今夏のカンヌライオンにて、Facebookが360度の広告ユニットを発表。これを受け、ゲートレードやマイケル・コーズなどのブランドが、いち早く360度の広告制作に取り組んでいる。フルスクリーンの動画や写真がスマートフォンの全画面に映し出され、指でスクロールしながらさまざまな角度からコンテンツを閲覧できる。一見するとカルーセルスタイルのバナー広告と似ているが、大きな一枚絵や動画も表現できるため、クリエイティブの幅が段違いに広がるはずだ。
今夏のカンヌライオンにて、Facebookが360度の広告ユニットを発表。これを受け、ゲートレードやマイケル・コーズなどのブランドが、いち早く360度の広告制作に取り組んでいる。
360度の広告ユニットは、フルスクリーンの動画や写真がスマートフォンの全画面に映し出され、指でスクロールしながらさまざまな角度からインタラクティブにコンテンツを閲覧できる。一見するとカルーセルスタイルのバナー広告と似ているが、大きな一枚絵や動画も表現できるため、クリエイティブの幅が段違いに広がるはずだ。同サービスにおける話題のニュース機能「Instant Article」同様、データ読み込みの早さを活かし、360度の重い画像や動画データを一瞬でロード可能にしたという。
広告専門メディアの「Ad Age」の報道によると、この革新的なフォーマットの広告は、マイケル・コーズ、ゲートレード、欧州最大の小売業カルフール、などのブランドを筆頭に、次々とキャンペーンに利用されている。
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ゲートレードの事例:
Mr.ポーターの事例:
360度広告は、Facebook上の他のスポンサー広告に比べて目立ち、注目を集め、ユーザーの目に留まりやすいという点で、明らに有利である。ただし、テック系メディア「re/code」の伝えるところによると、当然、この広告費は通常よりも高額であることが予測される。
「今後、マーケターがどのようにこの広告ユニットをダイレクト・マーケティングに活用し、創造的な体験でユーザーを魅了しながら、ブランドストーリーを伝えていくのか楽しみだ」と、Facebookのマーケティングディレクター、ケリー・グラジアデイ氏はコメントした。
Facebookがどのタイミングで一般向けに360度広告をリリースするかなど、具体的なタイムラインはまだ公開されていないが、近い将来であることは確かだろう。
追記(2015/09/25):
Facebookが遂に360度ビデオを一般ユーザー向けに公開した。本来バーチャルリアリティーを体験するには大きく、格好の悪いVRヘッドギアを付けなくてはならないが、Facebookの360度ビデオは指で自由に画面を操作するだけでVR動画の中の世界を探索できる。
Speed across the Jakku desert from Star Wars: The Force Awakens with this immersive 360 experience created exclusively for Facebook.
Posted by Star Wars on 2015年9月23日
体験できるコンテンツとしては、ディスカバリーチャンネルによるまるでサメと泳いでるかのような臨場感あるバーチャル動画、Viceニュースによるアフガニスタンの戦争跡地を生々しく捉えた動画などがある。そして中でも一番注目を集めているのが未公開の新作スターウォーズ映画のワンシーンを360度の世界で先取りできるというものだ。
「360度動画の制作には、360度全方向のシーンを同時にキャプチャできる複数の特別なカメラを使用している」と、Facebook動画エンジニアリングディレクターのマハー・サバ氏は説明した。去年の同社によるVR開発のOculus社の買収が、360度動画の制作を可能にした。
今のところ、360度動画はGoogle ChromeとAndroidにしか対応していない(SafariやiOS上での利用は不可)。
Jordan Valinsky(原文1,原文2 / 訳:加藤鈴)