Facebookは2016年1月28日、2015年第4四半期決算を発表した。
それによると、同期の売上高は、58億4000万ドル(約6930億円)を記録し、市場予想を上回った。しかも、売上高のほとんどを占める、ネット広告売上のうち8割がモバイルからもたらされ、ユーザーの半分が「モバイルオンリー(モバイルのみの利用)」で、Facebookを利用していることがわかる。ここまで、モバイルオンリーの世界が拡大しているとは驚きだ。
以下にて、その内容をかいつまんで紹介していく。
Facebookは2016年1月28日、2015年第4四半期決算を発表した。
それによると、同期の売上高は、58億4000万ドル(約6930億円)を記録し、市場予想を上回った。しかも、売上高のほとんどを占める、ネット広告売上のうち8割がモバイルからもたらされ、ユーザーの半分が「モバイルオンリー(モバイルのみの利用)」で、Facebookを利用していることがわかる。ここまで、モバイルオンリーの世界が拡大しているとは驚きだ。
以下にて、その内容をかいつまんで紹介していく。
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9割がモバイル経由、5割がモバイルオンリー
- 月間アクティブユーザーは15億9000万人。
- モバイル月間アクティブユーザーは14億4200万人、つまり ユーザーの約91%が「モバイル+デスクトップ」か「モバイルオンリー」。
- モバイルオンリー8億2300万人。月間ユーザーの約52%。
売上の7割は欧米。利用者の6割はアジア
売上としては北米、欧州が支配的に対して全体の25%に過ぎないアジア・その他地域。ただし、アジア太平洋・その他地域は月間ユーザーの65%を占めている。この地域のユーザーあたりの売上高は現状少ない。
- ユーザーあたりの売上はアジア太平洋は世界平均の約半分、その他は3分の1。
- だが、多くの低所得国を含むこの地域は経済成長を見込める。成長性がある。
2020年には世界人口の80%がスマートフォンをもつという予測があるので、今後、アジア太平洋・その他でユーザーが拡大する。Facebook最高製品責任者のクリス・コックス氏も、2016年1月中旬の東京での記者会見では、インドから来日。低所得国で一般的な2G環境でアプリ動作をテストしていることなどを話している。
アプリ消費時間の半分を占めるFacebook
コムスコアが2015年半ばに出した「The 2015 U.S. Mobile App Report」をみると、Facebookは現状、モバイルアプリでうまく戦っている。
- ユニークビジターベースでみると、Facebook関連のアプリは1、3、9位を占める。
- Googleの2、4、5、6、8位と熾烈な争いになっている
消費時間ベースでみると、全体の5割をFacebookアプリ単体で占める。エンゲージメントが高いと言えそうだ。
広告エコシステム育つ、売上前期比3割増
Facebookはほぼ堅調に売上を伸ばしてきたが、2015年第4四半期は前期に比べて30%近い大きな伸びになっている。
Facebookは2012年5月に上場。上場当時はコアの広告事業はまだ大きな利益を上げていなかった。近年はGoogleに似た広告エコシステムを自社のプラットフォームに限定する形で拡大。2014年7月にSSPのLiverail(ライブレイル)を買収(推定買収額4〜5億ドル=約480億〜600億円)。Facebookアドエクスチェンジにはさまざまなサードパーティが関わっている。
ネイティブなインストリーム広告が売上を牽引。動画広告に加え、2012年12月に買収したインスタグラムも2015年から広告事業を開始している。
Written by 吉田拓史、中島未知代
Image from Wikimedia Commons