リセールプラットフォームのセリエ・ナイツブリッジ(Sellier Knightsbridge)によると、6万7000人のフォロワーがいる同社のインスタグラムアカウントではエルメスのバッグが毎日5~6点売れるという。同社共同設立者のハヌシュカ・トニ氏が、その戦略について語った。
リセールプラットフォームのセリエ・ナイツブリッジ(Sellier Knightsbridge)によると、6万7000人のフォロワーがいる同社のインスタグラムアカウントではエルメスのバッグが毎日5~6点売れるという。同社共同設立者のハヌシュカ・トニ氏が、その戦略について語った。
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ラグジュアリー商品の買い物客に人気なのは今でもインスタグラムだが、Z世代に人気なのはTikTokとなる。TikTokは年齢層が若くて楽しいが、インスタグラムと同じように利益を上げられるプラットフォームではなさそうだ。
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我々が多用するのはインスタグラムのストーリーズ(Stories)。新商品の入荷をすぐに知らせる方法として使っている。たとえば、非常に多くのファッションインフルエンサーが今年取り上げている、シャネル(Chanel)のXXLクラシック・フラップ・バッグ(XXL Classic Flap Bag)が水曜日に入ってきたので、『今日の午後に入ってきた商品』として投稿。すると、即座に購入したいという連絡が入ってきて、(インスタグラムの)インフィードに画像を投稿する時間すらなかった。
非常にシンプルな運用方法
ロックダウン中に売上が急増したが、その要因のひとつは、人々が家にいたこと。インスタグラムはエンターテインメントの一種となったのだ。
インスタグラムには非常に多くの機能が用意されており、ショップを開設すれば、そこからユーザーが見つけてアクセスしてくれる。バックエンドの使い勝手があまり良くないため、我々はショップ機能は使っていないが、非常にシンプルな運用方法を採っている。
さまざまなサイズやスタイルの定番モデルが、日々入ってくる。オーディエンスは非常に多く、お気に入りの「セリエガール(Sellier Girl)」を決めている人がほとんどだ。その日取り上げる商品はバッグかもしれないし、シャネルのジャケットかもしれないが、セリエガールが着用して見せて、商品の状態や、これがいかに素晴らしいものなのかを、まるで友だちに話すかのように説明する。すると、見た人がスワイプアップして購入サイトに飛ぶのだ。
フェイク商品関連の投稿は人気
我々のフォロワーは、エンゲージメントが非常に高い。偽物の商品が入ってきたら「今週のフェイク商品」とインスタグラムに投稿し、なぜそれが偽物であるかという理由も説明している。フェイク商品に関する投稿は、とても興味を持たれる。偽物の見分け方を、まるでシャーロック・ホームズになったような気分でみんな楽しんでいるようだ」。
[原文:Fashion Briefing: How the pandemic drove the year of the Birkin]
JILL MANOFF(翻訳:田崎亮子/編集:長田真)