スレッドアップ(ThredUp)は、8月8日の第2四半期決算報告によると、昨年一部のユーザーを失ったものの、前四半期の収益は前年同期比で8%と順調な増加を見せたという。この収益増加は、主に、ブランドが自社の再販オプションを持つためのインフラを提供するサービスとしての再販(resale-as-a-service、以下RAAS)ビジネスが急成長しているおかげである。
スレッドアップのRAAS事業が黒字化に
CEOのジェームズ・ラインハート氏は、決算報告で同社が今四半期にRAASプログラムに新規ブランド11社を加えて、合計で50ブランド以上になったことを明らかにした。出品数に基づく最大の再販プログラムを持つ10ブランドのうち、6ブランドがスレッドアップの支援を受けている。アメリカンイーグル(American Eagle)やトムズ(Toms)のような大手ブランドの流入により、スレッドアップは今年末までの黒字化という目標に少しずつ近づいているとラインハート氏は語った。
「当社にとって従来は最良のものではない第4四半期でさえも損益分岐点に達する軌道に乗っているということは、もっと好調な四半期に入ったときに、来年に向けた事業の推進力が高まるだろうという自信を感じている」。
スレッドアップ(ThredUp)は、8月8日の第2四半期決算報告によると、昨年一部のユーザーを失ったものの、前四半期の収益は前年同期比で8%と順調な増加を見せたという。この収益増加は、主に、ブランドが自社の再販オプションを持つためのインフラを提供するサービスとしての再販(resale-as-a-service、以下RAAS)ビジネスが急成長しているおかげである。
スレッドアップのRAAS事業が黒字化に
CEOのジェームズ・ラインハート氏は、決算報告で同社が今四半期にRAASプログラムに新規ブランド11社を加えて、合計で50ブランド以上になったことを明らかにした。出品数に基づく最大の再販プログラムを持つ10ブランドのうち、6ブランドがスレッドアップの支援を受けている。アメリカンイーグル(American Eagle)やトムズ(Toms)のような大手ブランドの流入により、スレッドアップは今年末までの黒字化という目標に少しずつ近づいているとラインハート氏は語った。
「当社にとって従来は最良のものではない第4四半期でさえも損益分岐点に達する軌道に乗っているということは、もっと好調な四半期に入ったときに、来年に向けた事業の推進力が高まるだろうという自信を感じている」。
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同氏はまた、スレッドアップが2021年に上場して以来、今では各四半期利益が計画を上回っており、これも主にRAAS事業の成長に牽引されていると言及している。同社幹部らによると、今後の2四半期内の収益性はほぼ確実だという。スレッドアップは、製品ビジネスとRAASビジネスの間の具体的な収益分配については共有していない。
ラインハート氏は決算報告で次のように述べた。「損益分岐点に達する意向を今年初めに発表して以来、第2四半期にはEBITDAがまた1四半期続けて向上している。四半期ごとに、この目標の達成に対する自信は高まり、2023年第4四半期にこのマイルストーンを達成できるという見通しがさらに明らかになっている。損益分岐点は単なる通過点に過ぎないということも強調したい。我々は長期にわたって多額のフリーキャッシュフローを生み出す永続的な事業の構築に尽力している」。
競合他社、ザ・リアルリアルの状況
スレッドアップの収益性に対するアプローチを、別の再販会社、ザ・リアルリアル(The RealReal)と比較してみよう。ラグジュアリー委託再販プラットフォームのザ・リアルリアルもやはり収益性を重視した四半期決算を8月8日に発表した。この報告によると、同社の収益は前年比で15%減少したという。しかし、利益率は908ベーシスポイント増加し、純損失は5300万ドル(約77億円)から4100万ドル(約59億円)に減少した。(参考までに、スレッドアップの今四半期の純損失は500万ドル(約7.2億円)だった。)
ザ・リアルリアルはどのブランドとも提携しておらず、スレッドアップのようにバックエンドのサービスとしての再販業務も行っていないが、2024年中には黒字化すると予測している。それは、販売する在庫の種類を変えるだけで黒字になるという期待によるものだ。
ザ・リアルリアルのCEO、ジョン・コリル氏は決算報告で次のように述べた。「第2四半期も、ザ・リアルリアルにとって利益にならない自社所有の在庫や100ドル(約145円)未満で販売される委託品からの移行を継続した。これらの取り組みの結果、前年と比較して、平均注文額が上がり、粗利率が増加し、自社在庫が減少し、調整後EBITDA損失が減少した。当社ではさらに高い粗利率への移行をビジネスモデルの構造的変化と捉えている。したがって、2023年に行う変更によって当社は若干小規模ながらも収益性の高いビジネスへとリセットされると考えている」。
RAAS企業を通じたブランド再販の課題
ザ・リアルリアルの最近の利益追求への注力は前向きであるが、ブランドがスレッドアップ、アーカイブ(Archive)、トローヴ(Trove)、リキュレイト(Recurate)などのRAAS企業を通じて自社再販プログラムを立ち上げる背後には多くの動きがある。これらの4社は合計で150以上のファッションブランドと提携している。
ラインハート氏は、ブランドが自社のRAAS部門を拡大するには時間がかかるかもしれないが、RAASはスレッドアップのような再販企業と提携ブランドの両方にとって利益をもたらす可能性があると、7月にGlossyに語っている。
また、同氏はGlossyに「再販を始めるまでは、再販を利用する最良の方法を学ぶことはできない。我々は、ブランドに対して再販を始めるときに、何を達成したいのか、何を学びたいのかを考えるように伝えている。それは関連性か、エンゲージメントなのか?このようなことは、多くのことと同様に時間がかかるものだ」と述べている。
[原文:ThredUp’s resale-as-a-service business will turn it profitable this year]
DANNY PARISI(翻訳:ぬえよしこ、編集:山岸祐加子)