米DIGIDAYは11月、76社のパブリッシャーを対象に調査を実施し、サードパーティCookieの廃止に対するビジネスの対応など、さまざまなトピックについて質問した。その結果、いまの代替識別子が提供するオーディエンスについて、多くのパブリッシャーは物足りなく感じていることがわかった。
サードパーティCookieに代わるツールを探し始めたエージェンシーや広告主は、その多くが代替識別子に飛びついた。
そしてパブリッシャーも、代替識別子が将来の広告ターゲティングや広告効果測定で重要な役割を果たすものと期待している。だが、米DIGIDAYの新たな調査によれば、現在の代替識別子は規模の問題に直面しており、今後はこれを解決することが必要になりそうだ。
米DIGIDAYは11月、76社のパブリッシャーを対象に調査を実施し、オフィス復帰に向けた準備、ワクチン接種義務化への従業員の対応、サードパーティCookieの廃止に対するビジネスの対応など、さまざまなトピックについて質問した。その結果、76人中54人が、サードパーティCookieの後継に関する計画を少なくとも会社から直接聞いたことがあると回答した。さらに、この54人の半分以上が計画に直接携わっていると述べている。
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また、GoogleによるサードパーティCookie廃止後には、代替識別子が自社の広告ビジネスで「重要な役割」を果たすとする意見に、半数を大きく超える回答者が同意した。ただし、いまの代替識別子が提供するオーディエンスは、多くのパブリッシャーにとって物足りないようだ。回答者の40%以上が、このような新しいツールを使ってリーチできるオーディエンスは、自社のオーディエンスの「半数未満」か「ゼロ」だと答えていた。「わからない」と答えた人を除けば、これらの回答者の割合は60%を上回る。
GoogleがサードパーティCookieを廃止する2023年が近づくにつれて、このような限界は取り除かれていくだろう。だが、パブリッシャーが今年のほとんどの期間をCookie後の事業計画作成に費やし、サードパーティCookieの廃止がビジネスにもたらす影響をいまだに懸念している理由も、このあたりにありそうだ。
[原文:Digiday+ Research: Many publishers can’t reach most of their audience with alternate identifiers]
MAX WILLENS(翻訳:佐藤 卓/ガリレオ、編集:長田真)