッピングに使用している人は7%となっている。以前にBIインテリジェンス(BI Intelligence)が行った調査によると、ミレニアル世代やビジネスリーダーで音声アシスタントを使用している人のうち、約9%のみが音声コマンドで購入を行っている。

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Lincと楽天が12月初旬に発表した調査によると、Amazon Echoの所有者によるオムツのようなコンシューマー製品の購入は、9月に13.5%増加しており、6月の7.5%からさらに増加している。またこうした企業は60%のアップセル率を記録しており、Amazon Echoで購入した人は、同じブランドから繰り返し商品を購入する傾向があることを示している。

LUCINDA SOUTHERN(原文 / 訳:SI Japan)