Apple 、有料サブスクリプションが 3億件 を突破:新サービスを準備中という報道も

Appleのサブスクリプション事業はすでに巨大だが、さらに大きくなっていきそうだ。

Appleが販売する自社アプリと他社アプリへのサブスクリプションが3億件を超え、この1年間だけで60%以上増加したと、Appleの7月31日の最新の業績発表でCEOのティム・クック氏が明らかにした。クック氏によると、現在、3万本近いアプリのサブスクリプションがAppleのアプリストアを通じて販売されている。この数字はApple MusicのようなAppleによるアプリのほか、パブリッシャーによるデジタルマガジン、モバイルゲーム、動画アプリなどを含む。

Appleのサービス事業

こうしたサブスクリプションで自社が得ている収益をAppleは明らかにしなかったが、クック氏によると、サブスクリプションの収益がAppleのサービス事業に占める割合はかなり大きく、また、増え続けている。Appleのサービス事業は、アプリストアでの1回限りのアプリ販売のほか、デジタル決済のApple Pay、顧客サポートのAppleCareなどがこれにあたり、6月30日締めの四半期の同事業の収益は95億ドル(約1兆円)と、前年比で31%増加した。

Appleは2月に、サブスクリプション販売数が2億4000万件だと明らかにし、5月には、この数字は2億7000万件に更新された。約3カ月ごとにサブスクリプションが3000万件増えるというAppleの今年の傾向は、サブスクリプション3億件を達成後も続いている。

Appleのサブスクリプション販売数は、新しいサブスクリプションサービスを展開すると報じられている来年、さらに急増するだろう。ブルームバーグ(Bloomberg)は、今年デジタルマガジンのサブスクリプションサービスであるテクスチャー(Texture)を買収したAppleが、Netflix(ネットフリックス)のような形のサブスクリプションサービスを「Apple News」アプリで展開する計画だと報じている。また、ジ・インフォメーション(The Information)は、Appleは動画、音楽、ニュースをひとまとめにした、Amazonプライムに似たオールインのサブスクリプションサービスを展開する計画だと報じている

ライバルたちとの比較

メディア企業のサブスクリプション事業に関与しようと動いているテック企業はAppleだけではない。FacebookGoogleはこの1年で、パブリッシャーが自社コンテンツにアクセスするサブスクリプションを販売するのを支援するプログラムを導入し、Amazonは、Amazonプライムビデオチャンネル(Amazon Prime Video Channels)を通じてテレビネットワークのOTT(オーバーザトップ)アプリへのサブスクリプションを販売している。

しかし、メディア企業のコンテンツに人を集めコンテンツへの支払いを促進するべく、Appleもすでに動き出している。クック氏によると、広告モデルによる無料のApple Newsで四半期に読まれた記事の数は、前年比で2倍以上に増加している。また、Appleが販売したサードパーティの動画サブスクリプションの数は、「前年からほぼ100%」増加しているという。

クック氏は7月31日の業績発表で、Appleの新しいサブスクリプションサービスの計画については語らなかったが、ストリーミング動画の計画をうかがわせた。Appleはオリジナル番組の推進を担当させるためテレビ業界のベテランを2人採用後、NetflixやHulu(フールー)、従来のテレビネットワークなどに対抗して、リース・ウィザースプーン氏やジェニファー・アニストン氏といったビッグネームを起用したものなど、オリジナル番組の獲得に湯水のごとく資金を使っている。オリジナル番組にどのようにアクセスできるようにするのか、Appleは語らないが、有料のサブスクリプションサービスということになりそうだ。オリジナル番組の計画についてクック氏は、「取り組んでいるプロジェクトについては、詳細をすべて明らかにするところまで、まだ実際に準備ができていない。ただ、このうえなく楽しみなものが進行中だ」としか語らなかった。

Appleの広告事業

クック氏は、アプリストアの検索結果の広告やApple Newsの広告など、Appleの広告事業についても沈黙した。Appleの広告事業は同社の事業としては大きくなく、Appleは業績報告で収益を明らかにしなかった。業績報告で広告事業が触れられたのは、Appleのアプリストア検索広告の事業は「急成長している」というクック氏の発言のみで、その際も、成長が収益のことなのか、その他のことなのかは特定されなかった。

Tim Peterson (原文 / 訳:ガリレオ)