ペトコ(Petco)の第2四半期における収益はほぼ横ばいだった。同社はこの直近の四半期で赤字に転じてから、新しいコスト削減の方針を発表した。
1460万ドルの損失
ペット用品小売業者の同社は、総売上高が前年同期の14億8000万ドル(約2160億円)に比べて15億ドル(約2190億円)と3%ほど増加したが、既存店売上高は2022年第2四半期の3.8%から3.2%へと減速した。また、前年同期には1350万ドル(約19億7000万円)の利益を出していたが、第2四半期は1460万ドル(約21億3000万円)の損失を計上した。同社はこの最新の数値について、複雑な態度を示した。CEOのロン・コフリン氏は決算発表で、「消費者の自由裁量の環境は、今年の初めに予測したよりも厳しい。結果として、望んだほど売上を純益に結び付けることができないのが現状だ」と述べている。
同社は2025年度までに1億5000万ドル(約219億円)のコスト削減と生産性向上を実現することをめざし、特に今年の年末までに4000万ドル(約58億4000万円)を削減するために、あらゆる手段を講じていると、コフリン氏は付け加えた。コフリン氏が挙げた手段には、自動化による発送および流通の強化や、商品オペレーションの改善、サプライチェーンの改善が含まれている。
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ペトコ(Petco)の第2四半期における収益はほぼ横ばいだった。同社はこの直近の四半期で赤字に転じてから、新しいコスト削減の方針を発表した。
1460万ドルの純損失
ペット用品小売業者の同社は、総売上高が前年同期の14億8000万ドル(約2160億円)に比べて15億ドル(約2190億円)と3%ほど増加したが、既存店売上高は2022年第2四半期の3.8%から3.2%へと減速した。また、前年同期には1350万ドル(約19億7000万円)の利益を出していたが、第2四半期は1460万ドル(約21億3000万円)の損失を計上した。同社はこの最新の数値について、複雑な態度を示した。CEOのロン・コフリン氏は決算発表で、「消費者の自由裁量の環境は、今年の初めに予測したよりも厳しい。結果として、望んだほど売上を純益に結び付けることができないのが現状だ」と述べている。
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同社は2025年度までに1億5000万ドル(約219億円)のコスト削減と生産性向上を実現することをめざし、特に今年の年末までに4000万ドル(約58億4000万円)を削減するために、あらゆる手段を講じていると、コフリン氏は付け加えた。コフリン氏が挙げた手段には、自動化による発送および流通の強化や、商品オペレーションの改善、サプライチェーンの改善が含まれている。
店舗内ストアを拡大
カンター(Kantar)のグローバル小売担当のシニアバイスプレジデントであるデイブ・マルコッテ氏は、ペトコの総収益の成長が鈍化しているのは驚くに当たらないとしている。「ペトコはパンデミックの3年間に、ペット用品を扱うほかの業者と同様、驚異的な成長を果たした。ここで成長が減速するのはごく妥当なことだ」と、同氏は付け加えている。
この四半期に、同社の消耗品ビジネスは7%成長し、前年比でプレミアムは前年同期比8%、プレミアム以外は同4%とどちらも好調に成長したと、同社は述べている。
また、ペトコは、地方市場の店舗をさらに強化するため、生活家電小売チェーンのロウズ(Lowe’s)での店舗内ストア開設の提携を、ベトコクリニック(Vetco Clinics)75店舗を含む300カ所に拡大することを発表した。マルコッテ氏はこの提携を称賛しているが、それに関連するコストが最終的に利益に転じるかどうかは確信していないという。
競合が激しいビジネス
消耗品が増えているのは「嬉しい驚き」だが、これは非常に競合が激しいビジネスで、ペトコの今後の課題を増やすことになるかもしれないと、マルコッテ氏は述べる。
「誰もがペットフードを販売している。ペトコやペットスマート(Petsmart)に見られる最大の問題のひとつは、あらゆるスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ホームセンターと競合しなければならないということだ」と、マルコッテ氏は語った。
[原文:Petco’s sluggish sales growth signals slowdown in consumer demand ]
Vidhi Choudhary(翻訳:ジェスコーポレーション、編集:戸田美子)
Image via Petco