広告ソリューション企業のエモド(Emodo)は6月末、ある調査結果を発表した。「アニメーションを活用したクリエイティブなダイナミック(動的)広告は、スタティック(静的)広告よりもアテンション、エンゲージメント率、想起率を高められる」という結果だ。
同調査によれば、ビューアビリティやCTRといった従来の鍵となるパフォーマンス指標を差し置いて、ダイナミック広告は視聴者にどのような影響を与えているのかが現れやすいという。エモドが現在提携するエージェンシーのパースエイジョンアート(Persuasion.Art)は注目度の程を計る手段を提供しており、広告主はメディアおよびクリエイティブ(アニメーション広告)と、注目度およびブランド/広告想起率との関連性、さらに影響関係が測定しやすくなっている。
エモドは2022年10月に、ブランドおよび広告主に高品質なアニメーションのネイティブ広告を提供するサービス「エモドアダプト(Emodo Adapt)」を立ち上げている。「我々はアイトラッキング技術を利用した調査を9回、バーチャルで実施し、米国の参加者は1200人を超えた」と、同社のグローバルマーケティングおよびグロース部門SVPメーガン・サンダース氏は話す。
それらの調査によれば、アニメーション広告(ダイナミック広告)のフォーマットはネイティブ広告のフォーマット、つまりスタティック広告よりも平均視聴時間が6%、ブランドおよび広告想起率がそれぞれ17%〜25%高かったという。エモドアダプトはまた、ゲーミング、ニュース、天気、プロダクティビティという4分野のWebサイト上でクリエイティブ広告の効果も比較。その結果は、以下のとおりだった。
広告ソリューション企業のエモド(Emodo)は6月末、ある調査結果を発表した。「アニメーションを活用したクリエイティブなダイナミック(動的)広告は、スタティック(静的)広告よりもアテンション、エンゲージメント率、想起率を高められる」という結果だ。
同調査によれば、ビューアビリティやCTRといった従来の鍵となるパフォーマンス指標を差し置いて、ダイナミック広告は視聴者にどのような影響を与えているのかが現れやすいという。エモドが現在提携するエージェンシーのパースエイジョンアート(Persuasion.Art)は注目度の程を計る手段を提供しており、広告主はメディアおよびクリエイティブ(アニメーション広告)と、注目度およびブランド/広告想起率との関連性、さらに影響関係が測定しやすくなっている。
エモドは2022年10月に、ブランドおよび広告主に高品質なアニメーションのネイティブ広告を提供するサービス「エモドアダプト(Emodo Adapt)」を立ち上げている。「我々はアイトラッキング技術を利用した調査を9回、バーチャルで実施し、米国の参加者は1200人を超えた」と、同社のグローバルマーケティングおよびグロース部門SVPメーガン・サンダース氏は話す。
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それらの調査によれば、アニメーション広告(ダイナミック広告)のフォーマットはネイティブ広告のフォーマット、つまりスタティック広告よりも平均視聴時間が6%、ブランドおよび広告想起率がそれぞれ17%〜25%高かったという。エモドアダプトはまた、ゲーミング、ニュース、天気、プロダクティビティという4分野のWebサイト上でクリエイティブ広告の効果も比較。その結果、ダイナミック広告はアニメーション効果のない広告に比べて、全4分野でより高いパフォーマンスを見せ、なかでもニュース系サイトではブランドおよび広告の想起率が目立って高かった。
注目度と視認性、どちらが有益か
ただし、独立系エージェンシーのノバスメディア(Novus Media)でデジタル部門トップであるポール・デジャーネット氏は、「広告の顧客との関連性も、注目度および視認性を上回るほど重要だ」と説明する。また、「ブランドは注目度と視認性でどちらが有益かといった議論に終始せず、顧客の見識にもっとフォーカスすべきだ」と言い添える。
「そうすれば、視認性と注目度はいわば二義的なものになる。広告露出の基本要件を満たしたうえで、キャンペーンがのるかそるかを決める真の鍵に時間を費やせる。自身の広告を確実に見る人にとって、意義深いものにすることになる」と、デジャーネット氏は話す。
近年、エージェンシーは注目度にフォーカスしているが、こうした新たなメトリクスおよびフォーマットの登場は、エージェンシーがクライアントを支援するためのさらなるツールを入手できることを意味している。オムニコム(Omnicom)傘下のエージェンシーであるOMD USAでマネージングディレクター兼コムズプランニング部門トップを務めるブリット・クッシング氏も、「注目度は実際、ファネルを通じて強力な指標であり、その点で視認性を上回る」と話す。
注目度指標が鍵
「視認性は重要だが、それはつまり、そのブランドが目に留まる機会を示すものでしかない」とクッシング氏は言う。「注目度はその一歩先を行くものであり、その広告が目に留まり、さらに注目されたことを意味する。この微妙な差がブランドにとってはより高品質なメトリックとなる。これは実際、短期と長期の両影響にも関係することが証明されている」。
加えて、エモドの調査はクリエイティブフォーマットとサイトの双方の最適化が、より高い効果を生めることも示した。クリエイティブフォーマットとサイトを同時に最適化した広告では、ブランド想起率で71%、広告想起率で51%、平均視聴時間で34%の上昇が見られたという。なお、クリエイティブフォーマットかサイトのいずれか一方のみを最適化した場合の上昇率は、それよりも小さかった。
「業界が進化するにつれて、注目度指標(アテンションメトリクス)はメディアクオリティに対してなおいっそう、ディメンション化したアプローチを採っており、これまでのようにひとつではなく、数百もの信号が絡んでいる」と、フィッツコ(Fitzco)のメディア部門トップであるクレア・ラッセル氏は話す。「我々の調査では、注目度指標はクライアントと業績のいずれとも明らかに相関しており、ファネルを通じて複数の上昇を示している」。
[原文:How animated creative ad formats could yield stronger attention, recall metrics]
Antoinette Siu(翻訳:SI Japan、編集:島田涼平)