#SelfcareSunday ムーブメント、ブランドビジネスにも影響:日曜日は完全に解放される日

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いまアメリカを中心に、ハッシュタグ「#SelfcareSunday(#セルフケアサンデー)」がトレンドになっている。これは、コートニー・カーダシアンからミッシェル・オバマまで、多くのインスタグラム(Instagram)ユーザーの支持を得て広まったものだ。

1週間の労働はもはや、その人がオフィスにいる時間に行うものとは限らなくなった。「自分のための時間」を確保するという名の下に仕事との境界線を明確にしたいという気持ちの広がりが、このトレンドを生んだのだろう。現代の労働者は、日曜日は神聖かつ仕事から完全に解放される日だと主張している。

そんな#SelfcareSundayのトレンドに乗じたブランドが増えてきた。

緊張を完全に解く日

「境界線というものがもはや存在しない」と、パジャマやアイマスク、キャンドルからなる「レストア(Restore)」セットなどを含むラグジュアリースリープウェアを販売するルーニャ(Lunya)の最高経営責任者(CEO)、アシュリー・メリル氏は語る。「どこにいても携帯電話が追いかけてくる。指先でなんでもできてしまい、職場の仲間といつでも連絡が取れる」。

メリル氏は「いままでに考えることがなかった、(仕事とプライベートの)バランスについての完全なシフトと議論が起こっている。リラックスできる時間や日を積極的に設けなければならない。忙しさは止まらないのだから」と付け加えた。

緊張を完全に解く日として日曜日が重要になった理由は、労働者は土曜日を、仕事モードから抜け出すバッファー(緩衝日)として使っているからだと、メリル氏は主張する。

最高の自分でいられるために

ホーリーフロッグ・スキンケア(HoliFrog Skincare)の創業者であるエミリー・パー氏は、毎週日曜日はセルフケアに充て、ジムのトレーニングクラスをはしごしたり、ニューヨークのセントラルパークで愛犬と散歩をしたり、(食事を作らずに)出前を取ったりしているという。

「#SelfcareSundayムーブメントは、誰もが日曜日には少しゆっくりしようとしている事実から生まれたものだし、だからこそ、実際にフェイスマスクをする時間をとっている」と、パー氏は話す。

ルーニャのメリル氏もこれと同じことを言い、自分のためのルーチンを日曜にやりたいという衝動は、人々が目的意識を持って自由時間を過ごすようになってきたことに端を発していると述べる。

「いまは家でできることが増えた。ポストメイツ(Postmates)に夕食を頼むこともできるし、Netflix(ネットフリックス)を見ることもできる。外へ出る代わりに家でいろんなことをすれば、時間を取り戻せる。最高の自分でいられると感じながら時間を過ごすことを選ぶ人が増えている」と、メリル氏は付け加える。

また働こうという動機付け

ビーガンのスキンケア製品を扱うサマーフライデイズ(Summer Fridays)の共同創業者、マリアナ・ヒューイット氏は、日曜はセルフケアの日にして、月曜に何が起きてもいいように準備をしていると話す。

「オフの日を作り、休まなければ、また働こうという動機付けにならないし、働くことに関してワクワクしない」と、ヒューイット氏は語る。「私には仕事モードと休日モードがあり、境界をきちんと決めバランスを取ることで、日曜日が恐ろしくなくなった」と言い、もうひとつの人気のハッシュタグ「#SundayScaries(#サンデースケアリーズ)」に言及した。ヒューイット氏は2018年初めに立ち上げたブランドを、自分のために時間を取り、リフレッシュのために肌に休みを与えるという気持ちを込めて「サマーフライデイズ」と名付けたと説明する。

#SelfcareSundayトレンドに乗じているのはヒューイット氏のサマーフライデイズだけではない。インフルエンサーマーケティングのプラットフォームプロバイダー、トライブ・ダイナミックス(Tribe Dynamics)では、上位50のスキンケアブランドで#SelfcareSundayによってアーンドメディアバリュー(以下、EMV)の増加を検知している(EMVはサードパーティのソーシャルメディア上でのブランドについてのコメントや「いいね!」を計測する指標)。同社によると#SelfcareSundayに関連したこれら50のブランドの総EMVは、2019年に入ってからの10カ月で2018年全体より81%上昇した。

このムーブメントへの疑問も

ホーリーフロッグのパー氏は、高級ジューススタンドやブティックジムが数多く誕生し、健康がひとつのステータスシンボルになると、自分のセルフケアのルーチンをドキュメント化しはじめる人が出てきたという。だが、#SelfcareSundayのタグがついた画像がすべて信頼できるセルフケアのルーチンかどうかは疑問だ、とも話す。

「ソーシャルメディアで自身の健康法を見せびらかすことが、とてもクールな行為になっている。人は、トレーナーと撮った写真を見せるのが好きだし、作ったスムージーの写真を撮るのも好きだ。『セルフケア』は、(ソーシャルメディアに)流行のコンテンツを提供するのと、同意語になっている」。

だが、パー氏はこう言う。「セルフケアを行っているとき、記録しようとは思わないし、完璧な写真を撮るためにわざわざポースを決めることもない。ただ自分がそこにいるだけだ」。

Jill Manoff(原文 / 訳:ガリレオ)