ニュートロジーナ(Neutrogena)のアンバサダーに最近就任した米国の陸上選手シドニー・マクラフリン=レヴロン氏が、初めての大仕事を任されることとなった。 東京五輪の400mハードルで世界新記録を更新し、金メダルを獲 […]
ニュートロジーナ(Neutrogena)のアンバサダーに最近就任した米国の陸上選手シドニー・マクラフリン=レヴロン氏が、初めての大仕事を任されることとなった。
東京五輪の400mハードルで世界新記録を更新し、金メダルを獲得した24歳のマクラフリン=レヴロン氏の経歴には、新たに「ホスト(司会進行)」が加わることになる。ニュートロジーナは、ソーシャルメディアに精通した皮膚科医やインフルエンサーが出演する新しいエピソードシリーズ「ザ・グレート・フェイス・レース」の、出演者のリーダーに同氏を任命。同ブランドのソーシャルプラットフォームは、TikTokには151,000人、インスタグラムには962,000人のフォロワーがおり、ここで残りのエピソードも10月1日から1カ月を通して配信される。
「ザ・グレート・フェイス・レース」は、4月にコーチェラで没入型のアクティベーションとして始めた「スキンズ・バイタル」キャンペーンに続くものだ。「身体にバイタルサインがあるように、肌にもバイタルがある」という考えに基づいていると、ニュートロジーナでエクイティ&戦略担当ヘッドを務めるナターシャ・ハウブリック氏は説明する。
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今シリーズでは皮膚科医たちの指導のもと、さまざまなインフルエンサーが4つのチームに分かれて皮膚科学にまつわるチャレンジに取り組む。チーム名はそれぞれ、ニュートロジーナの製品が対処する主要な肌の悩みに由来したものだ。「保湿」チームのコーチはダスティン・ポーテラ医師で、メンバーは美容クリエイターのレイチェル・フィンレイ氏(@hydrationceo)とメイメイ氏(@meimonstaa)。「バランス」チームはコーチがリンジー・ズブリツキー医師(@dermguru)、プレーヤーは「TikTokの怪しい医療伝説バスター」を名乗る医学生のジョエル・バーヴェル氏と、『ラブ・イズ・ブラインド』に出演していたジャンニーナ・ジベリ氏。「再生」チームを率いるのはアンジェロ・ランドリシーナ医師(@dermangelo)で、メンバーはTikTokのコメディ動画で知られるボーマン・マルティネス=リード氏(@bomanizer)と、仕事文化を題材にしたジョークを投稿するコーポレート・ナタリー氏(@corporatenatalie)。そしてキャロライン・ロビンソン医師が率いる「クリアスキン」チームは、アフリカ系米国人の歴史について発信するテイラー・カシディー氏と、インフルエンサーで元Vineスターのヴァーレ・ジェンタ氏がメンバーだ。
出演するクリエイターの多くは、美容コンテンツで知られているわけではない。だが、競い合うゲーム形式のコンテンツであることを考慮すると、納得のいく人選だとハウブリック氏は言う。また、「人々は、自分が共感するあらゆるタイプのインフルエンサーをフォローするもの。なので、文化面での影響力を持つ人は重要だと考えている」とも。さらに、人々がいる場所で出会い、情報を探している人々に向けて、信頼できる啓発を行うというブランドの包括的な戦略とも結びつくという。
今シリーズのようなゲーム的要素を取り入れたコンテンツを制作することで、ニュートロジーナは数十年にわたって取り組んできた科学を、よりシンプルで理解しやすくすることを目指しているとハウブリック氏は述べる。特にスキンケアは、誤情報が蔓延している。さらに、複数の手順を踏むような人気のルーティンの複雑さや、市場に出回る製品の多さ、ソーシャルメディア上にあふれる数々のアドバイスに、消費者は混乱しているためだという。
望む効果を得るために、なにも12段階ものケアを実行することはない。この考えを浸透させるため、ニュートロジーナは各チームでフォーカスすべき2つの主力製品を選定した。
マクラフリン=レヴロン氏を今プロジェクトに起用した理由についてハウブリック氏は「これは競争であり、彼女は競争のことをよく理解しているから」とだけ述べた。
一方のマクラフリン=レヴロン氏は、パートナーシップを「原点への回帰」と呼ぶ。「ニュートロジーナは、高校生の時に試した最初のスキンケアブランド。ニキビへの対処方法を学び、自分の肌に何が最も効果的か試していた」。パートナーシップはタイミングが良くて有意義だとも語る。「美容とスポーツは衝突しかねないということを、私たちは目の当たりにしている。しかし、どちらか一方だけをとる必要はなく、両立できるもの。陸上競技にそれを持ち込めること、自分の肌に自信を持つことと強いアスリートであることを両立できるとシェアできることを、嬉しく思っている」。
最近アスリートをアンバサダーに起用したのは、ニュートロジーナだけではない。5月にはミエル・オーガニックス(Mielle Organics)が、大学バスケットボールのスターであるエンジェル・リース氏とのパートナーシップを開始した。バブル(Bubble)は、ミネソタ・バイキングス(米フットボールチーム)のジャスティン・ジェファーソン氏や陸上選手のサム・ハーレー氏など、数々のアスリートと契約している。また、スターフェイス(Starface)は大学フットボール選手のケイヴォン・ティボドー氏と提携した。
ニュートロジーナがこれまで契約を結んできた俳優たちと同様に、アスリートも人々にインスピレーションを与えているとハウブリック氏は話す。またアスリートは、肌のストレス要因への対処についても経験豊富だ。さらにマクラフリン=レヴロン氏は、スキンケアのエキスパートだという主張はしていないものの、自身の肌にとって最善のことをしたいと考えており、この点が人々に共感してもらえやすいという。
「シドニー氏は『スキンケアのことは、あまり詳しくない』と言っていて、私はそれが良いところだと思っている」(ハウブリック氏)。
[原文:Neutrogena is tackling gamified social content]
SARA SPRUCH-FEINER(翻訳:田崎亮子/編集:山岸祐加子)