ウーバー やリフト の車内広告、米・スタートアップが開発:センサーで「対人インプ」を保証

ワシントンDCを拠点とするスタートアップが、ライドシェアの車内広告インベントリを販売しはじめた。

オクトパス(Octopus)は、ウーバー(Uber)とリフト(Lyft)用に車内にスクリーンを配置し、勝てばお金が提供されるゲームをプレイするかどうかを利用者に訊ねている。そしてこのとき、彼らは15秒から30秒の広告を視聴することになる。2018年に立ち上げられたこのスタートアップは、その手のサービスに着手した最初の企業ではないが、レッド・ブル(Red Bull)などのブランドやオムニコム(Omnicom)といったエージェンシーを感心させることに成功した。

「我々はすぐにそれに飛びついた。タクシーテレビをたくさん手掛けており、その市場でのウーバーやリフトの成長や、可処分所得がある若いミレニアル世代のオーディエンスにリーチできるという事実、そしてエンゲージメントオプションを考慮すると、それは我々にとって理にかなっていた」と、オムニコム所有のセリーノ・コイン(Serino Coyne)のデジタルメディア・ディレクター、ヘイリー・バートン氏は述べた。

オクトパスの現在のオーディエンスは、約200万人の月間ユニークユーザーだと共同創設者兼CEOのチェリアン・トーマス氏はいう。米DIGIDAYが確認した同社のピッチデック(プレゼンテーション資料)によると、利用客のデモグラフィックは、平均年齢が32歳であり、女性48%、男性52%、そして、学士またはそれより高い学位を持っている。

「通常のライドシェアは1つのバス停とは大きく異なり、タクシー利用者とも大きく異なる。ここには高い可処分所得があり、利用者はテクノロジーの早期採用者たちであることを知っておくことが重要だ」とトーマス氏は述べた。

透明性問題への対応

しかし、ウーバー利用者の一般化以外にも、オクトパスは、少なくとも実際の人間がその広告を目にしていることが確認できることを大きく宣伝している。人がそこにいることを確認するセンサーがタブレットのなかに入っている。トーマス氏は、そのシステムは写真を撮ったり保存したりせず、GDPRに準拠していると語った。

「誰かがシートに傘を置いていたとしても、課金することはない。課金が生じるのは実際の人間に対してのみでなければならない。デジタルの世界では、インプレッション数を稼いでいるように感じるだろう」と、バートン氏は述べた。

オクトパスはインプレッション単価で請求する。契約の範囲によるが、CPMは15ドル(約1500円)から30ドル(約3000円)。たとえば、バイヤーは市内の特定の地域で広告量シェア(SOV)100%を購入し、特定の都市を選択することが可能だ。

予算の出どころ

セリーノ・コインはオクトパスと契約を結び、年内に広告を流す予定だ。タクシーテレビの予算からではなく、デジタル予算から捻出するとバートン氏は述べた。

「オクトパスとは何かについて、議論の余地はある。屋外広告なのか、それとも放送広告なのか? それはインタラクティブだから、動画広告のなかへまとめた」と、バートン氏は述べた。

そのピッチデックによると、オクトパスは、ワシントンDC、ボルチモア、リッチモンド、フィラデルフィア、ニューヨーク、ボストン、オースティン、そしてヒューストンで展開しており、今年はロサンゼルス、サンフランシスコ、シカゴ、ラスベガス、マイアミ、アトランタ、およびダラスに拡大する予定だ。

プログラマティック対応

トーマス氏は、最大の課題のひとつは、成長と利用可能な広告インベントリのバランスをとることだという。オクトパスは毎月およそ1000から2000のタブレットを新しいドライバーたちに出荷している。現在、このシステムは直接取引でのみ広告を販売しているが、今年はプログラマティックに広げる予定だ。

「このエコシステムに2000万の動画広告インプレッションを丁度加えたところだ。I/Oを継続するつもりだが、ザ・トレード・デスク(The Trade Desk)に扱ってもらえるように、プログラマティックにも接続している。広告主は、それを利用してインタラクティブユニットの入手はできないが、動画の再生は可能だ」と、トーマス氏は述べた。

Kerry Flynn(原文 / 訳:Conyac