この記事は、パブリッシャーの収益源の変化を追跡するリサーチシリーズの最新版だ。パブリッシャーにとってもっとも好調なオンライン収益源は、いまも直販広告であることが米DIGIDAYの調査で明らかになった。
この記事は、パブリッシャーの収益源の変化を追跡するリサーチシリーズの最新版だ。
パブリッシャーにとってもっとも好調なオンライン収益源は、いまも直販広告であることが米DIGIDAYの調査で明らかになった。
米DIGIDAYが2019年秋に、135のパブリッシャーを対象に広範囲に渡って行った調査で、半数を超えるパブリッシャーが、直販広告を大きな収益源または非常に大きな収益源だと回答した。動画広告も好調で、28%のパブリッシャーが大きな収益源または非常に大きな収益源だと報告している。同じく好調なのがプログラマティック広告で、重要な収益源として挙げたパブリッシャーの割合は35%だった。
Advertisement
劣勢のブランデッドコンテンツ
2018年にはブランデッドコンテンツがパブリッシャーの大きな収益源だったが、状況はやや変化している。2018年の調査では、パブリッシャーの76%が、ブランデッドコンテンツの収益が2017年から増加したと回答していた。しかし、ブランデッドコンテンツには一定の難しさがあり、隠れたコストのせいで売上を利益に変えることが難しい場合がある。また、ブランド側も、ブランデッドコンテンツの有効性に段々懐疑的になっている。
有料のサブスクリプションサービスは、いま大きな注目を集めているが、40%のパブリッシャーが収益源ではないと回答した。アフィリエイトコマースは、82%という圧倒的多数のパブリッシャーがまったく収益源になっていないと答えており、収益源となっているパブリッシャーでもその額は少ない。これは2018年のベンチマーク調査と一致する結果だ。当時の調査によれば、アフィリエイトリンクは収益源としてまだ心もとなく、ビジネスのごく一部を占める存在に過ぎなかった。2018年には、eコマースが収益の25%以上を占めていると答えたパブリッシャーは10%未満にとどまっていた。
大手ほどサブスクが優勢に
年間収益が5000万ドル(約54億円)を超える大手パブリッシャーでは、サブスクリプションが収益に与える重要性が増している。大手パブリッシャーの35%が、サブスクリプションとアフィリエイトコマースの両方を、大きな収益源または非常に大きな収益源だと報告した。しかし、最大の収益源は依然として直販広告であり、大手パブリッシャーの63%が重要だと回答している。
一方、年間収益が5000万ドル未満のパブリッシャーでは、サブスクリプション収益は少なくなる。小規模パブリッシャーの52%が、サブスクリプションは収入源ではないと述べていた。彼らのほとんどは、直販広告で収益を上げているのが現状だ。
Shareen Pathak(原文 / 訳:ガリレオ)