高級セレクトショップ「ドーバー ストリート マーケット（Dover Street Market）」のCEOであるエイドリアン・ジョフィ氏によると、タイラー・ザ・クリエイター（Tyler, the Creator）のゴルフ・ラ・フルール（Golf le Fleur）はドーバー ストリート マーケットに「1年分のロサンゼルスの太陽」をもたらしているという。

タイラー・ザ・クリエイターはグラミー賞を受賞したミュージシャンで、実名はタイラー・オコンマ氏。同氏が手掛けるビューティーコレクションの取り扱いが、9月1日からパリのブティック「ドーバー ストリート パルファム マーケット（Dover Street Parfums Market）」で始まった。店舗とオンラインで購入可能な製品には、ゴルフ・ラ・フルールのフレグランス「フレンチ・ワルツ（French Waltz）」、ネイルポリッシュのライン、ヘアやネイルのアクセサリーなどがある。

「香りを嗅いでもらう唯一の方法は、実際にその場で嗅いでもらうこと。そのため物理的な空間に存在するということは、私にとっての最優先事項だ」と同氏は語る。

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ドーバー ストリート パルファム マーケットでの取り扱い開始は、ゴルフ・ラ・フルールにとって、BDCサン・トロペ（BDC Saint Tropez）に続く欧州での2件目の小売パートナーシップとなる。ゴルフ・ラ・フルールは2021年に米国で立ち上がり、2022年6月に世界的に展開したファッションと美容のブランドで、D2Cの売上の3分の1を欧州が占める。

ゴルフ・ラ・フルールについてジョフィ氏は「私たちは色やデザイン、フレグランスの香りの深さ、そして全体的にユニークなところが大好きだ」と述べる。同ブランドはパステルカラーのジェンダーニュートラルな美容製品、ファッション、アクセサリーで知られる。

ゴルフ・ラ・フルールは2019年にも、コンバース（Converse）のコラボスニーカーの独占販売店としてドーバー ストリート マーケットと提携している。当時のゴルフ・ラ・フルールは、まだオコンマ氏のストリートウェアブランド「ゴルフワン（Golf Wang）」のスピンオフに過ぎなかった。

ドーバー ストリート パルファム マーケットにおける商品のキュレーションについて、「私たちは何よりも直感で選ぶ」とジョフィ氏は話す。「語るべきオーセンティックなストーリーがあり、ビジョンを持ったブランドを好んでいる」。

ゴルフ・ラ・フルールは欧州での展開のほかに、米国ではニーマン・マーカス（Neiman Marcus）、アリエル・ショシャナ（Arielle Shoshana）、バーグドルフ・グッドマン（Bergdorf Goodman）、バーグドルフ・グッドマン・メンズ（Bergdorf Goodman Men’s）、ヒース・ニューススタンド（Heath Newsstand）、モホーク・ジェネラル・ストア（Mohawk General Store）などのリテールパートナーと提携している。オコンマ氏は将来的に、小売との提携をさらに拡大したい考えだ。

「フレンチ・ワルツにはたくさんの愛情を込めた。これを取り扱う多くの店舗のひとつになってくれればと願う」と同氏は語る。

［原文：Tyler, the Creator’s Golf le Fleur launches at Dover Street Parfums Market］

LIZ FLORA（翻訳：田崎亮子／編集：山岸祐加子）