ゼネラルミルズは、なぜ インフルエンサー に投資するか?:デジタル予算の3分の1を投入

ゼネラルミルズ(General Mills)は一部のブランドで、デジタル予算の最大3分の1をインフルエンサーマーケティングに使っている。

ビーガンのフルーツバー、ララバー(Lärabar)の最新キャンペーンでは、英国ではオンラインに70万ポンド(約9800万円)、インフルエンサーに23万ポンド(約3220万円)が投じられた。ゼネラルミルズで、ヨーロッパのマーケティングを統括するアルジューン・ボーズ氏は14日、ロンドンで開催されたオイスターキャッチャーズ(Oystercatchers)のイベントで、インフルエンサーマーケティングの予算を増やしたのは、ほかの形態のマーケティングに比べ、インフルエンサーがどれほど効果的かを上層部に示すためと説明した。

「我々はインフルエンサーマーケティングに以前より多くの金額を投じている。現在、デジタル予算に占める割合は約3分の1だ」とボーズ氏は語った。「まだ模索中で、すべての答えが出ているわけではない。しかし同時に、インフルエンサーによる明確なレコメンドは、企業に利益をもたらす。我々はいま、旅の途中だ」。

長期的な関係を育む

ゼネラルミルズはすでに、インフルエンサーとどのような関係を持つかを以前よりコントロールしはじめている。たとえば、ララバーの以前のキャンペーンでは、エージェンシーがインフルエンサーのひとり、ナタリー・グレイズとの契約を仲介し、関係を管理していたが、最新のキャンペーンでは、ゼネラルミルズが舵を取った。「我々は主導権を握りたいと思っている。それが可能だからこそ、我々はナタリーと仕事をしている」と、ボーズ氏は話す。インフルエンサーと長期的な関係を育むため、インハウスのインフルエンサーマーケティングチームを立ち上げる広告主が増えている。

理論的には、インフルエンサーと直接関わることは、広告主がインフルエンサーのパフォーマンスを理解する助けになる。DIGIDAYリサーチの調査によれば、広告主の4分の1以上が、インフルエンサーに報酬を支払う際、パフォーマンスの測定が最大の障害になると考えている。朝食用シリアルの売り上げやスーパーの客足がインフルエンサーマーケティングキャンペーンのおかげかどうかを判断するのは難しい。デジタルフットプリントやブランドリフト、エンゲージメントを理解する方が現実的だ。重要なのは、これをより広範な報告に組み込むことだ。

「インフルエンサーマーケティングでは、通常よりデータに頼ることになるだろう」と、ボーズ氏は述べている。「透明性を向上させ、ROIを明確にするため、我々の多くがデータに基づく指標を探し求めている」。

ニッチが戦うための手段

ボーズ氏がインフルエンサーに寄せる信頼は、ゼネラルミルズの未来にとって、若くて影響を受けやすいファンがどれほど重要かを反映している。かつてニッチと見なされていた小さな健康食品ブランドが主流の仲間入りを果たしているのも、若者の食生活が変化していることが一因だ。若者が自然派のオーガニックブランドを好むようになったことで、2018年、業界には10億6000万ドル(約1170億円)の売り上げがもたらされた。量産品の量販に依存してきた消費財(CPG)業界でこのセグメントが急成長を遂げるには、インフルエンサーの活用が助けになるとボーズ氏は考えているのだ。

ただし、インフルエンサーの活用にも課題はある。ファイア・フェスティバル(Fyre Festival)のようなスキャンダルや詐欺のまん延によって、人々は不信感を強めており、市場は依然として規制強化に対応しているところだ。5万6398人を対象にしたユニバーサル・マッキャン(Universal McCann)の調査では、インフルエンサーを信用しているインターネットユーザーはわずか4%にとどまった。この調査では、政府の方が信用できるという結果が出ている。

ウィー・アー・ソーシャル(We Are Social)のインフルエンサーマーケティング責任者ジェームズ・シルバーストーン氏は「長期的なパートナーシップに移行することで、パフォーマンス測定は容易になるだろう。インフルエンサーパートナーのパフォーマンスを基準に、ブランドが報告やコンテンツを最適化できるためだ」と話す。

真剣に受け止める広告主

広告主はインフルエンサーを真剣に受け止めはじめている。十分にテストされたメッセージを伝え、人々に商品を直販するありきたりな方法のひとつと捉えるのではなく、ゼネラルミルズやケロッグ(Kellogg’s)などのCPG広告主は、インフルエンサーたちが時間とともにどのような主張を構築できるかを慎重に考えているのだ。

だからこそ、ゼネラルミルズは有名人よりマイクロインフルエンサーを重視している。そして、ケロッグは十分な時間をかけて、インフルエンサーと手を組むことの長期的な影響を理解しようとしている。

Seb Joseph(原文 / 訳:ガリレオ)