「この春にパニック買いはあったが、会員制が功を奏した」:スライブ・マーケット CTO、S・シドハーサ氏

スライブ・マーケット(Thrive Market)は、2014年創業の低所得者をターゲットにしたサブスクリプション制のオンラインオーガニック食品サービスだ。共同創業者でCTOのサーシャ・シドハーサ氏によると、同社はパンデミック前まで年40%のペースで成長してきたが、パンデミックを機にカスタマーが急増し、今や成長率は90%に達しているという。

シドハーサ氏は、米DIGIDAYの姉妹サイトのモダンリテール(Modern Retail)のポッドキャスト番組の最新回で次のように語った。「当社はデジタルネイティブ企業として、今回の危機に自然に対応して成長につなげることができた」。また、スライブ・マーケットはパンデミック以前からリモートワークを採用していた。

「これまで『健康食品の不毛地帯』とも呼ばれてきた地域」とシドハーサ氏が表現する、米国中西部や南東部に契約者の約半分が集中していたのも、同社の成長に貢献した。パンデミックにより、同地域のカスタマーが、大都市で一般的な店舗や商品を買うために出かける機会はさらに減少したためだ。

以下に、同氏へのインタビューの一部をお伝えしよう。なお、発言の意図を明確にするため一部に若干の編集を加えている。

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サブスク計画によってリテンションは向上

「2月から4月にかけてパニック買いと言えるような購入の波があったのは間違いない。会員制を採用していたことが大きなメリットになった。当社のウェブサイトで買い物を注文するには会員登録が必要だ。これによりリスクフリーな買い物を提供できているわけだが、多少の障壁にもなっている。それでもスライブ・マーケットに会員登録をする方は、この緊急時における1回きりの注文ではなく、長期的な利用の意思がある場合が多い。これにより、当社の成長は驚くほど加速したが、同時に、小売店のように在庫切れになるようなこともなかった。当社は質の高いカスタマー体験を提供しており、リテンションも過去最高を記録した」。

ブランドパートナーとカスタマーのペアリング

「当社は、ブランドパートナーと相性の良いカスタマー層、特にブランドを知らなかった層を結びつけることを目標にしている。データに基づいて相性の良い組み合わせを見つけられるようになっている。当社は全カスタマーに一律の商品を提供するのではなく、常にカスタマーが欲しいメッセージを伝え、カスタマーが買いたい商品を紹介していきたいと考えている。当社は、豊富なデータとカスタマー基盤の分析力により、ブランドが新規カスタマーを開拓するのに適切な場所として機能している。ベンダーとウィンウィンの関係を築くためのチャンスを提供できていると自負している」。

スライブ・マーケットの次の目標

「ウェブサイトとモバイルアプリのリブランディングを完了させる。これは優先事項だ。また、今後もパーソナライゼーションを推し進め、買い物プロセスを通じてアカウントごとに設定を管理できることを目指す。リブランディングにより、全ページをパーソナライズし、カスタマーが設定を編集できるようにする。アカウントごとにフィルタリングを有効化して食の指向に基づいた買い物を実現するとともに、関連性の高い商品をトップ表示させる。ほかにも、買い物かごを使いやすくすることにも取り組んでいる。また、ショッピングリストの機能を実装、拡大したい。カスタマーがワンクリックで、レシピやインフルエンサーが作成した商品リスト、季節や関連性のあるテーマの商品リストに記載された商品をそのまま買えるようにすることを目指していく」。

[原文:Thrive Market CTO Sasha Siddhartha on supercharged growth and the grocery website’s future

Pierre Bienaimé(翻訳:SI Japan、編集:長田真)