オンラインマーケットプレイスのNotonthehighstreet.comは、実行予算の大半をGoogleショッピングへの投資に当てている。現在では、Googleショッピングがトラフィックと売上の主な源泉となっているという。
オンラインマーケットプレイスのNotonthehighstreet.comは、実行予算の大半をGoogleショッピングへの投資に当てている。現在では、Googleショッピングがトラフィックと売上の主な源泉となっているという。
Notonthehighstreet.comはここ1年間、同検索大手のビジュアル型検索比較サービスに頼るようになってきた。その結果、広告向けの実行予算の大半、特にペイドサーチ広告に対する予算の用途が、従来のテキスト広告からGoogleショッピング広告に変わってきたと、パフォーマンスマーケティング統括者であるルーク・ボウダー氏は述べるが、その収益が正確にどの程度であったかについては語らなかった。これは短い期間に起こった大きな変化だが、Googleショッピング広告を使えば、1クリックあたり比較的低いコストで顧客を製品ページに直接誘導できるからだと、ボウダー氏は言う。
「ペイドサーチを利用する場合は特に、実行予算をGoogleショッピングに多く使用している。それらの広告は売上に直結しやすいからだ」と、ボウダー氏は言う。GoogleショッピングのPPC広告のおかげで、これまでよりも高いクリックスルー率につながることが多いと彼は言い、クリック数が増えれば広告予算に費やす予算も増えると付け加えた。
Advertisement
テキスト広告離れの理由
Googleショッピング広告を使えば、値付けは特定のキーワードではなく、特定の製品レベルで行われる。つまり、広告主のWebサイトから得られた情報に基づいて、Notonthehighstreet.comのいずれのキーワードまたはキーワードグループの製品に値付けをするかをGoogleが最終的に決定する。製品名から製品の値段、ブランド、画像に至るまでのすべてがWebサイト上に掲載され、Googleショッピング上にフィードとして配置される。その情報は、リテーラーが技術プラットフォームであるGoaを使用して管理する。
その結果、より適切なトラフィックが得られ、より高いコンバージョンが得られるとボウダー氏は言う。それは、買い手が値段や画像などの関連した製品情報を記載した広告をますますクリックするようになるからだという。一方で、テキスト広告は、Notonthehighstreet.comからするとコストがかかりすぎるものとなってきていた。なぜなら、買い手が製品の値段や外観または口コミを閲覧できないために、テキスト広告をうっかりクリックしてしまった結果、不適切なクリックが発生することが原因であった。
他のリテーラーもNotonthehighstreet.comと同一の考えを持っていた。インテリジェントプラットフォームであるAdthenaによる、リテーラー26万人以上を対象にした4000万件の検索広告の調査によると、Googleショッピング広告は、2018年の第1四半期にイギリスで消費されたリテーラーが利用する検索広告8つ(82%を占める)のひとつであったということだ。
パフォーマンス戦略の鍵
「検索に対する予算をテキスト広告よりもGoogleショッピングに使用するように変更するリテールクライアントがますます増えてきている」と、メディアエージェンシーであるスリーパイプ(Threepipe)でクライアントサービスを統括するハナ・ラングレー氏は言う。「Googleはそのあいだにテキスト広告向けのインベントリーの容量を削減してきた。そうしたことで、移行に一層拍車がかかった」。
Googleがオーガニック検索結果において、競合サービスよりもGoogleショッピングを促進しようと試みていることで欧州規制当局を苛立たせているにもかかわわらず、Notonthehighstreet.comをはじめとするリテーラーは、Googleショッピングをパフォーマンス戦略における鍵となるものだと見なしている。リテーラーがAmazon(ボルダー氏は「直接的な競合企業」だと言う)にお近づきになり過ぎたくないと考えていることを考慮すれば、Googleショッピングが検索を大規模に活用するための唯一の現実的な方法だ。