持続可能なファッションの旗手、リフォーメーションの盛衰

6月第1週の週末、サスティナブルな女性向けアパレルブランドとして人気のリフォーメーション(Reformation)の元社員が、同社の有色人種への待遇を批判して話題となった。問題とされたのは、実績を挙げている有色人種が昇進できず、彼らの懸念も無視されていたという点だ。この元社員のエル・サンチアゴ氏は、複数の白人女性社員が昇進や上の役職で雇用されるなか、補佐役に長年留まり続けてきたと述べている。また白人社員が人種差別的なコメントを発した場合も、罰せられず、なかにはバイスプレジデントにまで昇進した社員もいたという。

持続可能な企業として、責任と倫理観を大切にする企業イメージを作り上げてきたリフォーメーションにとってこれは大変な打撃となった。ファッション業界を注視するダイエット・プラダ(Diet Prada)やインスタグラムのユーザーたちから同社は集中砲火を浴びた。同社に限らず、ブランドの表向きのメッセージと社員の感じる現実が乖離していることは少なくない。

イメージとの乖離に強く炎上

2009年に創業したリフォーメーションは、すぐさま持続可能なファッションの旗手となった。同社の2019年の売上は1億5000万ドル(約161億円)で、この年に同社は、プリメラ・アドバイザーズ(Permira Advisers)を買収している。そうしてリフォーメーションは、メーガン・マークル氏やエミリー・ラタコウスキー氏といった影響力のあるセレブたちが愛用するブランドとなった。

だが、サンチアゴ氏の証言は、あらゆる人種差別に対する緊張感がかつてないほど高まっているこの時期にあって、極めて大きなインパクトを残した。SNSでこの投稿は即座に拡散され、同ブランドは炎上することになった。

ノードストローム(Nordstrom)をはじめとする小売提携企業に対し、リフォーメーション製品の取り扱い中止を求める声も相次いでいる。

コメントを求められたノードストロームのCMO、スコット・ミーデン氏は同社はこの問題を把握しており「真剣に捉えている」と述べたものの、それ以上の回答は行っていない。リフォーメーションと同じく提携しているレント・ザ・ランウェイ(Rent the Runway)は回答を拒否し、ネッタポルテ(Net-a-Porter)もまた回答していない。

セフォラ(Sephora)やキャット・ヴォン・ディー(Kat Von D)、エキノックス(Equinox)の元社員のブリトニー・アンダーソン氏は、各社とも表向きには進歩的な主張を行っているが、残念なことに、サンチアゴ氏のような体験はファッション業界に勤める有色人種にとって一般的なものだと明かす。

今後、同社が取るべき対応

では、リフォーメーションは今後どういった対応を取るべきだろうか? 同社の創業者でありCEOのヤエル・アフラロ氏はインスタグラムに謝罪の投稿を行い、NAACP弁護基金やサーグッド・マーシャル大学基金、全米ブラックチャイルド成長機関の3団体に対する50万ドル(約5400万円)の寄付をはじめとする今後の改善策を表明している。

また同氏は社内文化の改善に向けて、ダイバーシティ及びインクルージョン理事会を立ち上げて社内のダイバーシティに関する問題を監督し、毎年発表している持続可能性のレポートにもダイバーシティに関する指標を追加するとしている。この取り組みの詳細について尋ねたところ、同社の広報担当はアフラロ氏によるインスタグラムへの投稿以上のコメントはできないと回答した。

こうした取り組みが改善への第一歩であることに間違いはないのだが、リフォーメーションがかつてのような優れた評判を取り戻せるかは不透明だ。

「ブランドの取り組みはすべて、表明していることと一致していなければならない」と、アンダーソン氏は指摘する。「黒人の昇進について、上っ面だけの言葉ではなく実行に移すことが必要だ。黒人を雇い、同様の給与を与え、自覚なき差別の解消に向けて努力し、その取り組みを忘れないようにしなければならない。私たちがこうした問題を忘れることはない。私たちは、これまで要求してきた黒人の地位向上をこれからも真剣に要求していく」。

DANNY PARISI(原文 / 訳:SI Japan)