ジェンダーフルイドなファッションを生み出し、『ヴォーグ』誌に掲載されたハリー・スタイル氏のスタイリングで知られる若手デザイナーのハリス・リード氏が、今年の初め、パリのブランド、ニナ・リッチ(Nina Ricci)のクリエイティブディレクターに就任した。リード氏は、3月のパリファッションウィークで女性らしさと男性らしさを自由に組み合わせたヒラヒラスカートやオーバーサイズスーツなど、ニナ・リッチのビジョンを披露した。
リード氏が手がけた初のニナ・リッチ2023年秋冬コレクションからの最初のアイテムが8月22日時点で購入できるようになっている。ニナ・リッチのウェブサイトとサックス・ フィフス・ アベニュー(Saks Fifth Avenue)で取り扱いがある。
リード氏のコレクションを大宣伝するサックス
サックスはこのローンチを大々的に宣伝している。同社のエディトリアルサイト「ザ・エディット(The Edit)」ではリード氏のインタビューを特集し、8月24日にはリード氏とサックスのシニアバイスプレジデント兼ファッションディレクターのルーパル・パテル氏によるライブデジタルイベントを主催する。
アメリカ人であるリード氏は、このデビューコレクションでは、フランスのファッションに対する自分の理想を喚起することを意図したと語っている。フランスのファッションは、(彼が通ったロンドンの芸術大学)セントラル・セント・マーチンズ時代以来、制作に対する大きなインスピレーションになっているのだ。
ジェンダーフルイドなファッションを生み出し、『ヴォーグ』誌に掲載されたハリー・スタイル氏のスタイリングで知られる若手デザイナーのハリス・リード氏が、今年の初め、パリのブランド、ニナ・リッチ(Nina Ricci)のクリエイティブディレクターに就任した。リード氏は、3月のパリファッションウィークで女性らしさと男性らしさを自由に組み合わせたヒラヒラスカートやオーバーサイズスーツなど、ニナ・リッチのビジョンを披露した。
リード氏が手がけた初のニナ・リッチ2023年秋冬コレクションからの最初のアイテムが8月22日時点で購入できるようになっている。ニナ・リッチのウェブサイトとサックス・ フィフス・ アベニュー(Saks Fifth Avenue)で取り扱いがある。
リード氏のコレクションを大宣伝するサックス
サックスはこのローンチを大々的に宣伝している。同社のエディトリアルサイト「ザ・エディット(The Edit)」ではリード氏のインタビューを特集し、8月24日にはリード氏とサックスのシニアバイスプレジデント兼ファッションディレクターのルーパル・パテル氏によるライブデジタルイベントを主催する。
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アメリカ人であるリード氏は、このデビューコレクションでは、フランスのファッションに対する自分の理想を喚起することを意図したと語っている。フランスのファッションは、(彼が通ったロンドンの芸術大学)セントラル・セント・マーチンズ時代以来、制作に対する大きなインスピレーションになっているのだ。
時代を反映するジェンダーフルイドファッションの台頭
リード氏のジェンダーフルイドのデザインは、ファッション業界が男性的な服と女性的な服の境界線を曖昧にすることに抵抗がなくなってきた時代に登場した。リーバイス(Levi’s)のような大手ブランドは、バド・ライト(Bud Light)とディラン・マルヴェイニー氏のコラボのような最近の論争にもかかわらず、ジェンダーレスな商品を引き続き拡大する意向を示している。リーバイスCEOのチップ・バーグ氏は、5月、同社の内部データを挙げて、「消費者の需要は間違いなく存在する」とアクシオス(Axios)に語っている。
2022年末にクラーナ(Klarna)が収集したデータによると、米国の消費者の30%以上が自分の性別ではないカテゴリーの衣服を少なくとも1点購入しており、その割合はZ世代の消費者では最大50%だった。Glossyとサックス・フィフス・アベニューがラグジュアリー購入客を対象に行った2023年4月の調査では、33%が、過去12カ月間において購入を考慮する際、その前の12カ月と比較してブランドの社会的価値をもっと考慮したと回答している。また、9%が、BIPOC、女性、LGBTQ所有のブランドをますます求めるようになったと回答した。
ジェンダーフルイドな製品への高まる需要
このニナ・リッチの新コレクションはラグジュアリーレベルで、もっとも高価なものは約1800ドル(約26.4万円)。サックスのウィメンズ部門で取り扱われている。サックスはジェンダーフルイドのデザイナーやブランドと協力し始めた大手小売業者のうちの1社だ。たとえば、サックス・オフ・フィフス(Saks Off 5th)は 2021年にジェンダーレスファッションブランド、フルイド・プロジェクト(Phluid Project)との提携を開始している。
バンクーバー拠点のデザイナーで、ジェンダーニュートラルなファッションブランド、ポー・ド・ルー(Peau de Loup)の創業者でもあるアデル・ルノー氏は、ジェンダーフルイドなデザインへの関心が高まっているのを目にしていると言う。ポー・ド・ルーの100~200ドル(約1.5〜2.9万円)のスタイルは、アーバンアウトフィッターズ(Urban Outfitters)をはじめとする大手小売店で取り扱われている。
ルノー氏は次のように述べている。「ジェンダーフルイドファッションを10年間やってきた。顧客は存在しているし、そのような製品は望まれている。また、2020年以降、大企業や小売業者も同様にジェンダーフルイドなファッションに対してもっとオープンになってきている」。
ニナ・リッチの親会社プーチ(Puig)は、リード氏と協働してこの状況を生かしたいと考えている。リード氏は、ニナ・リッチにおいて過去15年間で5人目のクリエイティブディレクターだ。プーチは中核事業であるフレグランスから多角化してファッションへの投資を増やしている。2018年にドリスヴァンノッテン(Dries van Noten)を買収し、2022年にジャン・ポール・ゴルチエ(Jean Paul Gaultier)を再ローンチしている。昨年の収益は主にファッションとフレグランスに牽引されて前年比40%増加、40億ドル(約5857億円)近くに達した。この2カテゴリーがプーチの収益の4分の3を占めており、残りをスキンケア、メイクアップ、化粧品が占めている。
[原文:Harris Reed’s first collection at Nina Ricci focuses on gender fluidity]
DANNY PARISI(翻訳:ぬえよしこ、編集:)