年末に財布の紐を緩める消費者は多い。そんな消費者を狙おうと焦って、ちゃんと練られないまま、いささか残念なPRキャンペーンが世に出てしまうのもこの時期の楽しみだ。2016年もどうやら例外ではなかったようだ。以下にそんなPRキャンペーンをまとめてみた。
年末に財布の紐を緩める消費者は多い。
そんな消費者を狙おうと焦って、ちゃんと練られないまま、いささか残念なPRキャンペーンが世に出てしまうのもこの時期の楽しみだ。2016年もどうやら例外ではなかったようだ。
以下にそんなPRキャンペーンをまとめてみた。
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ドミノ・ピザのトナカイ配達
ドミノ・ピザは、PRキャンペーンに関しては、経験もクリエイティビティもあるブランドのひとつ。ニュージーランドではドローンでピザ配達をし、オーストラリアではDRUと名付けられた自動走行のロボットで配達を行っている。
そんな同社が先月発表したのが、日本の顧客向けにトナカイの背中にピザを載せて配達をするというキャンペーン。しかし北海道での試験運用の後、ドミノはこれを廃案としたようだ。トナカイでの宅配はコントロールが難しく、ピザが完全に冷めてしまうということが分かったからだ。その後、スクーターをトナカイ風に飾り付けて宅配している。失敗したときの様子を収めた映像が、公式で残してあるところが素晴らしい。
ファブリーズのクリスマスの悪臭
P&Gのブランドであるファブリーズは、イギリスでアンケートを行い、一番嫌いな悪臭を決定した。そしてその香水を作るというPRキャンペーンを行った。「悪臭のコレクション(La Collection De Stinks)と名付けられたこの香水はゴミ袋、詰まったトイレ、そして芽キャベツの匂いを放つという。キャンペーンには汗でベトベトなサンタクロースも登場する。
まったくもって意味がない点以外にも、このキャンペーンが最悪なのはほとんど一切プレスの注目を集めなかったことだ。同じような悪臭キャンペーンを行ったケンタッキー・フライド・チキンはその点で失敗しなかった。悪臭の種類だけはブランドのYouTubeコントで言及されてはいるが…それだけだ。
モノポリーのヘルプライン
クリスマスイブを皮切りに、玩具メーカーのハズブロはモノポリーで喧嘩になった家族の仲裁をするための電話ヘルプラインを提供した。ルール本を手にした専門家が、どっちの主張が正しいのか家族間の争いに決着をつけてくれるそうだ。
一点だけ許せるのは、電話をしたユーザーはその場で子どものための慈善団体に募金をすることができるということ。この団体は幼い子どもたちの抱える問題にカウンセリングを提供してくれる。
ピータのトップレス七面鳥
英国リバプールとバーミンガムの買い物客に向けて、動物愛護団体であるピータはクリスマスをテーマにしたキャンペーンを展開した。歩道に大きな作り物のクリスマスディナーが置かれ、裸の女性が七面鳥としてそこに横たわるという物だ。
スーパーの冷凍食品コーナーに並ぶ七面鳥に対して同情心を持ってもらうことが狙いのようだが、立ち止まった人はほとんどいなかった。
Grace Caffyn(原文 / 訳:塚本 紺)