Facebook への実装で、ますます普及が進む「 AR広告 」:インスタ「ストーリー」の買い物機能も期待

Facebookは7月10日(米国時間)、Facebookニュースフィードで拡張現実(AR)広告ができるようにするとともに、インスタグラム(Instagram)の「ストーリー(Stories)」内でのショッピング機能の対象を全企業に拡張すると発表。さらに、モバイル動画のための新「ビデオ・クリエイション・キット(Video Creation Kit)」と、インスタグラム内の広告フォーマット「コレクション(Collection)」をすべての広告主に拡大することも発表した。

Facebookの製品マーケティング担当バイスプレジデントのタイ・アーマド・テーラー氏は、約200人のマーケターを集めたFacebookのイベント「ヒア・フォー・ザ・ホリデー(Here for the Holidays)」でアップデートを発表し、AR広告とショッピング機能の利用に追加費用はかからず、ほかの広告フォーマットと同様に、Facebookオークション経由で販売されると話した。

「1年のうち最大のショッピングシーズンに向けて小売業者が準備を進めるなかで、買い物客を刺激し、喜ばせ、最終的には売上増加につなげるのを助ける新製品を発表できることに、我々は興奮している」と、アーマド・テーラー氏は述べた。

ブランドたちの動向

ニュースフィード内でのAR広告に関して、Facebookは今夏、複数のセグメントを通じて複数の企業でAR広告のテストを開始し、2018年中にはより多くの企業を追加したいとしている。

ウェイフェア(Wayfair)、セフォラ(Sephora)、ポタリー・バーン(Pottery Barn)、NYXプロフェッショナル・メーキャップ(NYX Professional Makeup)、ボビー・ブラウン(Bobbi Brown)、キング(King)が参加契約をしている。マイケル・コース(Michael Kors)はニュースフィード内でAR広告をテストする最初の企業に選ばれ、広告上でサングラスを試着したり、そこから直接購入したりできるようにする。

インスタグラムのストーリーでのショッピングは現在、オールド・ネイビー(Old Navy)やギャップ(Gap)のような選ばれた広告主を対象にしたベータ版のままだが、ホリデーシーズンが来るまでには全企業に向けて開放されるだろう。

マーケターの感想

イベントに参加したマーケターたちは、このアップデートに対する熱い思いを表した。

ウェイフェアのマーケティング責任者、ジェス・ジェイコブス氏は、イベントのパネルディスカッションで同社のFacebookでのホリデー向け戦略について語り、ウェイフェアは、ブランドが顧客にリーチするコアな方法としてARをとらえており、Facebookの新しいAR広告は人々をウェイフェア独自のARプロパティーへと誘導するのに役立つだろうし、これからの数週間、新しい広告を利用してウェイフェアのARアプリをPRする計画だと述べた。

アウェイ(Away)でブランドおよび戦略担当シニアマネージャーを務めるケルシー・バンダーリップ氏は、同じパネルディスカッションに参加し、鞄の直販企業としては、ストーリー内でのショッピング機能の拡張には特に強い関心を寄せていると話した。アウェイはベータ版のテストグループには入っていないが、「ショッピング機能を使わないでいるのは困難だ」と、バンダーリップ氏はいう。

普及が進むAR広告

ニュースフィードにAR広告を持ち込む動きに驚いたマーケターは少ない。Facebookは「F8」カンファレンスで、「メッセンジャー(Messenger)」にARを採り入れると発表しており、ニュースフィードが次のステップになるのは自然だ。アーマド・テーラー氏は、FacebookはメッセンジャーへのAR導入の成功に刺激されたと話し、ナイキ(Nike)がメッセンジャーでARを使って新作シューズ「カイリー 4(Kyrie 4)」の独占販売を行い、1時間で完売した例を示した。

Facebookはさらに、ボストン・コンサルティング・グループ(Boston Consulting Group)の統計を引き合いに出し、AR人気の高まりを指摘もした。統計によると、米国内では月ベースで8000万人がARにエンゲージしていて、その数は2021年までには1億2000万人に増えると予想されている。

AR広告は、Facebookのライバル、Snapchat(スナップチャット)で勢いを増している。Snapchatは5月、100以上の広告主がすでにAR広告をプログラマティックに購入しており、フットロッカー(Foot Locker)やジョーダン・ブランド(Jordan Brand)のキャンペーンでは、4つのAR広告を使い、再生時間は平均45秒で400万以上のインプレッションを集めた。

その他の新製品

Facebookはイベントで、モバイル動画についての情報も共有し、買い物客の3人に1人が新製品を見つける最善のメディアは動画だと答えていることを明らかにした。こうした事実を受けFacebookは、ビデオ・クリエイション・キットを導入した。これは、広告主が既存の加増を利用してモバイル動画広告を制作する手助けをするツールだ。現在機能をテストしており、8月にはFacebookやインスタグラム、メッセンジャーならびにFacebookのオーディエンス・ネットワーク(Audience Network)を通じて全広告主に向けて公開される予定だ。

Facebookは同時に、広告フォーマットのコレクションをインスタグラム内で全広告主に公開している。このフォーマットは、人々がインスタグラムのフィード内にいながら販売されている、ほかの製品をブラウズできるようにするものだ。

Ilyse Liffreing(原文 / 訳:ガリレオ)