広告分野においてAmazonの存在感が強まっている。米DIGIDAYが最近開催したAmazon戦略のイベントで、「Amazon Advertising(Amazonアドバタイジング)」専門家たちは、Amazonの広告プラットフォームを最大限に利用し、基本的製品を理解するよう参加者に解説した。
デュオポリー(duopoly:デジタル広告におけるGoogleとFacebookの寡占状態)と表現されるが、正式には3強だ。Amazonは1月最終週、広告事業の四半期の売上高が前年同期比41%増の48億ドル(約5270億円)だったと報告した。
米DIGIDAYが最近開催したAmazon戦略のイベントで、「Amazon Advertising(Amazonアドバタイジング)」専門家たちは、Amazonの広告プラットフォームを最大限に利用し、基本的製品を理解するよう参加者に解説した。
基礎知識
Amazon Advertisingは単独では成り立たないため独特のものになっている。Amazonは常に、小売りに対する全体的なアプローチの一環でプラットフォームに広告を掲載してきた。下のスライドからわかるように、広告が起点ではない。企業はマーチャンダイジング、つまり価格設定、製品についてまず考えるべきだ。それから、「アーンドメディア」(レビュー、お勧め、場合によっては「Amazon’s Choice(Amazonチョイス)」ラベル)に取りかかる。
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画像提供:エンリコ・ミラベリ氏、アイクロッシング(iCrossing)
製品の種類
広告製品には数種類あり、いずれもAmazon Advertisingの傘下にある。Amazonマーケティングサービス(AMS)やAmazon Advertising Platform(Amazonアドバタイジングプラットフォーム:スポンサード広告及びDSP)の旧体制はもう存在しない。
画像提供: ヒーロー・コスメディクス(Hero Cosmetics)
Amazon DSPの利用
さまざまな広告製品をいつ、どのように用いるかにもよるはずだ。たとえば、スポンサード広告は、興味を抱いたユーザーをファネルに誘導するのに適している場合があるが、Amazon DSPはもっと多くのことができる。配置の変更や、場合によってはAmazon.comからの撤収、オーディエンスのターゲティングを行う新たな方法、そのためのさまざまな種類のコンテンツの利用といった、4つの「機能」を利用可能だ。
画像提供:エンリコ・ミラベリ氏、アイクロッシング
コンテクストに合わせた広告
ブランドにとって、小売りはAmazon Advertisingシステムの大きな部分を占めているので、広告戦略はいくつかの領域に分類できる。多くのブランドにとっては、模造品や競合とのキーワードへの入札戦争、アルゴリズムを制するという絶えず付きまとう必要性のような問題のため、Amazonで存在感を持つことが優先事項となる。たとえば、スキンケアブランド、イオス(Eos)でデジタルマーケティング担当ディレクターを務めるスワティ・ボスラ氏がプレゼンで説明したように、戦略はブランドを「守る」ことから始めたあと、Amazonのエコシステムの内外に広告を掲載すべきだ。
画像提供:イオス
販売の問題
Amazonのアルゴリズムはブラックボックスにたとえられることが多いが、結局のところ、Amazon Advertisingの要となる検索順位は、販売高次第だ。つまり、販売高、それも特にライバルと比べた販売高が、もっとも重要な指標となる。キャンペーンではもっぱら、関連性や頻度、量など、キーワードの使用がすべてだ。ヒーロー・コスメティックス(Hero Cosmetics)で成長を管理するアラン・クォック氏が説明したように、キャンペーンのほかの変動要素とキーワードを組み合わせてから結果を追跡することが重要だ。
画像提供: ヒーロー・コスメディクス
Shareen Pathak(原文 / 訳:ガリレオ)