「ロケットリーグ」は、バーチャルカーを使ってボールを相手ゴールに入れる大人気ゲームだ。ブランドがeスポーツにより深く入り込もうとするなか、同ゲームは伝統的なスポーツとの類似性のおかげで、ますます魅力的なマーケティングチャネルになろうとしている。
過去には、プレーヤーが実在する車を操縦できるようにしたり、大会でピッチサイドにバーチャルバナー広告を掲載できるようにしたりすることで、ゲーム内にブランドを呼び込んできた。8月の世界大会では視聴者数の記録を塗り替えた同ゲームは、バーチャルカーの表面に広告を掲載できるようにすることで、ゲーム内マーケティングのインベントリー(在庫)がさらに拡大した。
8月24日から9月5日、「ロケットリーグ」のプレーヤーはACミラン(AC Milan)、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)、マンチェスター・シティ(Manchester City)、オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)など、プーマ(Puma)がスポンサーを務めるフットボールクラブの実在するキットにマッチするプーマの限定ステッカーやホイールをダウンロードできた。ステッカーにはプーマのロゴが大きくあしらわれている。
「ロケットリーグ」のゲーム内ステッカーで消費財ブランドのロゴがこのように使われた例はほとんどないが、現在の「ロケットリーグ」のインベントリーには、ステッカー、ピッチサイドバナー広告などのゲーム内アイテムが含まれる。なお、プーマの担当者はこのアクティベーションに投じた金額を明らかにしていない。
伝統的なスポーツとeスポーツのファンダムが交わる場所
Two worlds collide 💥 #ACMilan x @pumafootball x KOCHÉ has entered the @RocketLeague arena 😎 #SempreMilan pic.twitter.com/VnSjafvbqp
— AC Milan (@acmilan) March 10, 2023
このパートナーシップは、「ロケットリーグ」の開発元であるエピックゲームズ(Epic Games)がACミランにコラボレーションを打診したことから始まった。ACミランがこのアイデアをプーマに伝えると、プーマはすぐに関心を示した。プーマはメタバースをeコマースの商機と捉えているのだ。
「ロケットリーグ」は、バーチャルカーを使ってボールを相手ゴールに入れる大人気ゲームだ。ブランドがeスポーツにより深く入り込もうとするなか、同ゲームは伝統的なスポーツとの類似性のおかげで、ますます魅力的なマーケティングチャネルになろうとしている。
過去には、プレーヤーが実在する車を操縦できるようにしたり、大会でピッチサイドにバーチャルバナー広告を掲載できるようにしたりすることで、ゲーム内にブランドを呼び込んできた。8月の世界大会では視聴者数の記録を塗り替えた同ゲームは、バーチャルカーの表面に広告を掲載できるようにすることで、ゲーム内マーケティングのインベントリー(在庫)がさらに拡大した。
8月24日から9月5日、「ロケットリーグ」のプレーヤーはACミラン(AC Milan)、ボルシア・ドルトムント(Borussia Dortmund)、マンチェスター・シティ(Manchester City)、オリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)など、プーマ(Puma)がスポンサーを務めるフットボールクラブの実在するキットにマッチするプーマの限定ステッカーやホイールをダウンロードできた。ステッカーにはプーマのロゴが大きくあしらわれている。
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「ロケットリーグ」のゲーム内ステッカーで消費財ブランドのロゴがこのように使われた例はほとんどないが、現在の「ロケットリーグ」のインベントリーには、ステッカー、ピッチサイドバナー広告などのゲーム内アイテムが含まれる。なお、プーマの担当者はこのアクティベーションに投じた金額を明らかにしていない。
伝統的なスポーツとeスポーツのファンダムが交わる場所
Two worlds collide 💥 #ACMilan x @pumafootball x KOCHÉ has entered the @RocketLeague arena 😎 #SempreMilan pic.twitter.com/VnSjafvbqp
— AC Milan (@acmilan) March 10, 2023
このパートナーシップは、「ロケットリーグ」の開発元であるエピックゲームズ(Epic Games)がACミランにコラボレーションを打診したことから始まった。ACミランがこのアイデアをプーマに伝えると、プーマはすぐに関心を示した。プーマはメタバースをeコマースの商機と捉えているのだ。
プーマでフットボールパートナーシップの責任者を務めるホセレ・アングロ氏は、「ロケットリーグは私たちにとっても、ACミランにとっても、適切なオーディエンスをターゲティングできるゲームのひとつだ。そのため、ごく自然に入り込むことができた」と振り返る。
プーマとこのアクティベーションを企画、実行したカルチャーファンダムエージェンシーのレベル・ベンチャーズ(Rebel Ventures)は、「ロケットリーグ」のマーケティング力に確信を持っている。同ゲームを伝統的なスポーツとeスポーツのファンダムが交わる場所だと考えているためだ。
リアルなスポーツゲームではできないアピール
「EA SPORTS FC」などの伝統的なスポーツゲームと同様、「ロケットリーグ」もスポーツファンに比較的人気がある。
ゲームおよびeスポーツマーケティングエージェンシーであるREV/XPのシニアバイスプレジデント、クリス・マン氏は、「ロケットリーグはロケットパワーのレーシングカーでサッカーをするという、すべてのCMOに理解できるゲームだ」と述べ、「視聴者数は常に増加している。楽しいゲームで、世界中のアリーナを満席にしている」と話す。
プーマはほぼ間違いなく、伝統的なスポーツゲームのマーケティング以上に、「ロケットリーグ」との統合に熱心に取り組んでいる。アンリアルエンジン(Unreal Engine)でつくり上げた「ロケットリーグ」のSFのような空間では、フットボールやバスケットボールのような現実に根差したスポーツゲームには不釣り合いな方法で、ブランドをゲーム内でアピールできる。
普段とは異なる層にリーチ
レベル・ベンチャーズのCEOであるクレイグ・ハウ氏は、「ロケットリーグは伝統的なスポーツに全く予想外のユニークな方法で命を吹き込んでいる」と話す。「その意味でこのゲームは非常に異なっており、プーマが本当にうまくやっていると思うのは、スポーツの世界に溶け込むと同時に、ゲーマーのための統合アセットを構築しようとしていることだ」。
アングロ氏によれば、マンチェスター・シティなどのフットボールクラブも「ロケットリーグ」に参入する準備を進めているという。同氏は具体的なROI(投資利益率)についての言及を避けたが、プーマブランドのステッカーを貼った車の走行距離やゴール数など、ゲーム内指標を追跡していると述べている。
これまでのところ、プーマはエピックゲームズから得た数字に満足しているようだ。「このアクティベーションの素晴らしいところは、プーマやクラブだけでは手が届かない異なるタイプの消費者にリーチできることだ」とアングロ氏は付け加える。「これにより、3つの世界が融合したような全く新しいものが生まれる。そして、それは素晴らしいことだと思う」。
[原文:Why Rocket League is bringing brands like Puma in-game]
Alexander Lee(翻訳:米井香織/ガリレオ、編集:島田涼平)