マテル社(Mattel)の人形「バービー」を基にした実写映画「バービー(Barbie)」が公開される(日本公開は8月11日)なか、Xbox、Airbnb、ムーンオーラルビューティ(Moon Oral Beauty)などの多くのブランドが、同映画のブームを利用して商品をリリースしている。百貨店のブルーミングデール(Bloomingdale)もマテルとの新たな契約を結び、バービーブームに乗ったかたちだ。
同百貨店は、自社の服飾ブランドであるアクア(Aqua)による独占的なバービーコラボレーション商品、ウィンドウディスプレイ、そして「スタイリングスタジオ」がフィーチャーされたポップアップショップをマンハッタン59番街の店舗内に設立。なお、このポップアップショップはオンラインでも展開している。
分析プラットフォームのフートスイート(Hootsuite)によると、6月20日に発表されたこのコラボレーションのインスタグラム動画は、公開後1日で1万5000人の視聴者を獲得。7月上旬の時点で、4万8000人以上の視聴者となっている。
小売業者とバービーのパートナーシップ
ブルーミングデールは、店舗を訪れた人々のインスタグラムのストーリーをリポストすることで、ポップアップを体験してくれたユーザーのソーシャルメディアエンゲージメントを促進し、トラフィックを増やすつもりだ。「ブルーミングデールを初めて訪れる新規顧客獲得を目指している」と、同社のCMOであるフランク・バーマン氏は述べる。なお、ブランド間の契約の経済的な内容は公開されていない。
具体的な数字は明かさなかったものの、「このバービーコラボレーションを行うことで、映画やアクアコレクション、関連製品の事業だけでなく、我々の百貨店やサイトに新規の顧客を引きつけ、ほかの商品を買ってもらうことができる」と、バーマン氏は言う。
映画「バービー」の広告に参加しているのは、ブルーミングデールだけではない。コンテンツ戦略を多様化し、映画についての話題を生み出すため、マテルはGap、アルド(Aldo)、フォーエバー21(Forever 21)、プライマーク(Primark)、ホットトピック(Hot Topic)、およびスピリット・ハロウィーン(Spirit Halloween)といった小売業者とマーケティングキャンペーンを実施するためのパートナーシップを組んだ。
バービーの流行がインセンティブを生む
マテルの最高フランチャイズオフィサー兼消費者プロダクト部門グローバル責任者であるジョッシュ・シルバーマン氏によれば、ブルーミングデールとのパートナーシップは昨夏から開発が進められていたという。マーケティング戦略の一環として、マテルは自社のアカウントで限定版アパレルの写真撮影の舞台裏をインスタグラムのリールで披露し、ブルーミングデールは自社のインスタグラムアカウントで等身大のバービーのアイテムと衣装を見せる予定だ。
マテル社(Mattel)の人形「バービー」を基にした実写映画「バービー(Barbie)」が公開される(日本公開は8月11日)なか、Xbox、Airbnb、ムーンオーラルビューティ(Moon Oral Beauty)などの多くのブランドが、同映画のブームを利用して商品をリリースしている。百貨店のブルーミングデール(Bloomingdale)もマテルとの新たな契約を結び、バービーブームに乗ったかたちだ。
同百貨店は、自社の服飾ブランドであるアクア(Aqua)による独占的なバービーコラボレーション商品、ウィンドウディスプレイ、そして「スタイリングスタジオ」がフィーチャーされたポップアップショップをマンハッタン59番街の店舗内に設立。なお、このポップアップショップはオンラインでも展開している。
分析プラットフォームのフートスイート(Hootsuite)によると、6月20日に発表されたこのコラボレーションのインスタグラム動画は、公開後1日で1万5000人の視聴者を獲得。7月上旬の時点で、4万8000人以上の視聴者となっている。
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小売業者とバービーのパートナーシップ
ブルーミングデールは、店舗を訪れた人々のインスタグラムのストーリーをリポストすることで、ポップアップを体験してくれたユーザーのソーシャルメディアエンゲージメントを促進し、トラフィックを増やすつもりだ。「ブルーミングデールを初めて訪れる新規顧客獲得を目指している」と、同社のCMOであるフランク・バーマン氏は述べる。なお、ブランド間の契約の経済的な内容は公開されていない。
具体的な数字は明かさなかったものの、「このバービーコラボレーションを行うことで、映画やアクアコレクション、関連製品の事業だけでなく、我々の百貨店やサイトに新規の顧客を引きつけ、ほかの商品を買ってもらうことができる」と、バーマン氏は言う。
映画「バービー」の広告に参加しているのは、ブルーミングデールだけではない。コンテンツ戦略を多様化し、映画についての話題を生み出すため、マテルはGap、アルド(Aldo)、フォーエバー21(Forever 21)、プライマーク(Primark)、ホットトピック(Hot Topic)、およびスピリット・ハロウィーン(Spirit Halloween)といった小売業者とマーケティングキャンペーンを実施するためのパートナーシップを組んだ。
バービーの流行がインセンティブを生む
マテルの最高フランチャイズオフィサー兼消費者プロダクト部門グローバル責任者であるジョッシュ・シルバーマン氏によれば、ブルーミングデールとのパートナーシップは昨夏から開発が進められていたという。マーケティング戦略の一環として、マテルは自社のアカウントで限定版アパレルの写真撮影の舞台裏をインスタグラムのリールで披露し、ブルーミングデールは自社のインスタグラムアカウントで等身大のバービーのアイテムと衣装を見せる予定だ。
「(このコラボレーションは)よい循環を生む。素晴らしいコンテンツエンゲージメントを持ち、そのことがきっかけで人々がさらに(バービーの流行)に参加したいと思うインセンティブを提供する」とバーマン氏は述べる。
バーマン氏によると、ブルーミングデールは現在、インスタグラムよりもポップアップ体験により多くの出費をしていると述べたが、同社がマーケティングにどれだけの費用をかけているのかは明らかではない。バーマン氏は具体的な数字を公開するのを断ったが、ヴィヴィックス(Vivvix)によれば(パスマティック[Pathmatics]からの有料ソーシャルデータを含む)、同社は2023年までに広告に3700万ドル(約52億円)以上を費やしている。また、マテルは今年、これまでに1200万ドル(約17億円)を広告に費やしている。
購買力の高い消費者とのエンゲージメント
ナイキ(Nike)、テトリス(Tetris)、スーパーマリオブラザーズ(Super Mario Bros.)に加えて、ホットチートス(Hot Cheetos)やバービーと、ハリウッドが注目するブランドは増えている。スタジオはこれらのブランドとともに、大人になったミレニアル世代の購買力の高い消費者とのエンゲージメントを求めている。
スーパーヒーロー映画コンテンツがファンやマーケターの目に供給過多に映るなか、これら(マリオやバービーといったブランド)の知的財産を基にした映画は、すでにブランドについて知っている消費者を引きつけることができ、追加の説明を必要としない。
「小売業者が自社ブランドを作るという慣行は、過去数年間で広まってきたが、これは消費者の財布からより多くの出費を得る機会を提供すると同時に、製品コントロールを向上させ、マージンを保護するという点で有益だ」と、広告エージェンシーであるジャニュアリーデジタル(January Digital)のプレジデント、サラ・エンゲル氏は述べる。
また、「ブルーミングデールが所有するアクアを活用して映画『バービー』と共同ブランドの商品を数十点作り出すことで、両者にとっての独占性と若い買い物客のあいだでの人気を得ながら、手頃な価格の商品を提供することができる」と話した。
[原文: Vying for new shoppers, Bloomingdale’s joins Barbiecore boom ]
Julian Cannon(翻訳:塚本 紺、編集:島田涼平)