京東の苦戦は中国経済減速の最新の兆候

最新のウィーク・イン・レビュー（Week in Review）ポッドキャストで、Glossyの国際担当レポーター、ゾフィア・ツヴィエリンスカ氏と、世界のラグジュアリー市場に影響を与えている中国におけるラグジュアリー製品の需要の鈍化について話す機会があった。

ラグジュアリーではないブランドですら、現在、中国消費者の需要の減少に苦戦しているようである。10月初旬、ウォール街の複数の証券会社は、中国のeコマース企業、京東（JD、ジンドン）が収益目標を達成できないとの懸念から、同社の業績予想を下方修正した。特にモルガン・スタンレーは、京東が中国市場全体で起きている景気減速に耐えられる自信がないと述べ、京東の見通しを40％下方修正している。

ブルームバーグの分析によると、京東の株価は昨年で半減し、中国経済のほかの分野もこれに追随しているようである。

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アクティブウェアの競争が続くなか、ウィメンズウェアにも参入したローン

　
アクティブウェアブランドのローン（Rhone）は、成長中のメンズウェア分野に注力して知られるようになったが、10月12日、ウィメンズウェアへの本格的な進出を発表した。このウィメンズウェアの新ローンチは、カプセルコレクションや1回限りのコレクションではなく、ウィメンズウェアを含む全製品を揃えた完全な展開である。

過去数年は女性用アクティブウェアが競争のもっとも激しいカテゴリーだったと言える。ローンは、女性向け市場の大きなシェアを占めるルルレモン（Lululemon）やアロヨガ（Alo Yoga）のような巨人と競合することになる。しかし、近年、メンズアクティブウェアは驚くべき速度で成長している。ヴオリ（Vuori）のようなブランドは、D2Cスタートアップから、数億ドルの資金と数十億ドルの評価額を持ち、IPOの可能性を持つまでに成長を遂げている。

世界のアクティブウェアカテゴリー全体が3200億ドル（約47.8兆円）の市場規模に近づくにつれ、メンズとウィメンズ両方に注力した企業の競争力はさらに高まるだろう。

ヴィクトリアズシークレット、投資家に復活を保証

市場での困難に関して言えば、ヴィクトリアズシークレット（Victoria’s Secret）は10月初旬に投資家会議を開催し、直面しているいくつかの課題に対処できることを投資家に保証しようと試みた。同社の時価総額は10億ドル（約1495億円）強で、60億ドル（約8968億円）の売上高をはるかに下回っており、株価は昨年の50％以下で取引されている。

CEOのマーティン・ウォーターズ氏は、コアブランドもピンク（Pink）も自分が望む状態にはないと述べている。しかし、明るい面もいくつかある。ロイヤルティプログラムには1800万人のユーザーがおり、インスタグラムのフォロワーは8500万人と、ヴィクトリアズシークレットは地球上でもっともフォローされているブランドの1社である。インスタグラムは、長い休止期間を経て最近復活したファッションショーの宣伝に特に役立った。

しかし、ヴィクトリアズシークレットは株価を上げるために、ショーへの投資には価値があることを投資家に納得させなければならない。だが、いまは投資家が弱気になっており、売り込みは難しいだろう。上場しているファッションブランドが現在直面している苦境についての詳細は、それを深く取り上げたGlossyファッションブリーフィングを読んでほしい。

［原文：Weekend Briefing: China’s fashion market continues to slow］

DANNY PARISI（翻訳：ぬえよしこ、編集：山岸祐加子）