ウォルマート 、新ソーシャル戦略でアプリDL数が50%増加

ウォルマート(Walmart)は新たなソーシャル戦略を採用し、リアルタイムの反応性を高め、より会話的な新しいブランドボイスを提供するようになった。その狙いは、ただソーシャルメディアでのおしゃべりに加わりたいというだけでなく、ビジネスを促進することにある。

ウォルマートは、オンラインで注文した商品を店先で受け取れるサービスを宣伝する目的で、先ごろ「フェーマスビジター(Famous Visitors)」と題するキャンペーンをローンチ。それに伴い、新たなソーシャル戦略を実行に移した。しかし、自らのソーシャルプレゼンスに変化をもたらしたい同ブランドでは、今後も対話と反応の良さを強化する取り組みを継続する。この取り組みは功を奏し、ウォルマートのモバイルアプリはダウンロード数が前週比で50%増加した(ただし同社は増加前と後の具体的な数値は明らかにしていない)。ウォルマートは現在、AppleのApp Storeでショッピング系アプリの2位につけている(首位はAmazon)。

ブランド同士の会話を促進

ウォルマートによるソーシャルへの新たなアプローチは、スーパーボウルの開催中にスタートし、同社はTwitter上で、ほかの171のブランドアカウントと会話を交わした。一部の会話は事前に予定されていたもので、スーパーボウルで流れたウォルマートの60秒スポットCMでフィーチャーされていたブランド、レゴ(Lego)やペプシ(Pepsi)との会話がそうだ。ウォルマートがスーパーボウルにCMを流したのは今回がはじめてだった。そのほか、「アボカド・フロム・メキシコ」(Avocados From Mexico)とのやり取りなど、突発的に交わされた会話もあり、ウォルマートの6名からなる社内クリエイティブ担当チームが、予定外のブランドアカウントからのリプライに素早い返答を作成した。

「当社にとってはじめての試みで、ソーシャルチームの役割は(これまで以上に)大きかった」と、ウォルマートのブランドソーシャル担当ディレクターを務めるジョディ・ダーキン氏は話す。「『冗談を飛ばしあう』というのは目下の戦略の一環だ。ブランド同士が楽しげに冗談を交わすというのは、ソーシャルでは非常に受けが良い」。

総じてウォルマートの社内ソーシャルチームは、ソーシャルトレンドを自社に有益なやり方でリアルタイムに活用する方法を見いだそうとしている。たとえば最近では、先日バイラルになった「broomstick challenge」(ホウキチャレンジ:ホウキを自立させるチャレンジ)にも参加したと、ダーキン氏は話す。「我々はネットで人気のトピックを使って積極的なツイートを発信するようになった。ほかにも、当時たくさんの人のあいだで流行っていたミームに絡めて、『summoning circle』(召喚陣:ロウソクの環の中心に自分が呼び出したいものを書く遊び)のツイートも行った」とダーキン氏は述べている。

もっと重要な消費者との対話

ネットのトレンドにより迅速に反応し、関与する取り組みのかたわら、ウォルマートはより多くの社内人材にブランドボイスを理解させるトレーニングを施し、リアルタイムでコピーが書ける人材を増やそうとしていると、ダーキン氏は話す。さらに同社は、各店舗の地域におけるソーシャルプレゼンスも、オンラインでの対応能力向上に生かそうとしている。ウォルマートの各店舗は、その店の従業員が運営するFacebookページをもっているためだ。

ネット上で「素早くスマートに反応する」ことは、特にオリジナルな戦略でもなく、ほとんどのブランドが5年ほど前から似たようなソーシャル戦略を採用していると、ブランドコンサルタントでメタフォース(Metaforce)の共同創業者であるアレン・アダムソン氏氏は話す。「こちらがウォルマートやその他のブランド宛てにツイートしたら、向こうからも返事がくるものと期待されるようになっている」とアダムソン氏はいう。「ほかのブランドとやり取りすることの妥当性はわからないが、消費者と対話することは重要だ。それをしなければ反応の鈍い、変化に疎いブランドとみられてしまう」。

一方、モバイルアプリのダウンロード数を増やすことは、ウォルマートにとって必要な取り組みだと、アダムソン氏はいう。「ほとんどの人がスマートフォンにAmazonのアプリを入れていて、ほとんどの人がますますeコマースをスマートフォンで利用するようになっている。スマートフォンでeコマースを利用するのに、ウェブブラウザを開く人などいない。しかしアプリをダウンロードすることと、それを人々に使ってもらうことは別の問題であり、消費者はスマートフォンを5ページ、6ページ分のアプリでいっぱいにするのを嫌がるようになっている」と、アダムソン氏は話す。

さらにペイド利用でCVを向上

ソーシャルにおける消費者やトレンドとの関わりを強化する新たな取り組みに加え、ウォルマートでは現在ほぼすべてのキャンペーンにペイドソーシャルを取り入れていると、ダーキン氏は述べている。ペイドソーシャルにどのチャネルを使うかは、キャンペーンの目的によって異なる。たとえば、ピンタレスト(Pinterest)やYouTubeで展開するキャンペーンは、より「上位ファネル」向けの認知向上キャンペーンとみなされるのに対し、ほかのチャネルはよりパフォーマンス重視のソーシャルキャンペーンとして、購入した品を近隣の店舗で受け取る消費者を増やす目的に用いられる、とダーキン氏は述べている。

Kristina Monllos(原文 / 訳:ガリレオ)